第243話 旅路 首都グレード~アロマ村
依頼を受けた村へ
おはようございます。今日も元気なカスミールです。
今日は朝から依頼に行きます。
冒険者ギルドに指定時間より少し早めに到着しましたが、既にDランク冒険者パーティーの方々は到着していましたの。
ギルドマスターも一階のロビーに降りて来ていたので、これでは私が遅刻したみたいなの。
急いで遅くなったことを謝りましたが、やっと来たかみたい感じでスルーされてしまいました。
ギルマス:
お前たちと急遽同行することになったDランク冒険者のカスミールちゃんだ。
カスミ:
おはようございます。
今日から一緒に依頼に行くことになりましたカスミールと言います。
クラスは剣士です。宜しくお願いしますmm
ギルマス:
カスミールちゃん。
こちらが今回一緒に同行することになったDランク冒険者パーティーの「青い風」の皆さんだ。
ダイチ:
俺がパーティーリーダーのダイチだ。
クラスは大剣士だ。宜しくな。
ジョアンナ:
私は戦士のクラスのジョアンナだよ。
よろしくね~。
アレン:
僕は魔法士のアレンです。
宜しくお願いします。
マリア:
私もアレンと同じ魔法士のマリアです。
よろしくお願いします。
アリサ:
私は回復魔法士のアリサですわ。
宜しくお願い致しますわ。
Dラク冒険者パーティーの青い風は前衛二、後衛三の五人パーティーでしたの。
前衛職が足りないと判断したから前衛職が可能な私を参加させようと判断したのでしょう。
確かに、魔法職が二人では魔力切れが心配ですし、物理アタッカーの前衛が二人で魔法職の二人が呪文を詠唱している間に何とか出来るか微妙な所でしょうね。
Dランク冒険者パーティーと同じぐらいの脅威度や格下のモンスターなら余裕でしょうが、格上が出て来る可能性があると予想されている状況ならこのパーティーでは少し不安ですの。
魔法士ではなく前衛職なら不安は解消されていたかもしれないですの。
または、Cランク冒険者パーティーであったり、上級クラスが混じったパーティーなら問題なかったのかもしれません。
中級クラスのDランク冒険者で構成されたパーティーでは格上のモンスターを相手にするのはちょっと厳しいのかもしれませんの。
実際の彼らの戦う様子や実績を私は知らないので断定出来ませんが、冒険者ギルドはこういう判断をしていたんではないかと思われます。
ギルマス:
それと別件で一緒に同行することになっている冒険者ギルドの職員のアカネさんとアマネさんだ。
彼女らは当冒険者ギルドから技術職員としてアロマ村へと出向いて貰うことになっている。
冒険者ギルド所有の専用馬車が利用出来るのは技術職員さんの護衛が含まれているからだ。
アカネ&アマネ:
アロマ村までの道中の護衛を宜しくお願いしますね。
細かい部分の説明を受けたけど実際に私たち冒険者が行うのはアロマ村までの護衛と村の周辺に現れるモンスターの討伐がメインの依頼なのです。
あっ、それとアカネさんは昨晩冒険者ギルドで対応して貰った女性職員さんでしたの。
ギルドの受付やそれをサポートするお仕事をしている人だと思っていましたが、まさかの技術職員さんとは思いもしませんでした。
道中で私の故郷がグランドワール王国だと知った青い風さんたちが大騒ぎしていましたの。
何でも「青の勇者パーティー」に憧れていてパーティーメンバーもどこか青の勇者様パーティーの名前に似ている感じがあるのです。
リーダーのダイチさんは、青の勇者様の「タイチ」に名前が似ています。
ジョアンナさんは剣神ジョア様に、魔法士アレンさんは賢者アレク様に、魔法士マリアさんは魔王ガリア様に、回復魔法士アズサさんは聖女アンズ様に、何となく青の勇者様パーティーに名前が似ているなと思いましたの。
いつかはグランドワール王国へ行ってみたいと語っていましたの。
ハイグレード豊国からだとグランドワール王国は凄く遠いのです。
高速馬車を利用しなければ凄い日数がかかってしまいますし、転移門と高速馬車の利用料金を考えると高額になってしまいますからね。
仮に、高速馬車を使わなくても馬車で移動すると長期間の馬車移動は凄く疲れますし、食費などっも考えるとハイグレード豊国からグランドワール王国に行くには大変なお金が必要になりますからね。
Dランク冒険者さんが簡単に集められるお金ではないと思いますの。
だから、いつか行ってみたいと言っているんだと思います。
彼らと同じDランク冒険者である私がグランドワール王国からハイグレード豊国にどうして来ているのか? という疑問を投げかけられましたが、色んな所を旅しているからという理由で誤魔化せたかな?
今回の依頼は私に都合が良い条件でしたの。
Dランク冒険者パーティー青い風の手助けと冒険者ギルド職員さんの手助けとどちらにも対応出来るからです。
私自身は技術職としては熟練度が上がっているだけで魔王ガリア様のアドバイスを頂けるし、モンスターとの戦いも脅威度Sであっても対処出来ないモンスターではありませんからね。
アロマ村へ到着したのは夕方四時ぐらいでした。途中で休憩を何度か挟んで四時到着ですから実質の移動時間は六時間ぐらいと思いますの。
高速馬車と違って馬車移動ですが、速度もそんなに出ていませんし、休憩も二時間か三時間ぐらいで取っていますしね。八時間の行程は仕方ないと思いますの。
各村には協会と呼ばれる各ギルドの支部がありますの。村ぐらいの規模だと支部長さん=村長さんになってしまっています。
冒険者ギルドからギルド職員さんを派遣していますが、小さな村だと一人ぐらいしか派遣出来ません。一人の冒険者ギルドの職員さんに間に合ってしまいますからね。
採決権のある村長さんが支部長さんになって、殆どの事務業務を冒険者ギルドや他のギルドから派遣されている職員さんで間に合いますの。
さすがに村長さんと冒険者ギルドの職員さんだけではありませんよ。
村長さんのお話から村の近くに大猪の数体単位の群れの出没が確認され始めたということですの。
大猪は村の畑を荒らしたりする脅威度Dのモンスターですの。
数体単位になると数次第では脅威度D+や脅威度Cとなりますの。
もちろん、その辺にいる冒険者さんでは敵わない場合もありますの。
それと数年前に黒虎の目撃情報があるということも伝えられました。
黒虎が目撃されたのは数年前だから心配しなくても大丈夫だろうというお話でしたが念のために注意はしておくようにとのことですの。
脅威度Cぐらいまでなら、どうにかDランク冒険者パーティーで対応出来るレベルのモンスターですが、さすがに脅威度AとなるとDランク冒険者パーティーでは厳しいと思いますの。
もし、黒虎が出現すれば私しか相手に出来ませんからね。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




