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34(婚約編)

1話ずつ毎日21時頃の更新予定です。

「ただいま〜!」

 元気な声が響く。あっ!と思い、私は急いで階段を駆け降りる。今日はリアンの妹のマリアが遊びに来る予定で、今か今かと、そわそわしていた。


「おかえりなさい!マリアさん、待ってたわ。」


「あっ!!兄貴の婚約者殿!はじめまして。マリアです!」


「はじめまして。ミリオンです。」

「おかえり、マリア。」

 リアンもいつの間にか降りてきて、私の肩に手を置いている。


 マリアは、たくさんのフリルやスパンコールが付いたピンク色のキャミソールワンピースを着ていて、リアンとそっくりの瞳と髪色。


「マリアさん、寒くない?もう少しで初夏だけど、今日は肌寒いわ。今、ストールをお持ちするわね。」

 私は、赤い長袖のワンピースを着ていて、ストールまで羽織っている。


「私、すごく暑がりなので大丈夫です。筋肉量が多いので、冬でも半袖です!」

 マリアは、リアンと同じくらい身長が高く、キャミソールから出ている肩や腕は逞しい。リアンよりも筋骨隆々に見えるし、こんがり日焼けていて、とても健康そう。


「ふふっ。温かくて羨ましいわ。マリアさん、テラスでハーブティーを飲まない?ハッチが朝摘んできてくれたのよ。」


「はい、飲みます!喉乾いてました!」


 すごい元気な声に、私も嬉しくなって、お茶の準備をする。とっておきのクッキーサンドもあるの。


「はい、どうぞ。お菓子もたくさん食べてね。」

 私は、リアンとマリアにお茶とお菓子を勧めた。


「あ、美味しいです。こっちも美味しいです!」

 マリアは、一気にお茶を飲み、クッキーサンドをもりもり食べている。


「おい、マリア。食べながら話すな。ミリィ、とっても美味しいよ。上手に出来たね。」


「ありがとう。マリアさんのお口にも合って良かったわ。あら、ちょっと待ってね。」

 私は立ち上がり、マリアの口の周りに付いたクッキーサンドのかすをハンカチで拭った。


「あ、ありがとうございます!すみません。ガツガツ食べました!」

 マリアが照れ笑いする。


「ふふっ、可愛いのね。全部、食べていいのよ。」

 私は「もっと食べて。」と、クッキーサンドのお皿をマリアに近づける。


「可愛いとか言われたことないです!兄貴の婚約者殿は、学園にいた時も可愛かったですが、近くで見ると、さらに可愛いです。」


「ふふっ…リアンは兄貴って呼ばれてるの?私は、ミリオンって呼んで欲しいわ。」


「はい、兄貴は兄貴です。ミリオン姉様と呼びます!」


「はぁー。」

 何故かリアンが大きな溜息をした。


「ミリオン姉様、今日はお暇なんですか?私、洋服を買いに行きたいんです。ミリオン姉様に選んでもらった服を着たいんです!」

 リアンからマリアは買い物が好きだと聞いていた。可愛いお洋服が好きみたい。


「えぇ、いいわよ。私も、マリアさんに選んで貰おうかしら?」


「はい、選びます!ミリオン姉様に似合う、究極の一着を見つけます!」


「はぁー。」

 また、リアンが大きな溜息をした。


「リアン…もしかして体調が良くないの?家でゆっくり休んでいて。」

 リアンの頬に手を添えて、私は「二人でも大丈夫よ。」と目配せした。


「…違うよ。俺もミリィの服を選びたい…。」

 リアンの声が小さくて聞こえない。


「兄貴、体調不良は鍛錬不足。家で稽古してた方が良いと思いますよ。」


「おい、マリア。一緒に行くに決まってるだろ!」

 リアンもやっぱりマリアさんの服を選びたいのね。体調が悪くても、妹思いだから。兄妹の微笑ましい姿を見て、ほっこりした。


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