第220話 儲けはどれぐらいなのかな
お金のお話
エリアボスや階層ボスを周回しているだけで儲けは出るのでしょうか。
モンスターを倒すと脅威度に対応した魔石をGETすることは出来ますが、ドロップアイテムは稀にしか入手することは出来ません。
そんなに旨みがあるようには思えないのですが、ランクSに挑戦している冒険者さんはどうやって稼いでいるのでしょうか。
ー魔石の買取額ー
脅威度F 100ゴールド(銅貨一枚)
脅威度E 500ゴールド(銅貨五枚)
脅威度D 1,000ゴールド(銀貨一枚)
脅威度C 1万ゴールド(金貨一枚)
脅威度B 5万ゴールド(金貨五枚)
脅威度A 10万ゴールド(金貨十枚)
脅威度S 100万ゴールド(金貨百枚)
基本はこんな買取額だったはずです。
脅威度に+が付く場合は二~三倍ぐらいまでの範囲の値が付くこともあるのだとか。
脅威度Aや脅威度SならランクSの深層や最下層で稼いでも十分な金額だと思います。必要経費とかを考えると魔石の数で補うことが出来ますからね。
上層や中層で活躍している冒険者さんだとそんなに稼げないんじゃないかと心配になります。
ランクSのダンジョンまで来てモンスター一体倒して一千ゴールドって少ないですよ。
タイチ:
そうでもないと思うよ。
一ゴールドは日本円にして百円ぐらいさ。
Dランクの魔石一個で十万円の値が付くんだ。
それを安いとは言えないと思うな。
そうですよね。一日何体の脅威度Dのモンスターを倒せるか分からないですが、一体十万円と考えると百体倒したとして計算すると一千万円の稼ぎになる訳です。
元の世界の一千万円はこちらの世界の十万ゴールドですから侮っては駄目な金額ですの。
脅威度Dのモンスターを百体倒して十万ゴールドを十万円とよく勘違いしてしまいますの。
円とゴールドと単位が異なりますが、感覚がゴールドではなく円換算してしまうのは不思議なのです。
脅威度Dのモンスターを一体倒して千円だと割に合わないと判断していましたが、十万ゴールドとなると高額ですからね。
その上に銅貨が最低金額の硬貨ですからね。余計に勘違いやすい状況なのかも。
う~ん。十六歳の私がこの年齢になるまで、そんなに知らなかったことに唖然としますね。
病気で寝込んでから復帰してからも母さんや父さんからの猛勉強の意味が無かったの? そんな訳ないですよね? あんなに大変だったに・・・
(かすみ):
カスミは気にしなくても良いのですよ。
赤の勇者である貴女はこの世界の住人ではありません。
この世界の人であるわたしと異世界の人である貴女が一つの魂となった存在。
元の世界の感覚や考え方などが残っていても不思議ではありませんもの。
(カスミ):
そういうものなのですね。
ランクSを攻略しているSランク冒険者パーティーは結構儲けているのかもしれませんね。
最下層で脅威度Sのモンスターを倒して魔石を稼げば高額になりますからね。
タイチ:
冒険者パーティーとしては儲けていると思うが、末端の冒険者までが儲けているとは限らないと思う。
カスミ:
それはどうしてですか?
タイチ:
食料や物資の補給の経費が高額と思うからだね。
食料や物資の補給部隊は最下層の九十階層の安全地帯にいる冒険者さんの所まで配送しています。
私のようなソロ冒険者さんで最下層まで約二十日ぐらいの日数が必要です。
ソロで約二十日ですから、それ以上の人数になると日数は延びる訳です。
食料の殆どが保存食と言っても二十日以上も保管が必要になるし、大量の保存食を最下層の安全地帯に届けなければなりませんの。
一日分の食事を毎日届ける訳にもいかないので、多少まとまった量の食事を提供するというだけでも全ての安全地帯の冒険者さんに滞りなく提供するとなれば信じられないぐらいの大量に荷物となるのです。
それを持ち運ぶことや保存しておくにはマジックバッグが存在は必要不可欠なの。アイテムポーチやマジックバッグの最高峰は私や青の勇者様の持つアイテムポーチですの。
・大量の物が入る(入れる物に制限がない)
・入れて物の重量を感じない
・時間停止処理(食べ物は腐ることがない)
・生き物は入れることは出来ない
これらを同時に満たせるマジックバックは存在しません。
理想を追い求めて、様々なマジックバッグが作られてはいますが、未だ作れていないそうですの。
ただし、部分的には実現可能となっているので大量のマジックバッグを保有することは可能としているのだとか。
時間停止のマジックバックに入れられるだけ食料を入れて、そのマジックバックを大量に入れられるマジックバッグに大量に入れて最下層まで運ぶんだとか。
マジッグバックにマジックバッグを詰め込んで運ばないと大量の荷物は無理なのかも。
えっ? マジックバッグにマジックバッグを入れても大丈夫なのかってですか?
大丈夫なマジックバッグと駄目なマジックバッグの両方ありますよ。
特注だとマジックバッグの中にマジックバッグを入れても大丈夫なように作られているので大丈夫ですが、普通は駄目なように作られているので市販品だと大丈夫か駄目なのか鑑定確認が必要となります。
マジックバッグは比較的大量に流通していますからね。
魔王ガリア様がレシピを公開して、現在まで残っている物が現在のマジックバッグなのです。
クラフトマスターのクラスの方はもう生存していませんが、技術職の方が作っているそうなので魔王ガリア様が作る物よりも劣るし時間もかかるんだとか。
勇者である私には市販品のマジックバッグは必要ありませんが、ダミーとして可愛いバッグを使っています。
さすがに、赤色の肩掛けポーチと青色のウエストポーチが勇者専用のアイテムポーチとは誰も気付かないでしょうね。
緑の勇者様の緑色のアイテムポーチがどんな形かまでは分かりませんが、勇者様のはアイテムポーチと知られていますの。
勇者専用のアイテムポーチは青の勇者様の時代の頃から有名なお話なのですからね。安価な物と高額な物がありますが、高額になればなるほど機能が良くなるというには何処にでもある話でマジックバッグも例外ではありませんの。
それはそうと九十二階層を終えて九十三階層の安全地帯まで来たので今日の活動は終わりにしようと思います。
それでは、おやすみなさいmm
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




