勇者たちとの邂逅
オレたちが廃村に突入したとき、廃村の中心部に人が集まっていた。そこにいたのはオレがかつての名を失った日に勇者とし王に認められた勇者、アリス・ローレルとあの国のバカ王子ことクロード・オリーブとあの時夜会の会場から強制退出させられるとき、通せんぼしてきたやつらだ。え~と、確か?コロンバイン兄弟、教皇の子、オリーブ国近衛騎士団長の子、魔術師室長の子だったか?それはいいとしてオレはこう叫ばずにはいられなかった。
「ここにいるのは勇者アリス一行かよ!」
思っていた人物たちとは違った。前みたいに目塞き編み笠を被る者がいるのかと思ったら、勇者一行がここにいた。こいつらは何でここにいる?
「我々が、勇者一行とわかっていて、なぜ戦闘態勢を取る。貴様たち何者だ!」
まあ、戦闘態勢を取ればこうなるよな。すると勇者一行の一人がオレに見覚えがあるのか頭を斜めに傾け、懐から一枚の紙を取り出し、紙とオレを見比べる。そして、オレを指さして喋り出す。
「こいつ!ウィンタースウィット村の教会から討伐を依頼された魔族だ!こんなところにいたのか!もしかして安禅氏の奥さんを誘拐したのもこいつじゃないのか!」
え~!ウィンタースウィット村の教会は勇者一行に討伐依頼を出したのかよ。と言うかオレはあの時、討伐依頼されるようなことしたか?あぁ、でも魔族だから討伐してくれと依頼されていそうだ。
それと安禅の野郎やはり来ていたか、清姫のため、今は亡き安珍のために安禅の野郎をぶっ飛ばす!
そのためにもこいつら勇者一行をどうにかしないといけない、見た感じこいつらはオレが思っているよりお弱そうだ。奴らは間違いなくオレの神気合一にはついてこれない。故に殺すのは簡単だ。しかし、こいつらは予言の勇者、闇を払う者たちをここで殺してはならない。面倒だが手加減しなければならないか。
『安禅の妻なんて自分たちは知らないっスよ!』
「ちゃんと言葉をしゃべってください!なき叫ばれてもこちらが困ります!」
やはり勇者でもタラスクの言葉は理解できないか、ここはオレと清姫と頼光で会話をしよう。こいつらから安禅の情報を教えてもらうか。
タラスクに指示を出して喋るのをやめてもらう。
「オレたちは安禅の妻なんて知らない。安禅に付きまとわれて迷惑している奴なら知ってる」
オレたちが知っているのは安禅が清姫を欲して付きまとっていることだ。
「ふん!魔族風情が!嘘をつくんじゃない!既に調べはついているお前たちが攫っていったんだろうが!」
安禅はこいつらと接触して清姫の奪還を頼んだのか、それも自分たちの目的は喋らず清姫を妻扱いして、さらにオレたちが清姫をさらったことにしやがったのか、婚約者である安珍を殺しておいてよくもまあ。
となるとこいつら安禅がどんな奴か知らないんじゃないか?
確かにオレも清姫からしか安禅のことは知らないけど、ここから遠いヤマブキから追いかけて、配下に清姫を襲わせる。安禅は普通の奴じゃない。
「お前らみたいに恋に狂ったやつなんだよ!安禅てやつは!それぐらいわかりやがれ!」
「我らみたいに恋に狂っただと?抜かせ!何者だ貴様!」
「貴族の端くれなら人に名前を尋ねるときはまずは自分から名乗るのが礼儀だろうが!バカかお前は!コロンバインの家の者がそんなんでどうする!」
「兄上、ヘンテコな鎧を着た奴は、僕たちのことを知っていると見ていいようです。礼儀作法を言われてはこちらも貴族としての対応を」
「アラン、そんなことを魔族にしなくていい!すぐに討伐して王子の借金を返さないといけないんだ!」
コロンバイン兄弟の兄が剣を抜き放ち周りの制止を聞かず一人だけ吐出して攻撃に出る。オレは一歩下がり、頼光が前に出て相手の剣をあさっりと避けて、腹部に一撃を加えて顔面を捕まえ後頭部から地面に沈めた。最後はオレが思いっきり蹴り飛ばして相手に返した。教皇の子は戻ってきたコロンバイン兄の治療をすぐに開始する。
王子の借金?まさかあの時、やったことがまだ続いているのか、あれから何年もたっているのにまだ返済が終わらないとは、愚か者共め。でもいいことを聞いたなこれで金の心配がなくなった。
「相手の力量も測れずに突っ込むのは自殺行為だぞ。まぁ、こちらはお前たちが勇者一行である以上、世界を救ってもらわなければならない。一応、殺しはしない。だが、攻撃して来るなら反撃ぐらいさせてもらうがな」
そこで勇者一行はコロンバイン兄とオレたちを見比べる。そして、こちらに仕掛けよとする気配を感じるようになった。
「あなたたちの力の差は分かりました。だからと言って、私たちには引けない理由があるのです」
「勇者アリスそれは、コロンバイン兄が言っていた王子の借金か、いまだに返せていないとは金を借りるなら計画的に借りて無理のない返済プランを考えるべきだったな。節操なしに借りるから返せないというオチがつくんだよ。それに金を借りるための書類を教会から提供された契約書を使ってのものだから必ず契約時にした返済方法でしか返済できないんじゃなかったけ?」
「よくしていますね。そうです。殿下自ら働いて返さないといけないんです。彼女がいなくなってから返済が始まって、彼女の事業を継いで何とか返してはいるのですが・・・・、彼女が一番上にいたころと違って全然、繁盛しないんです」
オレがやっていた事業?あ~、陛下に言われて、やっていた事業を王子が継いだのか、あのバカじゃ、店を潰せても、繫盛させるなんて無理だろう。そもそも何もしないで遊んでいた王子が店の経営なんてできる訳ないだろうが!馬鹿め!
「自業自得だな。それで依頼の報酬のためにオレたちと戦わないといないか、そのせいでオレたちは無益の戦いを強いられるのか」
「無益ではない!」
「王子は黙れよ!そうだな、勇者たちに面白いことを教えてやるよ。借金を少なくする方法の一つとして貸した側に金を使わせればいい。そうすれば借金返済の速さが変わってくるだろう」
「今、どこにいるかわからないのに?」
分からないって、あんなヒントを教えたのにわからないとは、こいつも馬鹿か、まあいい、こちらは安禅をぶちのめすという目的があり本人がここにいる以上、こいつらを戦闘不能にして安禅探しだ。
「それに関しては何も言えない。どうする今から戦うのだろう。こちらにも目的がある。早く終わらせて安禅の野郎を探さなければならないのでな」
アリスは光の剣を抜き放ち構える。
コロンバイン兄は復活し、クロードとオリーブ国近衛騎士団長の子と共に剣を構える。コロンバイン弟は弓を番える。教皇の子と魔術師室長の子は杖を構える。
お互い戦う準備は整った。
「行くぞ!勇者アリス・ローレル!オレの名はフリージア・エーデルワイス!その魂魄にこの名を刻むがいい!」
「そちらが名乗るなら私も、私は勇者アリス・ローレル!行きます!」
「拙者も習い。拙者は浅木頼光!ヤマブキの退魔師だ!」
「我が名はオリーブ国第一王子!クロード・オリーブ!」
『かつて、姐さんの従魔、タラスク!』
「あの女!大声でなくな!コロンバイン侯爵家長男、アレン・コロンバイン!」
「同じく、コロンバイン侯爵家次男、アラン・コロンバイン!」
「ヤマブキ創始から代々続く旧家、桔梗!」
「セイヴァー教、教皇の子ミハエル・ライラック!」
「近衛騎士団団長、グローバルの子、バティスタ・ナスタチウム!」
「魔術師室長、フェイトの子、ジャン・ウィッチヘイズル!」
一人を除き全員フルネームを名乗り交戦開始した。
勇者たちとの戦いは物凄く簡単に終わった。オレと頼光がアリス、クロード、アレン、バティスタと交戦する前にタラスクが魔力弾を後衛に撃ち込んだ。この時の魔力弾の速く威力が物凄く高かったために後衛のアラン、ミハエル、ジャンは吹き飛ばされ気絶した。
タラスクが起こした衝撃波は前衛にも影響を与え、その隙をついてオレと頼光は前衛をノックアウトした。
勇者と名乗り合いをして超ドキドキのシーンでこんな結末・・・・・・・、力の差は最初から歴然としていたけど、この結果はあまりにもひどい!もっと強くなれ!勇者!
こちらはこちらで本来の目的である。安禅をぶちのめすとしますか。
オレは頼光に安禅の気配は気がついているかを聞き、頼光はすでに安禅らしき気配を感知していた。
頼光がオレたちに会う前、後ろで一定の距離を保ってついてきていたやつがいたらしい。そいつと同じ気配が頼光があごで指した場所にいるという。
オレたちはこれから安禅と対峙する。
勇者と交戦してあっさり倒してしまったフリージアたち、
ついに恋に狂った大馬鹿野郎、安禅と対峙する。
現在の装備
武器:剣:ビームサーベル
短剣:ノーザンライト・リッパー×1
兜:自作品の衝撃の兜
体:バルバトスの鎧
腕:自作品の命中のガントレット
足:自作品の命中のグリープ
背中:自作品の一角獣バックパック
その他:マント
現在の清姫の装備
武器:薙刀(応急処置)
頭:欠けた簪
体:傷んだ良家の着物
足:草履
現在の頼光の装備
武器:短剣:ノーザンライト・リッパー×1
体:ヤマブキ特有の着物にところどころに鎧
足:草履
現在のタラスク(人型)の装備
武器:聖杖リリィ・ザ・ホーリー・ケイン




