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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第十章 旅路 ハイグレード豊国

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閑話 緑の勇者と裏事情

ディーネとカスミが再会する前のお話です。

本文とは関係ないので読み飛ばして貰っても構いません。

 ここはグランホーク王国の首都グランホークの緑の勇者様に用意された屋敷の一室です。


ディーネ:

はい。あっ、はい。そうですね。

はい。そのようにして頂けると助かります。

はい。はい。

では、また連絡の方をお待ちしております。


蘭:

ディーネさん。どうかしたの?


ディーネ:

勇者の一族の方からの連絡でした。


蘭:

あれ? ディーネさんって賢者の一族に所属しているのではなかったかしら。

勇者の一族の方って?


ディーネ:

以前、お話したか聞いたことがあると思いますが「青の勇者様」に関係する互助会のようなものです。


蘭:

青の勇者様と言うと前の勇者様のことだったよね?

かなり昔の人物と聞くだけ、まだ青の勇者様っがご存命なのかしら。


ディーネ:

さすがに人に千年や二千年も生きるのは無理があります。

私たちエルフでも創世と建国の時代を知る者は少ないのです。

人が可能にするには無理があります。


蘭:

そうよね。さすがに人が千年も生きるなんて無理よね。

それで私たちも魔王の一族という方々に協力して貰うのでしたね。


ディーネ:

はい。その通りです。

ただ、魔王の一族の方からの協力内容は極秘でお願いします。

どんなことをしたかとかどんな内容だったかは「青の勇者様を慕う会」の機密事項ですから。


蘭:

また面倒くさそうな名前が出て来たわね。

今度はどんな組織なのよ。


ディーネ:

「青の勇者の一族」「賢者の一族」「魔王の一族」「剣神の一族」と呼ばれる青の勇者パーティーのメンバーを慕っている人たちの集まりを「青の勇者様を慕う会」と呼ぶのです。


蘭:

あれ? 聖女アンズ様という聖女様が青の勇者パーティーにいたのではなかったかしら。


ディーネ:

はい。そうですが・・・


蘭:

どうしたの?

何か言えないことでもあるのかしら。

もしかして、聖女キャロルに気を使っているの?


ディーネ:

はい。一応は聖女様の一族の方も青の勇者様を慕う会のメンバーでした。


キャロル:

そうなのですか? わたしくしもそれは初めて耳にしましたわ。

でも、魔王の一族の方のご協力ってジェルスライムやプチジェルスライムを使ってレベルや熟練度を稼ぐ方法ですよね?


ディーネ:

アズアン聖神国ではジェルスライムやプチジェルスライムは使われていないと聞きましたのに・・・


キャロル:

表向きはそういう方針だそうです。

聖女候補となるわたくしたちにはジェルスライムやプチジェルスライムのお世話になりました。

そうでなければ、十代や二十代と言った年齢の若い聖女候補は「司祭」のクラスになるなんて出来ませんわ。


蘭:

そのスライムって何なの?


ディーネ:

ジェルスラムは経験値を効率良く稼げるスライムです。

プチジェルスライムは熟練度を効率良く稼げるスライムです。

ただし、使用するには上限がジェルスライムにはあります。

プチジェルスライムでも経験値は稼げますが、ジェルスライムと合わせてレベル200が上限です。

青の勇者様はレベル120以上は効果が無かったそうで、もしかすると緑の勇者様もレベル120が上限かもしれません。


蘭:

・・・・経験値を稼げるスライムがいるなら、どうして最初から使わないの?

あんな思いをする必要なんて無かったんじゃないの?


ディーネ:

それだと技術や経験や勘が育ちません。

これは例えですが、剣の素振りを毎日一万回行って剣のスキルの最大まで成長しても、ゴブリン二十体や三十体をに同時に襲われて無事に勝利出来るでしょうか?

この世界に召喚されて直ぐの緑の勇者様がその時の百倍の能力値を手に入れて、果たして普通の生活が出来るでしょうか?


蘭:

そうだよね。

聖女キャロルが聖女になって、私の能力値が急激に上がっただけで生活することが大変なのは理解出来たわ。

下手すれば、ご飯もまともに食べられない時もあったわね。

コップを持てば力加減を間違えて破壊してしまうし、ドアを開けようとすると扉を壊してしまうこともあったわね。

もう、あんな思いをするのは嫌だわ。


キャロル:

緑の勇者様の能力値がグンっと上がったのは良いのですがわたくしの能力値が一緒に上がらないのは厳しいですわ。


ディーネ:

それは仕方ありません。勇者の力の覚醒というものらしいのです。

私も実際に目にしたのは初めてです。良い機会に出会えました。

後、緑の勇者様と聖女キャロル様のお二人がレベル上げと熟練度稼ぎしている期間にですが、勇者の一族の方から呼ばれているので会って来ます。

少しの間ですが不在にさせて頂きます。


蘭:

ええ。分かりました。

その勇者の一族の方は先程ディーネさんに連絡して来た方ですよね?

賢者の一族の代表でもないディーネさんが出向く必要があるのですか?


ディーネ:

ええ。ジェルスライムが足りないそうです。

ダンジョンで確保して来る必要があるそうです。

私に指名依頼されたので少し手伝って来ます。


キャロル:

あのスライムはダンジョンにいるんですか?

わたくしは見たことも聞いたこともありませんわ。


ディーネ:

ジェルスライムやプチジェルスライムをダンジョン内で見つけるのはコツが必要です。

それに凄く小さいスライムですので見つけるのも捕獲するのも大変です。

今回は私は賢者の一属のディーネであり、それでいて魔剣のディーネという二つ名の方の両方が理由で呼ばれました。

ジェルスライムやプチジェルスライムの件は青の勇者様を慕う会以外には公開出来ない情報です。

どうか他の冒険者の方にも秘密でお願いします。


蘭&キャロル:

はい。分かりました。


蘭:

ディーネさんって指名依頼を受けるほどの凄い冒険者さんだったんですね。


キャロル:

ええ。だから、緑の勇者様に同行して貰えるように賢者の一族がいるというグランドツール共和国へ向かったのです。

「魔剣のディーネ」の二つ名を知らない冒険者がいないぐらい有名な女性冒険者さんですわ。

女性冒険者と言えば、最近「攻略の幼女(リトル・ガール)」と呼ばれている女の子の冒険者さんがいるそうです。


蘭:

女の子? 女の子の冒険者さん?

女性冒険者さんとどう違うの?


キャロル:

攻略の幼女(リトル・ガール)は二つ名の通りの若い女の子らしいのです。

幼女と名付けられるぐらい幼いんだそうですわ。


蘭:

幼女と呼ばれるような女性だから「女の子」なのですね。

確かに、見た目が幼ければ幼女と呼ばれてもおかしくはないもの。


キャロル:

二つ名ばかりはわたくしにも理由が分からないような二つ名もたくさんあります。

見た目が小さな女の子だから幼女はあり得ると思いますわ。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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