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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第一章 少女の目覚め

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第9話 魔の森の冒険

最後の冒険に危険な魔の森を選択。

 森に入る前の気分転換の休憩と昼食を取ることにしました。

朝早く出発したけど子供の足で約三時間だから、そろそろお昼の時間になるはずです。


 昼食をたくさん食べると戦闘で動けなくなるから、たくさんは食べないが食事休憩にします。

 それぞれが持参した皮のシートの上に座って昼食を食べます。


 緊張を解すための息抜き&休憩です。

私の今日の昼食は、カツサンドと野菜サンドです。


 カツサンドは、勇者様の知識で世界中に広まった食べ物で、カツを油で揚げた物が挟まったサンドイッチです。

 カツ専用のフライパンで揚げる訳ですが高額な油で揚げると高い食べ物になってしまいます。


 小さな面積のカツ専用のフライパンだと大きなフライパンよりも少量の油でカツが油に浸かように揚げます。

 大量の油で揚げる訳ではないですが、こうやって出来たカツサンドも美味しかったです。


 食休みを終えて、緊張も解けて来た私たちは魔の森の中へと慎重に進んで行きます。森の中は薄暗くて想像以上の足元と視界が悪かったです。

 何処かで鳥の鳴き声や何かの動物もしくはモンスターの鳴き声らしき音も聞こえて来ます。


ジン:

おい。あそこにゴブリンが三体いるぞ。どうする?


ライム:

ゴブリンとの初戦に三体はきついけど、気付かれる前に対応しよう。

レイラは、いつでも魔法を使えるように準備よろしく。

カスミはいつもの様にとどめ役をよろしく。


レイラ:

分かったわ。


カスミ:

了解です。


 いつものフォーメーションで行くようで、私は指定された持ち場で戦斧バトルアックスを構えます。  

 ライムくんのハンドサインで、そろそろ戦闘が開始しようとしているのが分かります。


 ゴブリンは、私には言葉は分からないですが「グギャグギャ」と仲間同士で会話を楽しんでいるようでした。

 ライムくんの「開始」のハンドサインで、レイラちゃんが風魔法を放ちます。


レイラ:

風よ。我が敵を切り裂け 【風刃エアカッター


 私から見ると三体横並びに進んでいたゴブリンの一番左側のゴブリンの首が飛びました。

 続いて、ライムくんの火魔法が炸裂します。


ライム:

炎よ。我が敵を貫け 【火槍ファイヤランス


 一番右側に居たゴブリンの胸あたりに火の槍が刺さり、即座にジンくんがとどめに入ります。

 残ったゴブリンには私が特攻をかけて、一撃で仕留める手筈です。

 

 「やあぁぁぁ」という声を出して思いっきり戦斧バトルアックスをゴブリンの頭部目掛けて振り下ろしゴブリンを絶命させました。

 初めての人型のモンスターだったので緊張して、戦斧バトルアックスの頭部への狙いが少し外れはしましたが右肩の辺りから切り裂くように振り下ろせました。


 最初のゴブリンとの戦闘は無事終わりました。

ゴブリン三体は不意打ちだっただけに予想以上に簡単に終わらせることが出来ました。


 戦闘中に複数のゴブリンや他のモンスターなどが乱入して来なければ三体のゴブリンなら倒すことが出来そうでした。


 次の私たちが戦ったのはウサギの群れです。

 それも十羽ぐらいの集団でした。


 一角兎ホーンラビットと比べると小型だが、このウサギには角がありません。

普段、戦い慣れている一角兎ホーンラビットのつもりで戦ったら思ってた以上に苦戦しました。


 ウサギは素早いです。「キャッ」とか「ウワッ」とかウサギの頭突きや体当たりをぎりぎり躱す時に思わず声が出てしまいます。

 ウサギの群れを討伐しましたが、ここでウサギが動物だと気付き解体が必要だと知りました。


 危険と言われている魔の森でウサギを解体する気持ちの余裕も私たちにはないので、勿体ないけど諦める方向で話が進みました。


 戦闘終了後ですが息を整え、この場から早々に立ち去ります。

戦闘時に発生したウサギの血の匂いに別のモンスターが集って来ると危険だからです。


 早々にこの場から立ち去るという選択は良かったのですが、私たちは次の行動を誤った選択をしてしまいます。

 ウサギの血の匂いから他のモンスターが寄って来ることで、この場を立ち去るという選択までは良かったのです。

 

 ここで重要な判断を迫られます。

 進路を風上にするか風下にするかです。


 仮に、風上に進むとウサギの血の匂いに誘き寄せられたモンスターはいませんが、風上の方角は森の深い所になります。

 そこには強いモンスターがいるかもしれません。強いモンスターに気付かれなければ問題なく逃げることが出来ます。


 仮に、風下に進むと風下にはウサギの血の匂いと私たちの匂いに誘き寄せられたモンスターがいるかもしれません。


 風下へ向かって血の匂いなどに誘き寄せられたモンスターと正面から戦うか。

それとも、風上へ向かって強いモンスターに気付かれないように進むかのどちらへ進むかの決断です。


 多分ですが、正解は前(風上)でもなく後ろ(風下)でもなく進べきは横(別の方向)だと思いました。

 強いモンスターが生息する森の深い所へと向かおうとせず、血の匂いに誘き寄せられたモンスターに正面から出くわすことなく進むことが出来るはずです。


 魔の森への初冒険という緊張感がリーダーの判断を間違えさせました。

 私たちも相談や話合う機会を、この時に求めていれば良かったのです。


 そう。リーダーのライムくんが選んだ結果は・・・風上へ向かって進むでした。


ライム:

血の匂いが届かない風上へ進むぞ。


 そう言ったライムくんと合流し私たちは風上へと進みます。

途中、二体、一体、三体、二体、四体のゴブリンのグループ? と戦闘にはなりましたが余裕で倒し、前へと進みました。


 私たちは大人から「行っては駄目だ」と言われていた魔の森の深い所へと気付かない内に足を踏み入れていました。

 周りの木々の葉を良く見ると、黄色味がかった葉を見つけたことで森の深い所にいることに気付きました。


カスミ:

ライムくん。ストップ!ストップ!ストップ!ストップ! 皆、止まって!


 何事かと思って声がした方へと皆が私の方を見ます。

私はそう言いながら周囲にある黄色味がかった葉の木々を指さします。


カスミ:

あのね。言い辛いんだけど、私たちは森の深い所に入ってしまったみたいです。

 

ライム:

ここは?魔の森の深い所か?


ジン:

父さんから聞いてた黄色味がかった葉の木々がある。


ライム:

レイラ。索敵魔法を使ってくれ。


レイラ:

風よ。我の求めを見つけよ 【索敵サーチ

今の所、私たちに気付いている感じのモンスターはいないみたい。

でも、何か奥の方にとても強い気配を持ったモンスターがいる。

そいつが動き出したら私たちもやばいかも。


ライム:

そのやばい奴に気付かれないように深い所からは早々に脱出しよう。


ライム:

そろそろ、ウサギを埋めた場所があるはずだ。

皆、警戒よろしく。


 私たちは元来た進路へ戻ることにしました。

モンスターに警戒しつつ、ウサギを埋めた場所が見えて来ました。


 まだ、ウサギの血の匂いにモンスターは誘き寄せられていないようでした。

私たちは、モンスターが居なかったことに安堵して気を抜いてしまいました。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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