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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第七章 パルチ山のランクS

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第194話 深層 状況確認

森林の中を歩く

 六十階層で階層ボスの巨大蟹(ジャイアントクラブ)を倒して六十一階層へ降りて来ました。


 ここからは深層のエリアとなります。

安全地帯から出来ると目の前に広がるのは巨大な森です。


 木々の隙間から上空を見上げようとしても木々が邪魔で空を確認することも出来ないぐらい巨大な樹がたくさん茂っています。ヤマギワ村の魔の森と似た感じの森です。

 鳥の鳴き声やモンスターの鳴き声なども聞こえて来るのでヤマギワ村を思い出と共に懐かしい感じまでして来ました。


カスミ:

この広大な物の中から何処かにある下への階段のある安全地帯を探すのは大変そうですね。


タイチ:

地図にかかれたアドバイスは何て書いてある?


カスミ:

分かりません。


 六十階層の安全地帯に滞在していた魔性の微笑み(スマイリー)の方にも地図の翻訳をお願いしましたが意味が分からなかったのです。

 独特な表現なのでアドバイスとしては凄く使い辛いのです。


 えっ? アドバイスは見ないで攻略するのではなかったのかって?

そういう訳ではありませんよ。なるべくアドバイスを見ないようにしていますが、中層の試練のような場合だと面白くないので見ないですが、それ以外ではどんな所かなど必要な情報は手に入れているのです。


 多分ですが、「行けば分かる」というような内容なんだと思いますが、そのままの意味で受け止めても大丈夫なのか心配なのです。


 何故なら、このアドバイスは「神に祈る」と書いた彼女なのですからね。

安全地帯から出ても・・・あっ、ありましたよ。


 「この先へ三キロ進む」と書いてある看板がありました。

行けば分かるとは看板があるという意味だったようですね。


カスミ:

何か怪しくないですか?

信じて大丈夫と思いますか?


タイチ:

怪しく見える看板だが今はそれを信じて行くしかないんじゃないか。


 看板にはご丁寧にも向かう方向を指す「⇒」とそこに添えられたネコちゃんの顔のようなイラストも描かれています。

 このイラストを見た時に最初はネコちゃんと分からなかったのですが、何となくネコちゃんかな? と思い始めるとネコちゃんに見えて来るという不思議なイラストでしたの。


 矢印を信じて進むしかありませんが、矢印通りの方向に進めるかどうかは不安なのです。

 真っ直ぐに進めば、安全地帯にいつかは辿り着くかもしれませんが、途中を大きな木があって木の反対側が本当に一直線上にあるかどうか分からないの。


 これで良く魔の森では迷子になりましたからね。

あの時はレイラちゃんたちと一緒だったから問題なく進めましたが、一人でだと目印がないと迷子になる自信があります。


 魔の森はこことは違ってエリアごとに木の葉の色が違っていましたから目印になりましたが、そんな目印も無い森を正しく進む自信はありませんの。

 

タイチ:

カスミは魔の森を抜けてパルチ山へ行く時も迷ったしな。


 青の勇者様のこの言葉が嫌な思い出を蘇らせますの。

気軽にパルチ山のランクSの様子を見るためにヤマギワ村→パルチ山へのルートで迷いましたからね。


 森関係は色々と因縁のある事柄があるので苦手意識が強いのかもしれませんね。

最初に見つけた「この先へ三キロ進む」と書かれた看板の指示通りに三キロは進んだと思います。


 三キロ地点と思われる所には「この先へ二キロ進む」を書かれた新たな看板を見つけました。

 安全地帯から進んで来たルートの延長線上から見ると右前方四十五度ぐらいの方向へ進むことになります。


 二番目に見つけた看板の指示通りに進むと「この先へ五キロ進む」と書かれた看板を見つけました。

 次に進む方向は右後方四十五度ぐらいの方向へ五キロ進みますの。


 二番目に見つけた看板通りにする無と新たな看板を見つけます。

「この先へ一キロ進む」と相変わらず方角と進む距離が書かれているだけなのです。


 三番目に見つけた看板の指すのは進行方向左に九十度です。

 

カスミ:

ねぇ、青の勇者様。

この三番目の看板の位置って安全地帯から真っ直ぐに来れないんですかね?

態々、遠回りして三番目の看板の位置まで来たような気がしますが・・・


タイチ:

そうだね。

どういう理由かは分からないが遠回りし、ここまで来ているのは間違いないよ。

モンスターの生息地があるとトラップがあるとかで避けたい何かがあるんじゃないか。

エルフル遺跡群のランクSの時だって寄り道しないように目印があっただろ?

それと同じように考えたら良いんじゃないかな。

 

 エルフル遺跡群のランクSのように先行している冒険者さんはいませんが、地図に書かれている情報は魔性の微笑み(スマイリー)さんたち作ったので先行している冒険者さんと言っても過言ではありませんの。

 その魔性の微笑み(スマイリー)さんたちが意図的に避けている理由って必ず何かあると思いますの。


 この階層ではモンスターや動物を見ていないですが、動物やモンスターの鳴き声が聞こえるのですから存在していないってことはあり得ませんの。

 危険なモンスターがいて避けたとしても深層のモンスターの脅威度Bなので少し危険かなと思うぐらいです。


 深層で遭遇するモンスターと下層のエリアボスと階層ボスは同じ脅威度ですからね。

 何なら階層ボスとなったモンスターがそのまま出て来てもおかしくないのです。


 迂回するルートが明らかに不自然なのです。三番目の看板と安全地帯を直線で結ぶルートに何かあるのでしょう。

 四番目が看板か次の階層への階段のある安全地帯になるかまでは分からないですが、そろそろ安全地帯になってもおかしはありませんの。


 大人で約四キロ~六キロぐらいを一時間で歩きます。森林の中というのは足場の歩い道で普通の道ではありません。

 少し困難な道を歩いくことを考慮して計算すると約四時間歩くとすると約十六キロより短い距離になると思います。(四時間x四キロ=十六キロより多少減るぐらい?)


 現在は約十キロ歩いているので後少し歩けば活動時間が約四時間ってことになるので階層の終わりが近いという計算です。

 その後少しも三キロか四キロぐらいはありそうですが、さすがに六キロはないでしょうね。


 六十一階層からの深層は森林の中を迷わないように看板の指す方向通りに進めば何とかなりそうですの。

 もし、迷ってしまったらどうしたら良いのか分からないですが、その時はその時ですね。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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