第237話 魔動王国メイドール
ベタですみませんmm
帝都で見かける人が同じ人物にしか見えないことを不思議に思っていると青の勇者様がその理由を教えてくれました。
タイチ:
カスミは知らなかったんだね。
あれは魔動ロボットだよ。
カスミ:
魔動ロボットとは何ですか?
タイチ:
簡易的な人の業務を行うように作られたロボットさ。
例えば、物の売り買いのやり取りなどは誰にも出来るだろ?
道案内を尋ねられて、必要な情報を伝えるのも誰にも出来るだろ?
そういう誰にでも出来る業務を魔石で動くロボットが導入されているんだ。
カスミ:
他の国では見かけませんでしたが・・・
タイチ:
帝国が帝都のみ試験導入しているんだろうね。
帝国の隣の国が魔動機械の開発が有名な国だからだと思う。
元の世界でいう所の本当に人の手が必要ではない部分にロボットを取り入れています。
駅の改札では自動で判断したり、自動車が自動で動くとか身近にある自動化したことって結構ありますからね。
更には人手不足からロボットの導入でより便利になるようにと作られて来た訳ですが、まさか異世界でロボットのような存在に遭遇するとは思ってもいませんでした。
【魔動王国メイドール】
魔動機械の開発を主とした王国でグランドール帝国の隣に位置する王国です。
魔道具や魔動機械を作ることがこの国では盛んに行われていますの。
魔道具などを新たに作り出すというよりかは魔道具などを進化させると言った方が都合が良いです。
例えば、元の世界の物で言えば、燃料を燃やし灯を得ていたランタンやランプの類です。電気が使われ始めると電灯から蛍光灯へと変わり、更にはLEDや電光塗料という形にまで変わって行きました。
このように既存の魔道具を更に便利に改良する技術が有名な国なのです。
電光塗料というのは塗料なのですが、塗るだけで通電が可能になるという技術ですの。もちろん、灯としてもLEDよりも省電力で場所も取らないし費用負担も少ないものです。
この発明により電気コードやコンセントといった機器物に直接接続する類のものは全て廃止されました。
塗料を塗ったテーブルの上に端末を置くだけで充電が出来るので、専用の充電コードやコンセント(プラグ)を必要としないですからね。
元の世界の技術に関しては説明出来ませんが、魔王ガリア様が凄く興味を持たれて色々と聞かれないようにしないといけません。
そうでなくても、元の世界の記憶は凄く曖昧で時々都合良く思い出しますが、具体的に聞かれると答えられないからです。
ごく普通の高校生に高度な技術の説明を求められても詳細に答えるなんて専門知識がないと無理ですからね。
現在は高速馬車の運用を改善しようとしているそうです。
馬車で移動となるとどうしても馬などの動物やモンスターなどを利用しなければなりません。
動物やモンスターを運用すえばエサや休息の問題が必ずと言っていい程にあります。高速馬車は馬のようなモンスターを使っていますが普通の馬車より早いですし休憩の回数が動物の馬よりも少なくて済むから採用されたのです。
それをもっと早くしようと考えたり、新しい技術として作ってみたいするみたいです。魔動ロボットのような新しい技術が開発され、それを帝都で試運転されているみたいですね。
お隣さんだから便利かどうか試してみてよなんてフランクな感じではないと思いますが、何かのメリットがあるから帝国側も試運転に協力しているのでしょう。
こんな感じの魔道具や魔動機械が欲しいなんて要望を言える立場だったりして・・・
帝都では試験的に店員や職員など魔動ロボットという物を導入していますが、同じ姿だと魔動ロボットだと直ぐに分かりますが、魔動ロボットだと分かった方が良いのかな? それとも分からない方が良いのかな?
極秘にデータ採取などで人に知られないような場面だと魔動ロボットだと分からない方が都合が良さそうですが、一般的な行為で魔動ロボットだと直ぐに分かっても問題ないような場面だと魔動ロボットだと分かった方が良いかも。
例えば、道案内みたいな行為で人に声をかけたが知らないと答えられて他の人を探すより確実に正しい回答が返って来ると思うと魔動ロボットの方だ良いと思いますの。
心無い人ならウソを吐いて間違った情報で酷い目に遭うこともあり得ない話ではありませんからね。
上手く路地裏に導くようにウソの情報を与えて人目の無い場所で襲い掛かるのは強盗の常習手段ですからね。
こう考えると正しい情報を貰える魔動ロボットの方が安心出来るのです。
問題のある行動を防ぐには魔動ロボットもありなのです。
魔動ロボットの先には簡易端末で解決出来る技術もいつかはこの世界の体験出来るようになるのかな。
人と対応するのはロボットじゃなければならないってことではないのです。
今は魔動ロボットが対応していますが、看板のような物が対応でもロボットと同じことが出来るならコスト面で楽になります。
更には音声を認識するだけで答えが返って来るように出来るようにすることも技術の進化先にはありますからね。
まぁ、そういうシステムに慣れないと見た目で魔動ロボットが人の代わりを案内役になるのだなと判断出来ないと戸惑うことになるのかもしれませんね。
人が空間に話かけてその問いかけに反応して音声で返答されるようになるには、そういうことだということを知らない人には呼びかけることさえ出来ないですからね。
逆に独り言にセンサーが反応して驚いている光景が目に浮かびそうですの。
さっさと冒険者ギルドで情報を得てしまおうと思いますの。
高速馬車は明日の朝に出発なので今日中に情報を集めてしまわないと時間が足りないのです。
帝都グランドールには冒険者ギルドが二つあります。
どちらの冒険者ギルドへ行っても冒険者ギルドは同じなのです。
何処かの冒険者ギルドのように低ランク冒険者用と高ランク冒険者用に分けられていなくて助かりましたの。
高ランクの私が低ランク冒険者用の冒険者ギルドに出向いて、高ランク冒険者用の冒険者ギルドの方へ行って下さいと言われても困りますからね。
求める情報は低ランクでも高ランクでもどちらでも良いので私としては構わないのですが、わざわざもう一つの冒険者ギルドへ出向く方が面倒なのです。
あれ? 求めている情報ってわざわざ冒険者ギルドで聞かなくても良い情報に思えて来ました。
ハイグレード豊国に行くのに注意点とか楽しみに出来ることなどの情報が知りたいだけなので、高速馬車の案内所で聞いても問題無かったのではと思いました。
高速馬車では護衛の冒険者さんを雇うこともありますが、何か問題があった時だけに対応する冒険者さんなので高ランクであることが求められます。
高速馬車の速度が速いので高速馬車に同行して馬で対応するということが出来ないのです。
もちろん、徒歩でなんて無謀でしかありませんの。
例えば、時速四十キロで走る車に人が走って並走し続けるのと同じですからね。
高速馬車の運行ルートはモンスター除けも施されているので殆ど護衛の冒険者さんの出番はありませんけどね。
稀に、護衛の冒険者さんが居て良かったと思えるような場面もあるそうですが、基本は護衛が必要ないぐらい安全に運行出来ているのです。
軽く欲しい情報は宿屋で集めることにして、もう休もうと思う今日このごろです。
それでは、おやすみなさいmm
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




