第六話:心を落ち着かせる
次の日は、休日だから、考えをまとめるのにピッタリだ。
しかし、場所が問題だ。
自分の家にいると、遊びたくなる。
かと言って、学校の近くの場所だと、蓮に鉢合わせてまともに考えられない可能性がある。
この間教えてもらったカフェは……論外だな、絶対に。蓮がいる可能性が、一番高い。
「……よし!」
行く当てが決まった、それは。
「隣町だ!」
学校とは反対側にある、隣町に行く。
そっちには、大きなショッピングモールもある、そこに行けばフードコートがある、そこにしよう。
仕度をして、自転車を出す。
十数分で、目的地に着く。
「ふぅ……」
考えをまとめるために来たはずだが、やっぱりゆっくりしたい。
フードコートだ!
「うわドーナツ売ってんじゃん!」
二、三個購入する。
「うまうま……」
やはり、休日は満喫する物である。
チョコ味にしたが、イチゴでも良かったかも……
そんなことをぼんやり考えていた。
「あ、こんにちは!」
ビクッ――
肩が大きく跳ねて、むせる。
「げほっ!?」
「あ、すみません」
後ろから話しかけられて、びっくりした……
そこに立ってたのは、花の飾りがついた鍵のペンダントを着けた、赤い髪の女子だった。
「カフェに居ましたよ?こっち見てて、印象に残ってたので」
……
あ!あの人たちか
「あの六人くらい?できてた学生団体客の人か!」
っていうか、見てたのバレてたんだ……はず……
「えっと、今年、うちの学校と、そっちの学校で学園祭の日をずらして、交流できるようにしようってことになってるらしいんですよ。あらかじめ、一人くらい見つけたら挨拶しとこうかなって」
「そうだったんだ!」
明るくて、人懐っこい子だから、話が弾んだ。「友達と待ち合わせしてる」と言って、その子とは別れた。
静かになる。
ふと、周りを見渡すと、休日だから客が多い分、カップルの人もたくさんいた。
「恋、かぁ……」
そ、そうだ、ちゃんと蓮のことについて考えなきゃ……
こ、断る理由はない、というか断ったらもう仲良くできない気がする!
かといって、あっさりオッケーしちゃ、だ、駄目な気がする……!
「どうしようかな……」
そうつぶやくと、後ろから肩を置かれた。
「どうしたの?」
さっきの女子だと思って、振り返る。しかし、そこにいたのは。
「え、蓮?」
蓮だった。
考えをまとめるのに、蓮と遭遇しないようにと思って、ここに来たのに。
GPSでもつけられてるかと思うくらいだった。
「やっほ、奇遇だね」
そう言って、向かいの席に座る。
「ね、さっきの女子、何?」
どこかで買ったらしきジュースを、くるくる回しながら尋ねてくる。
「前にカフェ行ったときに、いた子。今度交流がある学校の生徒なんだって。」
「ふーん」
そう伝える。
思えば、あぁいう子を、かわいい子というのかも知れない。
ボーっとしてると、蓮が話始める。
「で、俺の告白、考えてくれてる?」
さっきまで考えてたはずなのに、本人に話始められると、顔が熱を持つ。
「俺以外と、話さなくていいから」
それ以上言うな!恥ずかしくなる!
もしかしてだけど、蓮って……
嫉妬深いタイプか?
別の作品のキャラの子、二回目の登場ですね。




