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25. 招待状



「ええ~、もうエミリったら、恋人の事をそんな風に言うなんて、ケンカでもしたの? マテウスはエミリにぞっこん(死語)じゃないの」


 キョトンとした顔でエミリは主を見た。


「…は? それは、どういう…」


 その時、コンコンとドアをノックする音が響いた。

 返事をすると、扉を開けて、王の側近が息を切らしながら、慌てた様子で現れた。


「姫様、至急、王の執務室にお越しください!」


 私はエミリと頷き合い、急いで執務室へと向かった。

 執務室には王と側近、そして、コールドウェル侯爵がいた。

 入るなり、興奮したお父様が封筒を差し出してきた。


「イザメリーラよ、これを見よ!」


 金で縁取りされた厚く重みのある封書を受け取って裏を見ると、『神樹レスポート王国』とある。

 うげっ! つ、ついに来たか…!!

 私は顔をしかめながら、封筒の中から特別製の上質な紙を取り出し、書かれた文字に目を落とす。

 思った通り、国際交流会への参加を求める招待状であった。


「…やはり、来年の夏ですね」


「うむ。お前の言った通りになった。運命は、避けられんのか…」


 お父様は気落ちした様子で椅子に腰かけると、ぐったりと背もたれに体を預けた。

 私は招待状をじっくりと読んでいく。


「神様の預言通り、私とマテウスの参加を求めていますね。…それにしても、事細かく要望が書かれておりますね」


 小さな字でぎっしりと書かれている要項に、注意深く目を通す。

 開催期間は60日。世界各国より、30の国々の王族を呼ぶとある。

 王族だけなのね。

 ああ、マテウスが呼ばれたのは私の婚約者だからかぁ…って、あれ? じゃあ、マテウスと婚約しといて良かったんじゃん! もししていなかったら、私だけ呼ばれてたんじゃないの!? あ、危ないところだった…!

 じゃあ、ゲームの中に出てきた貴族らは、マテウスみたいに、どこぞの国の王子や王女の婚約者だったのかな? それとも王家の分家筋とか…?

 それにしても、何これ?

 注意事項の項目が多すぎ!

 こちらを見下すように、びっしりと細かく、高圧的な言葉が並んでいた。これがよその国を招待する態度なんですかね?

 要約すると、だいたいこんな感じだ。

 ・招待者1人につき、従者は1名。護衛の兵士は2名のみ! 例外は認めない!

 ・招待者以外の入国は禁止!

 ・危険物、魔道具の持ち込み禁止!  

 ・武器の持ち込みは剣のみ!

 ・違反をした者は即刻国外退去を求める!

 ・その他、我が国の判断で国外退去を求める場合有り!

 ・自然破壊行為禁止!

 ・世界樹への接近禁止!

 ・犯罪を犯した者は、我が国の法で裁かれる!

  …などなど。


 ふ~ん…って、あれ!? ちょっと待って! 「魔道具持ち込み禁止!」ってマジか!!

 通信機、持って入れないじゃん!


「ちょっと、これじゃあ緊急事態が起きても、すぐに国に知らせることが出来ないじゃない!」


 そういやあ、あの乙女ゲームの中に、魔道具って出てきたっけ?

 いつも手放さない通信機も、ゲーム内には出てこなかったような…?

 私の斜め後方に立ち、一緒に読んでいたエミリが、小さな声で教えてくれる。


「姫様、神樹レスポート王国は、普段から魔道具の使用を禁止しております。国内に魔道具は存在していないと思われます」


「え!? そうだっけ!?」


「なんでも、古来よりの暮らしや伝統を重視しており、近代的なものを嫌うお国のようです」


 そうなんだ…

 じゃあ、もし通信機を隠して持って入れたとしても、電波塔もないだろうから、そもそも通信出来ないわけか…

 実は、身を守る為に魔道具の武器をグノーに作ってもらって持って行こうと思っていたのだ。それくらいしないと、剣の腕前が残念な私は自身の身を守れない。ずっと訓練は続けているものの、剣術のレベルは一向に上がる気配を見せないのだ。どんだけ才能ないんだよー! トホホ…

 人間や悪魔は魔法が使えるし、獣人や竜人族はそもそも武器なんて使わなくても、己の肉体だけで相当に強い。

 これって、アンデッドにとって辛くない?

 私は閃いてポンと手を打つ。

 ああっ! だからゲームの中のイザメリーラは簡単に命を落としちゃってたんだね。そっかー、ハッハッハー!…って、全然、笑えないっ!!

 えっ!? これ、私に死ねって言ってるの!? マジなの!?


「姫様…」


 顔色を悪くし、ガクガクと震える私の肩を、エミリが心配そうに支える。


「だ、大丈夫よ…。何とか、手は考えるわ!」


 私はエミリに、安心するようにと頷いた。

 お父様と側近らは不思議そうな顔で私達を見ていた。

 コールドウェル侯爵は整った顔を曇らせ、私に心配そうな瞳を向ける。

 気遣ってくれる憂いを帯びた侯爵の視線に、胸がポワンと熱くなるのを感じた。

 こんな時なのに…ほんと私ってイケメンに弱い。病気かもしれない。


 執務室から出ると、エミリがコールドウェル侯爵に呼び止められた。


「え? 私ですか?」


 エミリは困惑した表情で侯爵を振り返る。


「何かお話しがあるようね。いいわ。私は先に部屋に帰ってるわね」


 私はエミリをその場に残し、自室へ戻ると、ピンクの通信機を取り出した。

 (きた)る日に備え、案を練らなければならない。


「あ、アンジェ? ええ、元気よ。あなたは? そう…、うふふ。うん、実はね、ちょっと、あなた達に頼みたい事があるんだけど…」



 侯爵に促され、エミリは人気のない廊下まで来ると立ち止まった。


「私に話とは、何でしょうか?」


「いや…イザメリーラ様は、大丈夫なのだろうか? 7番目の道とやらは、無事、見つけられそうなのか?」


「え? あの、どうしてそのことをご存じなのですか?」


「ああ、いや、たまたまだ! たまたま屋敷でマテウスと話しておられるのを聞いたのだ。そんなことより、別の道へ進むのはいいが、イザメリーラ様がマテウスの為に命を落とすようなことがあってはならない。我が息子の想いを受け取り、伴侶と認めてくださったことには、とても感謝している。だが、マテウスよりも、彼女の命とアンデッド王国の未来の方が、ずっと大切なのだから。あの子は今、イザメリーラ様と結ばれることだけを願って頑張っている。だが、王女が命を落とすことになるくらいならば、マテウスには諦めさせ、他の道を選ばせる他ない。どうなのだ!? 7番目の道とやらは見つかったのか!?」


 エミリは侯爵の言葉に驚いていた。真っ直ぐに見下ろしてくる侯爵の視線から逃れるため体ごと横を向くと、顎に手を当て考える。

 姫様が、マテウス様の想いを受け取った…? 侯爵は何を言っているのでしょう。姫様が7番目の道を探すとおっしゃったのは、ご自身の命を落とす道と、国外への追放処分の道以外を探すということでしょうに。

 いや、待って! 先程、姫様は何かおかしな事をおっしゃってなかった? 確か、私とマテウス様が恋人だとか…


「侯爵様、失礼ですが、姫様はマテウス様を伴侶になさると、確かにそうおっしゃったのですか?」


「ん? あ、いや、どうだったかな? 確かにそう、はっきりとではなかったが、マテウスがオリアナ姫と結ばれる以外の道を探すと言っておられたから、そういう事だろう」


 エミリはガックリと俯いて、首を横に振った。


「…いろいろと、誤解があるようです。もしかして、ですが…、マテウス様は国際交流会で姫様が殺される可能性があることを、ご存じないのですか? 姫様か侯爵様から伝わっていると思ったのですが」


「誤解とはなんだ? 王女は、その事には触れなかったし、私からも伝えてないから知らないだろうな。マテウスが知ったら、またやる気を失くしてしまうのではと心配だったのだ。前のように無気力で反抗的になってもらっては困るからな」


 そんな、なんてことなの!? 当然知らされていると思っていたのに!

 荒れておられたマテウス様が急に改心して、以前のように真面目になった訳は、姫様の死の危険を知り、それに抗うための力を身に付ける決心をしたからだとばかり思っていた。まさか、姫様と結ばれたいと願ったからだったの!?

 そして姫様は姫様で、私とマテウス様が…などと、とんでもない勘違いをしている…!

 エミリは額を押さえ、長く深い大きなため息をついた。

  


 ----------



 季節は移り替わり、翌年の春を迎えた。

 3カ月後には国際交流会に参加するため、神樹レスポート王国へ旅立つ。

 イザメリーラである私が王城内で過ごせるのは、もう残りわずかだ。

 交流会から帰る時は、マテウスはオリアナ姫と一緒かもしれない。もし、新たな道を切り開き、オリアナ姫と結ばれなかったとしても、マテウスが次の王、王太子となることは決定している。

 継承争いが起きぬよう、私は王城から姿を消す。


 残り少ない王都での思い出作りに、何か楽しく新しい事が出来ないかと考えた私は、昨年の秋、お父様に得意のお願いをした。

 つい数年前までかなりの貧乏国だったアンデッド王国では、派手な催しなど、ここ何十年と行ってこなかった。今でこそ貴族や王族はパーティーなどの集まりを盛んに開くようになったが、それは一般庶民が参加できるものではない。

 なので私は、庶民主体のお祭りの開催を提案した。

 アンデッド王国は観光地として定着してきたし、客寄せの効果も期待できる。春の訪れを祝い、色とりどりのバラを飾ったりして、華やかな楽しいお祭りにしたい。

 数カ月に渡り、行政所管と打ち合わせを繰り返し、騎士団には警備を担当してもらうため、彼らとも意見を交わした。

 民から公募を募り、屋台や歌、飲み比べや力自慢大会、子供も参加できるゲームなど、幅広い年齢層に楽しんでもらえる催しを、民と一緒に作り上げた。

 事前に電波通信で大々的に宣伝しておいたので、他国から大勢の観光客が訪れるはず。

 これが成功すれば、2回目、3回目と続き、春の祭りとして定着していくことだろう。そこに、私はもういないんだけどね…。王都から遠く離れた田舎の地で、ひっそりと暮らしていくつもりだから。

 実はもう、隠れ家の確保は出来ている。私が2歳になるころまで私付きのメイドだったマリー。彼女の嫁ぎ先は、王都からずっと南にある、かなり田舎の領主の家だ。そこに領主であるご主人と、息子と娘、使用人らと共に暮らしている。

 家族水入らずの中にお邪魔するのは申し訳ないが、使用人としてでも置いて欲しいとお願いして、了承をもらっている。



 いよいよ春祭り1日目を迎えた。昼を過ぎ、騎士団からは大きな問題が起きたとの報告は受けていない。ずっと城の中にいるから分からないが、今のところは順調な滑り出しなのだろうか?

 私は城の敷地内に設けられた警備隊本部で指揮を執る騎士団長の元へ赴き、警備状況を確認する。


「どう? 警備に問題はない?」


「これはこれは! わざわざ姫様自らお越しになられるとは! 今のところ、大した事件は起こっていません。小さな窃盗と、喧嘩の報告があるくらいです」


「そう。では、午後からの視察は問題なく行えるわね」


 どうしても祭りの様子を直に見て確かめたかったので、午後から、少しの時間だが町に下りる予定を組んでいる。

 私だとはバレないよう、例の町娘の恰好でお忍び視察をするのだ。これが待ち遠しくてたまらなかった。

 観光客が大勢集まっているだろうし、民衆の気分も高揚しているだろうから、護衛はいつもより多めにつく。まあ、それは仕方ないだろう。


 部屋で着替え終わり、時間になるのを待っていると、部屋をノックする音に気付いた。


「あら? 少し早いわね!」


 うきうきと立ち上がって扉を見ると、入って来たのは、なんとマテウスだった!


「ええ!? いつ帰って来たの!?」


「つい、今さっきだ。良かった。間に合った」


 マテウスは荒い息を吐きながら、微笑んで答えた。

 ずいぶん急いで来たようで、額には汗が滲んでいる。

 「暑い」と言って襟元を緩めるマテウスの首筋には汗が輝き、爽やかな色気を放っていた。

 私はマテウスに駆け寄ると彼をマジマジと観察した。

 おお、背が、また伸びてる!

 肩幅が広くなり、胸板も前よりがっしりと厚くなったような。しかも、顔つきも大人っぽくなって、可愛らしい少年らしさはすっかりなくなっている。

 相変わらずとっても綺麗な顔をしているが、中性的だった外見は、落ち着いた大人の男性の風貌へと変わっていた。髪は、前は細くて明るい茶色に見えていたが、今はダークブラウンに変わり、シックなイメージだ。いや、整髪料で後ろに流すように撫でつけているから、濃い色に見えるのかもしれない。深い紺色の瞳が、彼の精悍さを強調していた。


「ええー? マテウスが、大人になってる…」


 前は可愛らしい弟のように感じていたけど、これは、何か違う。

 なんだろう。何故だか直視しづらい。私、どうしたんだろう…


「この恰好、久しぶりに見たな。えっと…可愛いよ」


 ええっ!? 

 私は驚いてマテウスの顔を凝視した。

 マテウスは照れたように頬をピンクに染め、目を逸らした。

 全く気の利いた事が言えない、シャイだった彼に、何が起こったのだ!?

 「可愛い」なんて、過去の彼からは、1度も言われたことはない。いつも私に対しては、ダメ出しばかリしていたのに。

 ジトーっとマテウスを睨みつける。


「偽者じゃないの? マテウスがそんな事言うはず…」


「思ったことを正直に口に出しただけだ。用意できたなら、もう行こう!」


 マテウスは私に手を差し出し、それに手を重ねると、私をエスコートして外に待たせている馬車まで一緒に歩いた。

 私が馬車に乗り込むと、マテウスも続いて乗ってきた。


「マテウスも一緒に行くの?」


「ああ、その為に急いで帰って来たんだ。う、その…君と一緒に祭りを楽しみたかったから」


 私はすごい勢いで首を回してマテウスを見た。

 何があったの…!? まるで、別人じゃん!! そんな発言、お父様のコールドウェル侯爵みたいだよ!?


「そんな目で見るな! …父上に言われたんだ。素直な気持ちを表さなければ、気持ちは伝わらないって」


 言葉の語尾が、尻つぼみに小さくなる。


「え? ごめん。何て言ったか聞こえなかった。コールドウェル侯爵がなんだって?」


「いや、なんでもない。企画から君も携わったんだろ? どんな祭りなのか楽しみだ」


 マテウスは私の隣に座り、ススッと距離を詰めた。

 エミリは私の正面に座り、窓の外を眺めている。

 ちょっと、ダメでしょ! エミリの前で、近いって!

 ちらちらとエミリの視線を気にしていると、エミリはこちらを向いて、にっこりと微笑んだ。


「姫様、誤解がないよう言っておきますね。私とマテウス様は付き合っておりません」

「え?」

「そんな誤解を受けていたとは、俺も驚いた。誓って、エミリとは何もないからな!」

「ええ!? うそー! で、でも、中庭で二人は…」

「あの時は、ちょっとお話をしていただけです」

「でも、ただならぬ雰囲気で…」

「はあ…姫様。私、あんな時刻に、あんな誰に見られるとも分からない目立つ場所で逢引などいたしませんわ。姫様の勘違いです」

「そうなの!? で、でも、二人の顔が近づいて、まるでキスを…」

「なっ!? 全然、違うぞ! あれは、こいつが俺の首を…」

「マテウス様!」

 エミリは鋭い視線と声でマテウスを黙らせた。マテウスはヘビに睨まれた蛙の如く、ピシリと固まる。

 え!? ど、どうしたの!?

 エミリのこんな怖い顔、初めて見た。

「…あれは、マテウス様の襟元にゴミが付いていたので、お取りしただけですわ。ふふふ」

「えっと、そうなの?」

 私は横に座るマテウスを見つめた。

 マテウスは何かを諦めた顔で、コクリと頷いた。

 そうなんだ…。二人は付き合ってないんだ。なぜだかホッとした気分になった。なんでだろう。

 あ、でも、だったらマテウスはいったい誰に恋しているの…? エミリじゃないとしても、そういうお相手がいるんだよね。

「じゃあ、マテウスはエミリじゃない誰かの為に、別の道を探したいのね?」

「うっ、あ、ああ…」

「それって、私の知ってる人?」

「いや、あの…それは…」

 そう言ったきり、マテウスは口をつぐんでしまった。

「うーん…まあ、いいわ。応援することに変わりはないもの。頑張りましょうね!」

「ああ」と、マテウスはイザメリーラを見つめて微笑む。


 いいご判断です。

 エミリはマテウスと視線が合うと、そう気持ちを込めて頷いた。

 今、本心を告げても、どうせ姫様のことだから、「私なんかよりオリアナ姫の方がずっと素敵じゃない! 私なんかやめてオリアナ姫にしなさいよー。応援してあげるから!」などとおっしゃるに決まっています。姫様はご自身の魅力をちっとも分かっていらっしゃらないのですから。幼いころからずっと、オリアナ姫の信者ですからね。

 姫様にアンデッド王国内に留まっていただくためには、マテウス様がオリアナ様と結ばれてもらっては困るのです。

 マテウス様は少々頼りないお方ですが、1年前よりは大人になられたご様子。まだまだ姫様のお相手として合格点は出せませんけどね。でもまあ、とりあえずは彼の今後に期待して、応援することにいたしましょう。



 馬車が止まり私達が降りた場所は、普段よりも人が多い広場の外れだ。

 マテウスは視察中、ずっと私のエスコートをする気のようだ。私は彼の腕に自身の腕を回して並んで歩いた。

 こうしてると、幼かったころを思い出す。時々、こうしてお忍びで王都見学していたもんね。あの時は、なかよく手を繋いで歩いた。マテウスと並んで、お忍びで出歩くのも、きっと今日が最後だろう。もう2度と、こんな日は訪れないと思うと感慨深い。

 少し…寂しいわね。

 大道芸人や露店、はしゃぐ子供たち。酔っぱらった男性らと、それを叱る奥様方。町の人々の楽しそうな様子を眺めながら、広場をゆっくりと一周回って、私達の視察は終わった。

 3日間に渡って開かれた祭りは、大きな問題もなく、なんとか無事に開催期間を終えた。

 観光客が予想より大勢訪れて、宿泊施設が不足してしまったことが少し残念だった。危惧していたトラブルも予想していたより大したことはなかったし、これなら来年もまた祭りを開くことが出来るだろう。

 私がいなくなっても、ずっと続けていって欲しい。そう、切に願った。




 夏…!

 いよいよ来ちゃいましたよ、その時が…!!

 私はマテウスらと共に、琉金号で神樹レスポート王国へと旅立つ。




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