帰り道
月ニ投稿を目安に頑張ります。
キャラの性格がようやく固まり始めました。
その内用語設定集を作りたいのですが、いつになるかは分かりません。
4人分の足音が暗闇の中に吸い込まれていく。
「火花草きれいだったね」
暗闇に負けないように小さな声で言う。
「探そうしただけだったのに良いものが見れたよ、サンキューな」
明良の言葉に同意するように夢奈がうなずく。
「せっかくのチャンスだから」
小さな声で蓬が言う。
「何の?」
思わず聞き返すがその先を言わない。少しずつ分かってきたが蓬は言葉が足りない。それでも、嬉しそうに微笑む彼女を見ると仲良くなれた気がする。
気がつけば部屋に着いた。
「ありがとね」
蓬がまたつぶやく。
「同室とどう話せばいいか分からない?」
部室には独特な薬品の匂いが漂っている。
部長の言葉に蓬はこくりと頷く。
「別に無理して仲良くなる必要ないんだぞ。おまえは気まずい時はあるかもしれないが気にするタイプじゃないだろ」
それはそうだと心の中で思う。昔からずっと人と話すより文字を読むほうが好きだ。じっと黙っていると
「まぁ、おまえがそう思うならいい方法が一つあるぞ」
部長はそういって香色の目を細めた
小さい頃から本の世界が大好きだった。周りの子供達が外で走っているある間、私は姉や兄の本を読んでいた。この年まで友人と呼べる人間はできたことがない。だが、一度だって後悔も反省もしていない。
だけど、たまには誰かと仲良くなろうとするのも悪くないと思ったのだ。いつも文字を追っている自分を邪険にせずにいてくれるのはありがたい。そんな彼らだから少しだけお礼をしようと思ったのだ。
正直部長の方法は誘い方が分からないから試すつもりはなかった。だから、今回3人とも起きていたのは幸運だった。
眠そうだが嬉しそうな三人を見ると少しだけ少しだけ嬉しかった。
「怖い夢か」
時と場所は飛んで翌日の昼、我々は食堂でお昼を食べていた。昨晩の夜更かしのせいで激しい眠気との闘いをなんとか勝ち抜きお昼までやってきた。私が食べているのは刺身定食だ。新鮮な魚のさっぱりとした旨味がとても美味しい。
いつのまにか恒例となった四人での昼食にも慣れてきた。
「あんまり覚えてないんだよね。起こしてくれてありがとう」
「そういや夢奈よく気づいたな」
「たまたま眠れなくてね」
少し眠そうに小さくあくびをする。
「満月の夜は月の魔力が強まるから特別な夢を見る」
急に蓬が話し始めた。
昨日の出来事から蓬と少しだけ距離が縮まった気がする。
「その話あたしも聞いたことがあるがそれは迷信じゃなかったか」
そんな話をしながら昼食は終わった。




