表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社会人の独り言  作者: 黒船雷光


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/93

家族に殺される日

 人は何に恐怖を感じるだろうか?


 老い?

 貧乏?

 暴力?

 空腹?


 幸い上記の状況に関しては、現時点では回避できている。


 世間ではGWと呼ばれる連休で、旅行やイベントで楽しく過ごす人も多いのかもしれない。


 私はうっかりGWは頑張って執筆するぜ!と宣言して、書斎にこもったところ…


 妻を怒らせてしまった。


 きっかけは、末娘を連れて妻と共に買い物に付き合った際、娘が遠慮がちに「これが欲しい」と

 食玩付きのおかしを選んだ際に、なんの感慨もなく「いいよ」と買い物かごに入れた。


 妻はその時は何も言わなかったが、車に乗り込む際にはとてつもなく不機嫌になっていた。


 意味が分からないので、理由を聞くと「なんであんなお菓子を買ってあげるとか言ってるの」

 というものだった。


 私は意味がさらに分からずに「どういうこと?……ダメなら何でかごに入れた時に反対しなかったの?」と、うっかり聞いてしまった。


 これが連休初日の話。


 以後妻は口を利かなくなってしまった。

 怒りを通り越してブチ切れているのは間違いない。


 だが、原因が分からない。


 自慢ではないが、私は最近になってこうして色々執筆らしき活動もするようになったが、基本的には仕事馬鹿なので、酒もギャンブルも女もたばこもしない。ゲームだって仕事で最低限触れるが、家にあるゲーム機は子供たちのモノだ。

 私はただひたすらに家族のために働いている……と言っても過言ではない。


 が、これは、私の視点での「仕事頑張っているんだ」というだけの話だ。


 私は落ち込んだ。

 妻は元看護師で優秀だ。自称頭が良くないから…と真面目に役所から届く書類をすべて読んで理解しようとし、それでもわからなければ役所に出向いて話を聞く。


 なので、文字彼女が頭が悪いというなら、本当の愚か者は、そこで「ま、いっか」と放り投げてしまうことだと思うので、非常に優秀だと言えるだろう。


 そんな彼女に対して私は信用しているし、依存している。


 だから、彼女に冷たく当たられると、本気で落ち込むし、頑張って働く意欲さえなくなる。

 働かない私は存在価値がなく、存在価値のない人間は生きている意味がないので死にたくなる。



 妻は専業主婦だ。

 私が仕事に専念できているのは、子供たちと家計、家のこと、洗濯、食事は全てやってくれているからだ。

 子供たちは学校、塾、習い事…×3

 病院や塾や放課後等デイサービスや習い事の送迎含めたあらゆることを妻が担ってくれている。


 家の収入は確かに私が稼いでいる。

 小説は趣味なので、収入には一切なっていない。


 子供たちは大切な家族だ。

 だが、ちゃんと向き合っているのか?と言われると、世間一般からすると向き合ってはいないだろう…

 成績表は見せてもらうし、学校の話も聞くが断片的だ。

 全体の出来事を小説一冊分の情報量だとすれば、聞いているのはその目次の項目だけだ。


 妻が切れた原因は(ようやく今辿り着いたのだが)お菓子は単なるトリガーだった。


 私が子供たちの関係や、普段どんな生活をして何に我慢をさせて、どう向き合っているかを細かく気を配っている妻からしたら、なんで今お姉ちゃんがいないタイミングで本人が欲しいマナのお菓子を買うのか?普段のわがままをどうバランスとって将来のための教育と、忍耐の折衝をさせるのか?を細かくコントロールしてきたのを壊すことをするのか?家に帰って姉がそのえこひいきにどういう反応をするのかがわかっているのか?という無節操、無自覚、無関心の私の行動に切れていたことが、数日たってようやく理解できた。


 馬鹿なので、その答えにたどり着くのに連休が終わりそうである。


 子供たちに話をきき、向き合い、ちょっと楽しかったかも…と思えるように残りの日を向き合いたい。

人間ってもろい生き物で、一番大切なものが常に身近にあるとその恩恵を忘れてしまう。そして、それを失いそうになると一気に瓦解する。


失う恐怖よりも、自分が無価値になることのタイする恐怖が一番だと今の私は思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ