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第37話

さてテーブルにアジの塩焼き、アジの南蛮漬け、イカの天ぷら、イカ焼き、イカ煮が出そろった。

フェンリル達にも分けてあげないとなと思ったが濃い味付けやイカって犬にはまずかったんだっけ?と思い王様に聞くと


『フェンリルは神獣だからそういった問題はない』

との事だから皿により分けて持って行ってやる。


アジノ塩焼きだけ骨の注意が必要なので骨の位置を教えておく。

ビャクは俺が付いてやって無理そうなら解してやるつもりだ。


食事を進めていくとどうやら各自お気に入りが決まったようだ。

王様はイカ煮が気に入ったようだ。

これは酒に絶対あうな!と考察している。

あのキモを纏ったイカの身は確かに酒に合うんだよな~。


王妃様はイカの天ぷらが気に入ったようだ。

肉のような厚さがあるのに簡単に噛み切れて食べやすくイカ特融の甘味が気に入ったとのこと。

塩、ポン酢、マヨネーズで味変化を楽しんでいるようだ。


キシュウさんはアジの南蛮漬けがお気に入りのようだ。

酢の酸味に負けないアジの素揚げと野菜のシャキシャキ感がたまらないとの事。

これなら訓練後など疲れた時などにいいなーと感想を述べている。


キショウはどれもおいしいがやっぱりアジの塩焼きが一番おいしかったなとの事。

今日はアジの塩焼きが3尾しかないため王族に譲っちゃったからまた今度作ってやろうと思う。


そしてビャクはやはりというかイカ焼きにご満悦だ。

子供が大好きな甘辛い味付けに自分が焼いたのも大きいのだろう。

うまいのだ!を連呼してイカ焼きに噛みついている。


フェンリル一家もおいしそうに食べてるし問題はなさそうだ。

まあ、この分だと全て食べられそうなので自分のは後でイカ料理をまた作らないといけないなと笑ってしまう。


食事も終えゆったりとした時間を過ごしていると

『うむ、これなら、ああすれば』

なにやら王様がブツブツ言い始めた。


考えが纏まったのかこちらをまっすぐ見て


『はじめ殿、こういった物を広めるために店をやるつもりはないか?』

『もしやる気があれば国として協力援助してやれるがどうかな?』


王様のいきなりの申し出だったが、これは魅力的な話だ。

海産物のおいしさを知ってもらえばそこから釣りに繋がる事もあるしな。


『あの、俺には釣ってきたものを簡単な料理にするぐらいしか出来ないんですが大丈夫でしょうか?』


『そこは店舗や人材などこちらへ任せてくれればいい』


これはのるべき話だと俺の勘が言っている。


『しばらくは私が手に入れた海産物でやるので不定期開店になりますがそれで良ければやりましょう』


『よーしよし、受けてくれるか!帰ったらキシに動いてもらわねばな』

と言いガッハッハと笑っている・・・キシさん本当にガンバ・・・。


それではまた詳しく決まったら連絡を寄越すと話し合い王様たちは帰って行った。


『ふう、本当に慌ただしかったな』


さて遅くなるがイカで何か軽く作りますかーと食堂へ行くとタエさんがお茶漬け、漬物、そして卵焼きを作ってくれていた。


『簡単なものですがどうぞ』


ありがたい、正直作るのダルかったんだよなーと遅めの夕食をタエさんと食べていく。


『さきほどのお話ですが、住めるような店舗でしたらやはりここを出ていくようになるのでしょうか?』


『そうですね、いつまでも厄介になるのは・・・・』


するとタエさんはすごく悲しそうな顔になる。

え、もしかして・・・・俺の事を・・・・


『ワタツミちゃん・・・・』

ボソっとタエさんが言う。


俺のドキドキを返してください・・・・・。






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