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『  』と呼ばれた少年  作者: リフ
第二章 星渡巡と白鼠とワ

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第21話 増えたスキルと異界の夜空

「長い戦いだった」

「にゃ」


 俺達は今、異界にいる。

 丘の上からの景色に癒されている所だ。


「どうにかキノコは処理できたな」

「にゃん」


 正確に言えば一部はまだ残ってる。

 転移に必要なマイタケや干して保存している物もある。


「こっちには虫も動物もいないし楽でいい」


 普通に置いてても虫や動物に食べられる心配がない。

 だからこうして保管出来る。

 視線の先には食料保管用の木箱があった。


「ま、しばらくキノコはいいか」

「にゃん」


 色々種類があって面白かったがずっとは飽きる。

 たまに食べるからより美味しく感じるんだろう。


「それにそろそろ確認もしないとな」


 自分を鑑定する。



星渡(ほしわたり) (めぐる)

年齢:18歳

種族:異世界人

職業:旅人

SP:110/110

MP:12

固有スキル:【まどう図書館(貸出中)】

通常スキル:【気配遮断】【短剣術】【闇耐性】【土耐性】【夜籠】

装備スキル:【一界一城の主】【星虹の一撃】【剣状変化】【装備収納】



「スキル増えたなぁ」


 なぜか妖星茸の表示はどこにもない。

 今も左腕には融合の証である紫と白の線があるのに、だ

 多分、融合はしていても別の存在だからだと思う。

 ちなみに新しいスキルの鑑定結果はこれだ。



【闇耐性】クラス:Ⅰ

・通常スキル。闇系統への耐性が微上昇。


【土耐性】クラス:Ⅰ

・通常スキル。土系統への耐性が微上昇。


夜籠(よごもり)】クラス:Ⅳ

・通常スキル。スキル発動を願う事で夜の領域を生み出す。発動には50SPが必要。追加でSPを使用する事で選択した対象に夜を付与する。SPが無くなると強制的に解除される。任意で解除も可能。



「耐性系はシメジとヤマドリタケから、夜籠はマツタケからだったな」


 ~の耐性を得られるとキノコの説明には書いてあったし、実際その通りではある。


「でもスキルになるなんてな」


 一時的な耐性じゃなくて継続だから何だか得した気分だ。

 内容的にお守り程度の効果しか期待出来ないとしても。

 スキルはあるだけ嬉しい。


「ただ……」


 残念ながら俺以外には耐性が付かなかった。

 俺は一口目を食べた時点でスキル取得の声が聞こえたし、食べた量は関係ない。

 マァなんかはスキルが付かなかった事に気落ちしてたが、キノコ自体が美味しかったから食べ終わる頃には笑顔になっていた。


「これだとあっちの方も期待薄かもな」


 金のリンゴや白金のマツタケとかと同じ系統の食べ物。

 得られるクラスが決まっている方のやつも無理かもしれない。


「一人で食べ切らないといけないしどうだろうな」


 次に見つけたら要相談だ。

 素直に食べてくれるといいんだけども。


「自分ばっかりスキルが増えても楽しくない」


 それでも皆は喜んでくれるだろうな。

 でも俺自身の望みはそれじゃない。

 皆と一緒に成長していきたいんだ。



「これ結構きついな」


 俺は今異界の丘でスキルの実験をしている。

 上を向くと夜空が広がっている。

 星明かりくらいしか光源がなくて、歩き回るのも難しい。

 それに身体も冷えてきたし。


「いや、これは……」


 生きるための力が吸われている感覚。


「ダメだ、解除!」


 立てなくなる前にスキルを解除する。

 するといつもの青空に戻った。


「ふぅ、これ俺にダメージ入ってないか?」


 自分のスキルなのにどういう事だ。


「ああ~疲れた」


 草の上に足を伸ばして座る。

 何でこうなったのか。


「にゃん」


 ラジエルが寄ってきて太ももに乗った。

 そしてそのまま丸くなる。


「ラジエルは大丈夫だったか?」

「にゃん」


 どうやら影響はないらしい。

 一緒に夜空の下にいたはずなのにな。


「んー、分からん」


 スキルを使い慣れてないからなのか。

 それとも【夜籠】自体がそういう性能なのか。


「体力とSPに余裕がある時に再検証だな」


 まだ身体の疲れが抜けてないし、発動だけでSPが50も持っていかれる。

 そう考えると一日に何度も使えるスキルじゃない。


「はぁ、ちょっと寝るか」


 近くに置いていた鞄を枕にして寝そべる。

 ラジエルは起きるとトコトコと胸の所まで来てまた丸くなった。


「おやすみ」


 その白い毛を撫でつつ俺は夢の世界へ旅立った。

 暖かな昼下がり、爽やかな香りに包まれながら――。

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