第286話 ネタバレ注意??
興味本位が・・・
結局、獣人領に行くまで待ちきれなかったので、魔王ガリア様にバーチャルバトルについて聞いてしまいましたの。
カスミ:
魔王ガリア様。
獣人領にあるバーチャルバトルについて教えて貰えませんか?
魔王ガリア:
あの装置のことか。
あれは余興だ。
カスミ:
余興ですか?
見世物ってことですよね?
魔王ガリア:
ああ、そうなるな。
賢者アレク:
ここからは儂が説明しようかの。
これはグランドツール共和国の政治の問題が絡んでおるのじゃ。
共和国の政治の中心は中央自治区と呼ばれる所じゃ。
各自治区の代表が集まって国の方針を決める訳じゃが獣王は参加出来ないんじゃな。
カスミ:
えっ? 獣人領の代表なのに参加出来ないのですか?
賢者アレク:
獣王はグランドツール共和国の政治に関われる代表ではないんじゃ。
獣王というのは所謂称号じゃな。
バーチャルバトルという次世代の獣王を決める武闘大会の王者。それがが獣王じゃ。
獣王とは関係なく「エルフ領」「獣人領」「人領」「竜人領」「ドワーフ領」の五つのそれぞれ自治区の代表が選ばれ、その代表の中から中央自治区の代表が決められる。
中央自治区の代表となった者は出身自治区の代わりの代表を任命するから六人の代表によって政治が行われるんじゃ。
カスミ:
獣王様が王者というのは分かりましたが、どうして政治の仕組みが関わるのですか?
賢者アレク:
中央自治区では武闘大会が行われるのはお主も知っておろう。
武闘大会と呼ばれるのは獣人領で四年に一度の武闘大会と中央自治区の武闘大会の二つ。
それ以外に【フェスティバル】と呼ばれる催事がある。
ドワーフ領で行われる三年に一度の技術祭。
人領で行われる三年に一度の感謝祭。
エルフ領で行われる四年に一度の夏祭。
竜人領で行われる四年に一度の収穫祭。
カスミ:
あっ、もしかして・・・
賢者アレク:
おっ。察しが良いようじゃな。
人を集めるための催事じゃな。
賢者アレク様が言うには、グランドツール共和国に世界中の人に集まって貰いたい催事を開くことで得る収入で国を運営する資金にしているんだそうです。
中央自治地区では毎年武闘大会が行われていて、他の自治区では三年や四年に一度に催事となるので毎年何処かの自治区の催事と合わせるとグランドツール共和国へ来れば二つまたは三つの催事を観戦や参加することが可能になるんだとか。
どうして、ここまで人を集める催事を行うのかというとグランドツール共和国の殆どが森で覆われているからですの。
遺跡やダンジョンや町や街などはありますが、人の生活圏以外の土地は森です。
森ばかりなのでグランドツール共和国全体としての収入や産業が少なく各自治区からの税金も多くは集まらないのです。
そこで考えたのが催事で人を集める興行を行うことだったのです。
その催事の一つが獣人領で行われる獣王選出武闘大会ってだけだったのです。
獣王様となった獣人さんが政治に参加出来るのか? と聞かれると参加出来るんだとか。
ただし、参加出来る政治は獣人領の政治であってグランドツール共和国の政治ではありませんの。
それも特定の種族の獣人さんばかりに恩恵を与えないように任期は最大で十二年という縛りだそうです。
十二年というのはどこかで聞いたことがあると思いましたが獣王様の三期目が完了する期間です。
獣王様が四期目なる獣王選出武闘大会に参加出来ないのは、獣王様の最大任期を超えてしまうからでしたの。
十二年の任期を終えた時のバーチャルバトルには参加出来ないシステムが組み込まれているので不正してでも参加しようとすることも出来ないそうですの。
まあ、不正と言っても名前を変えることやマスクを被るとかになるそうですが・・・
グランドツール共和国の法律で縛っているらしく獣王様が横暴な政治が出来ないようになっているそうですの。
法律違反はいくら獣王様でも駄目ですからね。多少のことなら十二年我慢すれば他の種族の獣人さんが獣王になる可能性があるので目を瞑られているそうです。
それも獣人領の根幹を改変するような政治は出来ないですからね。
多少、同じ種族の獣人さんが優遇されるかもしれない程度なので、大掛かりな改革は行なえないのです。
獣王という立場は政治的な目でみると武闘大会の王者でしかありませんの。
バーチャルバトルは怪我人や死人が出ないようにする対策の一環であることと武力に自信のない人でも参加出来るようにした仕組みなのです。
手や足を欠損してしまったり死亡したりすると参加者も減るし、観客が集まるかどうかも微妙な部分になってしまいますの。
そういう怪我とかがあっても良いのは中央自治区の武闘大会だけなのです。
回復魔法を使える人が集められるので、獣王選出武闘大会の方にまで回復魔法を使える人手が足りないからです。
欠損を回復するポーションも用意されているらしく五億ゴールドもするあのポーションを用意するなんて凄いと思いますの。
ダンジョン産を買取るとしても、それなりの金額が必要ですからね。
フェスティバルという通り名で催事を行っていますが、ドワーフ領では武器や防具や魔道具などの販売会だったり、竜人領ではダンジョン産のドロップアイテムを販売してみたり、人領ではダンジョン産の食糧を使った料理を提供してみたりと様々ですの。
エルフ領の夏祭は勇者文字なのです。
どうして、エルフ領に勇者文字が使われているのかは理由までは不明ですが、勇者文字は何か良く見えるが主な理由なので意味が分からないまま使われているのでしょうね。
エルフ領で行われる催事の夏祭は花火大会なのです。
花火大会と言えば火薬を使った花火を打ち上げるというイメージがありますが、火薬と縁がないエルフが何故と思うのは私だけでしょうか。
夏祭で使われる花火は魔法なのです。
魔力の能力値が高い種族であるエルフには丁度良いのだとか。
さすがに、火薬を使った時のように炎色反応を利用して花火の色を変えることは出来ませんが、五色もあれば色とりどりの花火が出来るのでしょう。
使われる魔法は主に【球】の魔法ですの。
ドーンという音と共に魔法が分散する様子は花火に見えるからですの。
おそらく、原案を考えたのは青の勇者様が持ち込んだ元の世界の花火大会でしょうね。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




