第201話 これは困りました。
祝)投稿開始一周年記念イベント
8月1日~8月31日まで
おはようございます。今日も元気なカスミールです。
まだ、昨日の疲れが完全に取れたって訳ではありませんが、今日も一日頑張って行こうと思います。
ここまでの制限されていた力で全力の【天地】を使った所でここまで疲れることはありませんでしたの。
青の勇者様方の力を使ってしまった点と私の力の制限を解除したことが身体の負担になったのでしょうね。
まぁ、これはやる前から分かっていたことですから仕方ありませんの。
それでも、疲労の回復がここまで遅いとは思ってもいませんでしたの。
十分な食事と睡眠があれば完全回復すると思っていましたからね。
賢者アレク:
儂らの方は回復してるから、お主と青の勇者様の回復だけじゃな。
カスミ:
私と青の勇者様の二人だけ回復出来ていないってことは勇者の力が回復しきっていないってことですか?
賢者アレク:
そうじゃな。
勇者様の力を存分に使ってしまったってことじゃ。
タイチ:
まぁ、根こそぎ力を持っていかれたような虚脱感があるから、その内に回復するだろうよ。
カスミ:
このまま進んでも大丈夫そうですかね。
無理そうなら、もう一日休むってことも考えますが・・・
タイチ:
僕の方が大丈夫さ。
それよりもカスミは大丈夫なのかい?
カスミ:
私の方はエネルギーが足りないって感じがあるだけで身体の方は何ともありません。
エネルギーが足りないっていうのもお腹が空いてる訳ではありませんよ?
タイチ:
それは言わなくても分かるよ。
僕もエネルギー不足って感じと身体への負担が大きかったからね。
賢者アレク:
身体の調子が悪いのではなければゆっくり歩けば良いぞ。
ここは森林エリアだし、行き先を指す看板もモンスターが来ないような場所が選択されている訳だしの。
カスミ:
はい。そうします。
私と青の勇者様の減ってしまったエネルギーというか勇者の力は回復はしていますが、極めて少量で回復しているのではないかと思えるぐらいしか回復していないのです。
魔力や体力の方は回復しているので動けない訳でもなければ、魔法が使えないって訳でもありませんの。
無理をしないで安全地帯を目指して歩いていけば、きっと回復するでしょう。
勇者の力を必要とする場面がなければのお話ですが・・・(;^_^A
七十八階層と七十九階層は予定通りと言うか一つの階層を四時間使って進むしかないのは神がいなくなっても変わらないようですの。
緑の勇者様も神によって何処かの国で保護されているはずなので、このパルチ山のランクSには用がないはずですの。
そう言えばエルフル遺跡群のランクSとダイガの大森林のランクSもどの階層も同じ仕様なのでランクSの仕様と思います。
せめて神がいなくなったならもっとスムーズに進めても良いんじゃないかと思いますの。
タイチ:
そろそろ、七十九階層の安全地帯が近いぞ。
報告する内容は決めているよな?
カスミ:
はい。
緑の勇者様を探しながら進んで来ましたが見つかっていません。
タイチ:
七十階層の安全地帯から八十階層の安全地帯まで、予定よりは四時間ぐらい遅れてはいるが誤差の範囲と思う。
その遅れた時間だけで緑の勇者を捜索したことにするのか?
七十一階層に四時間、七十二階層に四時間の一日を費やす
七十三階層に四時間と七十四階層に四時間の一日を費やす
七十五階層に四時間と七十六階層に四時間の一日を費やす
七十七階層に四時間と七十八階層に四時間の一日を費やす
七十九階層で四時間使うと七十階層を出発してから四時間遅れなのです。
本当は七十七階層で一日使っている訳ですが、これは誤差の範囲ですの。
通信の魔道具で連絡や報告することは便利ですが、私が緑の勇者様の捜索にそんなに時間を使っていないとバレてしまいますの。
一日八時間を移動に使って、それ以外の時間で緑の勇者様を捜索していたとしなければならないのです。
七十階層から九日ぐらいで八十階層まで来たなら十分に捜索して来たと思われると思いますが、少しぐらい予定時間が遅れたぐらいでは誤魔化しようがありませんの。
それに、どうやら私の存在を魔性の微笑みの見張り役の冒険者さんに視認されたようです。
私が七十九階層の安全地帯に近づいて来たことを八十階層にいる仲間にも連絡したようで緑の勇者様の情報を今か今かと待っていたはずですからね。
それは当然の気持ちなので、今にも私に向かって駆け寄って来ようとしているのです。緑の勇者様というこの世界の期待の存在の安否は誰だって知りたいはずですしね。
ファルマ:
攻略の幼女で間違いはないか?
カスミ:
私はカスミールです。
カスミールまたはカスミと呼んで下さい。
攻略の幼女と呼ばれるのは好きではありません。
ファルマ:
そうか。それはすまなかった。
早速だが、緑の勇者様は見つかったのか?
それとも何か問題が発生したのか?
見た限り、緑の勇者様一行の姿が誰一人として見当たらないのだが・・・
カスミ:
私も探してはみたのですが、見つけることは出来ませんでした。
七十七階層で何処からから聞こえてきた「勇者は帰還した」という不思議な声を確認しました。
帰還したが何を意味するのかまでは私には分かりませんが、不思議な声が聞こえたとだけ報告しておきます。
ファルマ:
ああ。分かったよ。
カスミちゃんは地上に戻って、地上でも同じ報告をして貰うことになると思う。
私たちの報告と本人から報告が必要だという決まりがあるからね。
面倒だと思うけど、地上でも報告をお願いするよ。
カスミ:
どちらか一方だけの報告だけを鵜呑みには出来ませんからね。
それは仕方ありませんよ。
裏取りとかするのですか?
ファルマ:
出来るような内容ではないから今回は裏取りはしない。
仮に緑の勇者様が地上の何処かの国に保護されるようなことになれば、カスミちゃんの報告が真実だったってことになるからね。
グランワール王国のパルチ山のランクSにいた緑の勇者様やそれに参加していた冒険者たちが何処かの国に転移したなんて考えられない出来事だからね。
地上の者たちも信じるしかなくなるからね。
緑の勇者様が何処かの国に保護されたとしても、転移門があるのでグランドワール王国には直ぐに戻って来れるのです。
ダンジョンに戻って来る訳ではありませんが、転移門のある国へ行けば戻れるのです。
この世界には転移門のある国家は五つしかありません。
アズアン聖神国 首都アズアン
グランドワール王国 王都グランドワール
グランホーク王国 王都グランホーク
グランドール帝国 帝都グランドール
グランドツール共和国 首都グランドツール
この五つの何処かの都市へ行けば転移門でグランドワール王国に戻って来れますからね。
それにディーネさんをはじめとする賢者の一族や他の一族の方も協力を惜しまないと思うので案外無事に戻って来そうですの。
私は地上へ戻るために階層ボスを倒さなければならないので、少し早いですが休もうと思いますの。
魔性の微笑みの方々からは私が疲れているだろうから代わりに階層ボスを倒そうか? と言われましたので、そのお言葉に甘えることにしました。
ここで他の冒険者パーティーの戦う様子が伺えるのはお得なはずなのですからね。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




