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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第九章 勇者と聖女

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第223話 世界の脅威 考察編

考察

 おはようございます。今日も元気なカスミールです。


 昨日は九十八階層の安全地帯で休んだので今日は九十九階層を進めば百階層の階層ボスのいる階層ですの。

 今日の活動時間は短いですが、エリアボス戦や階層ボス戦の前に休むのはルーティーンですから休まない訳にもいきません。


 私たちの目指す場所は百十階層のエリアボスを過ぎた階層ですの。

ここでなら転移門ゲートのポイントを設置して何度も行き来した所で誰にも迷惑をかけないですからね。


 百階層を過ぎた階層でも問題なかったのですが、最下層の階層ボスと最深層のエリアボスを序に倒して魔石を稼ぐだけなので百十階層を超えた階層を選んだ訳なのです。


 タイガの大森林のランクSを選んだのもダンジョンの壁という壊れない壁は私の力を解放するには邪魔ですからね。

 砂漠エリアという開放的というか障害物が一切ないからが選んだ理由なのです。


 最深層で何をするかというと私が全力フルパワーを使った時の身体への負担を減らす鍛錬というか訓練というか身体造りが目的なのです。


 神から与えられた試練の時の全力フルパワーを使った時の反動が大きかったからですの。

まぁ、あの時は青の勇者様パーティーの力全てを使いましたから仕方なかった訳ですが、今後も同じように身体に負担が残らないようにすることが目標なのです。


 青の勇者様が言うにはあの状態で普段通りに動けることが目標なんだとか。

世界の脅威は多分倒せるだろうけど、その後に神がどういった行動を取るか予想が出来ない以上は常に全力フルパワーで平然と活動出来る状態の方が対処出来るはずですの。


 一回のみ全力フルパワーでは神に対処出来ないですからね。

もし、私が世界の脅威のように神にとって邪魔な存在と認識されてば消される可能性だってある訳だと青の勇者様は私もそうなる可能性をあるかもと告げますの。


 まぁ、そうなる可能性は一切否定出来ませんよね。

神にとって邪魔な存在だから世界の脅威を倒せと言っている訳ですし、その邪魔者が排除されたら、次はその存在を排除した者を排除する可能性は否定出来ないのです。


 世界の脅威を倒せるだけ力を付けた存在が叛逆や反抗するかもしれないんだから、ある意味仕方ないのかもしれませんの。

 

 でも、それなら神自身が世界の脅威を倒せば良いのでは? という疑問が生じて来ました。

 神自身が世界の脅威を倒せば問題は解決するはずなのです。


 勇者を召喚する必要もない訳ですし、神が人が大変な思いをして世界の脅威を倒そうとする様子を楽しむという娯楽なのかもしれませんが、それなら私が世界の脅威を倒した後も私をどうにかしようとするつもりはないことになってしまいますの。


 それに新しい娯楽を用意すれば良いだけですから、世界の脅威の代わりとなる存在を倒せとなるだけですからね。

 それが私になる可能師は否定出来ませんが・・・


 もし、娯楽ではなかった場合はどうでしょうか。

元の世界の物語では神や神様は私たちの生活に干渉しないや干渉出来ないなどの独自のルールがあって、世界の脅威を神=管理者では倒せないとかもあり得そうな話です。


 そうなるとこの世界の者では倒すことが出来ないとなると外部の世界の人である私や青の勇者様たちが選ばれてしまう訳です。

 この世界の理がどうなのかまでは分からないので、この辺は神のみぞ知るって感じなのでしょう。


 世界の脅威って何者なのでしょうか。

神には倒せと言われるぐらいの存在ですし、青の勇者様では倒せなかったので封印するしかなかった?


 本当に封印するしか方法がなかったのかも疑問です。

封印する方法は誰に教わったのでしょうか。それとも何かそういう術を持っていたとか。


 現在の青の勇者様や聖女アンズ様たちのスキルを確認しても、封印に関連するスキルは存在していませんの。

 世界の脅威が封印されたから「封印」という方法を取れないように封印したとかも考えられないことではありませんの。


 再度、新たな勇者に世界の脅威を封印されないようにするための対策として行ったのではないかと。


 例えば、私が次の神からの討伐対象となったなら、対峙する勇者が私だったなら封印してしまうと思います。


 もしですよ。もしものお話なのですが・・・

世界の脅威が人型で私たちと同じように言葉や交流を持てる存在だったら、封印する道しか選ばなかったのではないかという考えもあるのではないかと。


 エルフル遺跡群のランクSの最深層で遭遇した世界の脅威の因子が人だったらって場合のことなのです。

 敵対する感情の持ち主ではなく友好的な存在だったら? どうなるのか考えてみましたの。


 もし、友好的だったら?

何かのトラブルか何かで世界の脅威に関係する存在が世界を破滅へと導いたけど、それは私が敵対するモンスターだからモンスターを倒すのと同じように行為だったのなら・・・


タイチ:

カスミ。それはあり得ない話だ。

そもそも、人と友好的だったなら人や国を滅ぼそうとするはずがない。

人と意思疎通が出来るなら、話合いや交渉などを試みることだって出来るはずさ。


 人と世界の脅威というモンスター軍団のどちらが生き残るかの戦争なのです。

人や国を滅ぼしても止まるとは限らない世界の脅威を倒すことが本当の目的。


 世界の脅威の力が強すぎて封印するしか手がなかった人には勝負所なのでしょう。この機会を逃せば滅ぼされてしまったんだと思うと世界の脅威の封印という選択もある意味仕方無かったのかもしれません。


 元の世界の物語の「勇者と魔王」みたいな関係なのかもしれませんね。

人には世界を破滅させる脅威となる存在がこの世界では魔王ではなく世界の脅威という存在だった。


 作品によるけど魔王と人が和解するとかもありますが、現実問題として関係の深い者を殺されて恨まないとは言えないと思いますし、「どうして殺さなかった」や「どうして倒さなかった」に答えようがありませんからね。


 僕(私)の力では倒せなかったから封印したなら納得して貰う理由にはなると思います。

 でも、人と和解出来そうだから倒せなかったでは納得出来ない人もいると思いますからね。


 青の勇者様が倒せないと判断したから、世界の脅威は封印するしか方法がなかったと言ったなら、それは仕方ないと無理矢理納得したんだと思いますの。

 最強の力を持つ者が倒せなかったのだから・・・他に倒せる者が存在しなかったのだから・・・封印することで被害がこれ以上でないように抑えられたのだから・・・などなど

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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