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20. 膨れる不安

···········


あら、どうしたの?考え事?


………いい作戦を思い付いたの!


ゴニョゴニョ


「やっと来たか!ずいぶんかかったな!」

ギルドマスターが出迎えてくれた。

「色々と起きまして……」

チラッとフウナさんのほうを見る。

そこでは雷光さん達の治癒が行われていた。

「まさか、あいつらと一緒に来るとは思わなかったぞ」

どうやら雷光さん達はかなり有名らしい。

そういえば門番の人たちも彼女達を知っていたし。

「さあ!立ち話もこの辺にしよう。ついてこい。話はそこでしよう」

うなずきギルドマスターについていくことにした。

「私はここで寝ているわ。何かあったら呼んでちょうだい」

どうやらフウナさんは興味ないようだ。

「よし、行くか!」

「アオン!」

いつの間にかバックから出ていたクウが元気よく返事をした。





「改めて、俺はここでギルドマスターをしているドナンだ。よろしく頼む」

「こちらこそよろしくお願いします。」

がっしりと握手をかわす。凄くゴツゴツしていた。


「さて、話なんだが……単刀直入に聞くぞ。ありゃなんだ?」


………彼はフウナさんの正体に気づいている。恐らくクウのことも。下手な嘘は通じないだろう


「………彼女はエンシェントウルフ。そして……」


「ウウ?」


床でコロコロしていたクウを持ち上げ


「エンシェントウルフの子供です。」


ドナンさんを見ると納得いった顔をしていた。


「やっぱりな……。異様な気配にまさかとは思っていたが」

ドナンさんは興味ありげにクウを見ていた。

「しかし、どうやってテイムしたんだ?こいつらは人にはなつかないはずだが……」

ドナンさんにことの経緯を説明した。もちろん嘘と事実を混ぜながら

「という感じです。テイムしたというよりは仲良くなって一緒に旅をしている……といった感じです」

「なるほどな……異世界からの召還、アンギス帝国、エンシェントウルフ、お前さんは勇者か何かか?」

ドナンさんにはある程度のことは伝えた。

「誰が勇者かまではわかりません。ただアンギス帝国の動向は気にしておいたほうがいいかと」

タツキがそういうとドナンさんは「はぁ……」とため息をついていた。

「まあ、その件に関しては前々から調べてるからな。それよりも本題はこっちだ」


バサッ


「これは?」


"デビルスネーク討伐依頼書"

"キマイラ討伐依頼書"

"ミスリルゴーレム依頼書"

etc……

あっ  これヤバいやつ……


「"塩漬けクエスト"って奴だ。難易度の割に報酬金が少ない 、場所が危険区域、そもそも勝つことが難しい、理由は色々だが簡単に言うなら人気が無くて受ける奴がいない物だな」


あー……


「そんなかでも、選りすぐりのヤバい依頼書だ。デビルスネークは致死性の超猛毒を持っていてな。しかも血液自体が猛毒でな、浴びればただじゃすまない。

キマイラはある遺跡の奥にいてな、その遺跡が崩壊寸前で中で戦おうもんならそのまま生き埋めさ。ただその遺跡に重要なもんがあって崩壊させちゃいけないと来た。

ミスリルゴーレムはある貴族の以来でな。一切の傷が無いミスリルゴーレムの標本が欲しいらしくてな。まぁ、普通に考えて不可能ってもんだ。」


「ははっ……」


「他にも色々あるんだが、これを頼まれてはくれねぇか?」


タツキの返答は決まっていた。

「とても有意義な話でした。……おっと、時間がそろそろですのでこれで……」


「いいわよ。楽しそうじゃない。」


そうそうフウナさんの言う通りだよ。こんなクソみたいなのやるわけ………何て?


「おお!さすがはエンシェントウルフだ。よろしく頼むぜ!報酬金はたんまり出してやる」


「ふふっ。さぁタツキ、行くわよ」


「アオン!(楽しみ!)」


へぁ?


「いや……いやいやいやダメだろ!絶対にめんどくさい……」


「クゥ~ン……」ウルウル



「ちぐじょう!!」



というわけで、しばらくの行動は決まった。

ちなみにこの後、簡単な審査をし冒険者証を作成した。

作成料はツケにして貰った。



最初の依頼はある花の採取

場所は星見の森

難易度は"S"ランク

報酬金···金貨30枚

ただの採取クエストが何故Sランクなのか……

タツキの不安が膨れ上がる一方、フウナさんとクウは今日もがつがつとご飯を食べていた。



樹生はクウには弱いみたいですね。まるで娘に弱い父親のように……

ところでゴーレムって食べられるんでしょうか?

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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