21. 最初の依頼
準備はどうかしら?
バッチリよ。さぁ始めましょう。
ふふっ、楽しみだわ
依頼書
星見の花という植物の採取をお願いします。新しい薬の開発に必要なのでよろしくお願いします。ああ、後最近星見の森にキングスライムが出現したとの情報がありました。お気をつけて。
「という感じなんですよ」
説得はあきらめて、タツキは塩漬けクエストを受けることにした。どのみちお金は必要になるからな。
「星見の森……というと、あそこかしら?」
フウナさんはタツキがグロッキーしない程度の速さで走っていた。
「クウ?(どこに行くの?)」
クウはタツキの前でお座りしていた。
「星見の森かぁ」
危険度 C
光輝く植物や苔、星のように実る果実、昼間でもくらい森、まるで星空を眺めているような雰囲気のためそうなずけられた。
だが、その光景に魅了されたものから、森の中に消えて二度と帰って来ることはない。
そんな場所に今、樹生達は向かっていた。
「キングスライムって結構危険なんですか?」
樹生の疑問はそこにあった。作品によってその性質は違うものの樹生の中でスライムとは弱い魔物というイメージがあったからだ。ド○クエとか
「そうね、スライム自体は弱いわ。でもスライムには種類が多いのよ。同じように見えてもまったく違う性質を持っていたりね。」
そこまで言ってフウナさんはある者を指した。
「あれがスライムよ」
目の前の小さな池
そこに青いスライムが群れていた。
「あれはブルースライム。普通のスライムよ。これといった能力はなく広く分布しているわ。」
フウナさん曰く安全とのため近づいてみることにした。
「うわぁ………プヨプヨだぁ。これぞ異世界って感じだな」
樹生はスライムをツンツンしていた。指が溶けるようなことはなく、スライムも気にせずツンツンされていた。
「ちなみに、ブルースライムの真ん中にある核が弱点よ。そこを突けば……」
プスッ
「こうなるわ」
フウナさんの爪が核を貫くと、スライムが液状になりそのまま消えた。
「なるほど。これは弱いですね。」
すぐ近くでクウがスライムを切り裂いていた。勢いを付けすぎたのか、奥にあった樹に爪痕を残していた。
「少しずつ、力を付けて来ているわね」
クウも少しずつ強くなっている
「さてと、そろそろ行きますか。後どれくらいかかりそうですか?」
「すぐよ。あそこに見える森がそうよ」
フウナさんの視線の先に森が……広がってる……らしい。
よく見えない。
「まぁ、それならこの辺で晩御飯にしますか。」
樹生はそういうとホワイトマーケットに金貨を入れた。ちなみにこのお金は手持ちの素材をギルドで全部売って手に入れたもの。
「まさか、手持ちの素材だけで金貨が15枚も手に入るなんてな」
コカトリスの素材が高く売れ、オークの素材はあまりお金にならなかった。
ということで、今日の晩御飯はコカトリスとナッツのピリ辛炒め
コカトリスのモモ肉は一口サイズにカット
ナッツはカシューナッツを入れる。
そして野菜はイルドランで買った異世界産。ピーマンもどきと玉ねぎもどきを細切りにカット。
石と薪で作った簡易的な五徳に中華鍋をセットし鍋を暖める
調味料は醤油、酒、味醂、コチュジャン、オイスターソース、中華出汁。
先に野菜類を炒める。その次に火をいれておいたコカトリスのモモ肉を入れ、カシューナッツと調味料類を入れ合わせる。
「鍋をふって……皿に盛って……」
ダラダラ……
「完成!コカトリスとナッツのピリ辛炒め」
一息ついて……
「お待たせ!」
さすがに慣れてきた樹生であった。彼はホラーには屈しない。
「それじゃ、いただきます!」
パクっ コリポリ ポリコリ
「う~ん♪食感がたまらない!それにコカトリスのモモ肉がジューシーで……ピリ辛が相性最高!」
「これは、面白いわね。美味しいだけじゃなくて、食べていて楽しいわ」
「ハグハグ(おいしい!)」
クウも美味しそうにがっついていた。
夕焼けの下、食事を楽しむ樹生達。星見の森へは夜に入ることになりそうである。
初の依頼を受けた樹生達。どうやら最初は採取クエストを選んだようですね。ここから本格的な彼らの冒険が始まりそうです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!




