第68話 どうするのですの?
一方的(笑)
勇者のクラスの力の凄さを感じます。それもそのはずです。
能力値で言えば十倍になった訳だから強い力を感じないはずがありません。
剣神ジョア:
さあ、始めよう。
楽しい【円舞曲】を踊ろう♪
何かキーワードだったのだろうか。
剣神ジョア様の様子がおかしくなったように感じます。
全体的に凄く興奮した様子が伺えるのと見えている素肌は赤く紅潮し始めています。
二刀流で構えた刀からも目に見えるぐらいの魔力またはそれに近い何かを纏っています。
さきほどの稽古と名ばかりの遊ばれた時を比べて、剣神ジョア様の本気具合が伺えます。
私も二刀流に二刀流で対抗していますが、何故だか余裕で剣筋が見えます。
スキル:身体強化に【身体強化】を加えた状態でも敵わなかったのに強化されていない素の状態でも対応出来ていることには驚きもします。対応に焦る必要もなく極自然に対応出来ています。
剣神ジョア:
マ、マジっすか~。
青のタイチさん。私と共闘してくれないかな?
タイチ:
カスミの力はそんなになのか?
剣神ジョア:
ああ。ぞくぞくするぜ。
世界の脅威と戦った時と同じぐらいヤバいって感じるんだ。
もしかするとな。
私たち全員で立ち向かっても大丈夫なんじゃないの。
タイチ:
ジョアが、そういうんならそうなんだろうな。
だが、まだ全員で戦うには早い。
まずは僕たちだけで戦力分析しないとね。
青の勇者様が剣神ジョア様に加勢する形で加わります。二方向から来る攻撃が私を翻弄します。
それでも、私の中の剣神ジョア様の力が動きをサポートしてくれますし、聖女アンズ様の補助魔法が更に動きやすい状態を維持してくれます。
タイチ:
水陣。【水の風】
剣神ジョア:
天源流奥義 【氷刃剣】
カスミ:
【赤雷】
青の勇者様が私の視界を奪うように霧を周囲に発生されます。
その発生した霧を利用するように剣神ジョア様の氷刃剣が霧氷へと変えて行きます。いうなれば、無数の小さな氷の剣が私目掛けて飛んで来ます。
避けきれなくなった私は、霧と氷の剣を掻き消そうと赤い雷を打ちます。
青の勇者様と剣神ジョア様の技は霧と氷なので、どちらも水属性なので雷の通りは良く、落雷の威力によって打ち消していまいます。
赤の聖剣と青の聖剣は赤雷の力を纏いバチバチという音も聞こえます。
カスミ:
マネると面白いかな♪
水陣。【水の風】
天源流奥義 【氷刃剣】
先程の勇者と剣神の同時攻撃が威力が増して二人を襲います。
剣神ジョア:
こんなの防げないよ。
おい。巨乳。
私たちを守れよ。
聖女アンズ:
仕方ありませんわね。
【守護結界】
カスミ:
そうはさせませんわ。
【反転】
聖女アンズ様が作った結界を私の【反転】によって解除します。
守りの反転させる訳だから、守らないってことになるのかな?
賢者アレク:
【神炎壁】
青白い炎で出来た壁が出来上がって、襲い掛かって来る水の風と【氷刃剣】を防ぎます。これで四人が参戦したことになります。残すは魔王ガリア様ですが・・・。
聖女アンズ:
ちょっと、タイチ様。
これは無理ではありませんの?
私の力は即座に相殺されますわよ。
賢者アレクの魔法も相殺可能なはずですわ。
その上に、脳筋とタイチ様の遊び心がカスミに影響していますわよ。
あのおふざけな言い方は完全にタイチ様のものですわ。
それで、どうするのですの?
タイチ:
ガリアが参戦しても無理そうなんだよね。
ガリア。例のあれは使えるかい?
アンズ。僕に限界までバフを使ってくれ。
アレク。カスミが動きづらい環境を作ってくれ。
一瞬でも良いから動けないタイミングを作って貰えれば僕とジョアで何とかするから。
ジョア。もう一度だけ共闘いくぞ。
聖女アンズ:
分かりましたわ。
魔王ガリア:
一回限りで良ければ、いつでもいけるぞ。
賢者アレク:
一瞬で良いんじゃな。
なら、儂に任せろ。
剣神ジョア:
ああ。私たちの力の限界を見せてやろう。
タイチ:
今だ。ガリア。
魔王ガリア:
魔導集束砲起動
賢者アレク:
【スリップストリーム】
剣神ジョア:
天源流奥義【烈火剣】【氷刃剣】
合わせて、天源流奥義【烈火氷刃】
タイチ:
いでよ。水龍。
賢者アレク様の使った【スリップストリーム】が私の視界と動きを制限します。
霧によって視界が悪くなるのと身体に纏わりつくような感じのする霧が私の動きを阻害します。
魔王ガリア様の放った魔力の塊を青の勇者タイチ様が呼び出した水の龍が飲み込みます。
剣神ジョア様は右手に炎の包まれた刀を左手には氷で出来たと思えるような刀を手にしています。
その一本の刀を振るう度に炎の熱風と氷の冷気が交差しピリピリとして感じで小さな爆発を起こしています。
タイチ&剣神ジョア:
これが僕、私たちの力だ。
くらえ、【水龍の怒】
膨大なエネルギーを飲み込んだ龍のブレスと龍の牙と龍の爪による攻撃が飛んできます。
聖女アンズ:
今ですわ。
【拒絶結界】
聖女アンズ様が作った結界が私を更に拘束しようとします。これは聖銀の矢戦で使ったのと同じ結界です。
受け入れ難い物を拒絶する魔法の結界です。この結界が私の左右への動きを封じるように張られます。そうです。私が横に移動しようとすると結界に触れることになり動きが制限される訳です。
カスミ:
【斬鉄】
邪魔な結界は無くした方が良いに決まっています。
剣神ジョア様が、聖女アンズ様が作った物理無効の【防御結界】を斬ったのと同じ技です。
聖女アンズ:
やっぱり無理ですわよ。
こんなバケモノじみた能力を持たせるなんて聞いていませんでしたわ。
賢者アレク:
ここまでの力を持つようになるとは感心じゃな。
フォフォフォフォフォフォ。
魔王ガリア:
笑ってる場合じゃない。
賢者アレク:
初めて会った時は未熟でしかなかったが、儂らの力を取り込むとこんな凄い力になるとは思わなかったんじゃ。
嬉しい誤算と言えばお主も喜べるんじゃないかの。
タイチ:
ああ。
五対一の戦いか五対五の互角ぐらいにはなると思ってたんだけど、これでは予想外だ。
それに、まだスキル:身体強化や【身体強化】も使っていない状態だろ?
世界の脅威と比べることは出来ないが、これはこれで別の脅威って気がするな。
カスミちゃん。もう降参だ。僕たちでは君には敵わない。
全力のカスミの攻撃が見たかったけど守りは完璧そうだし、たぶん大丈夫だろうね。
カスミ:
今後、私はどのように行動すれば良いのですか?
ランクSの最深層に挑戦するぐらいしか聞いていなかったので。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
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