第21話
キショウと俺でアジの塩焼きを堪能していく。
予定では2匹食べて残りの3匹を酢漬けにするつもりだったんだがな~。
あまりのおいしさに今5匹目を消費している。
『魚ってこんなにおいしかったんだね・・モシャモシャ』
『だろう?アジみたいな脂がのってる魚は塩焼きがウマいんだよなー』
『残りはアジフライとかもいいな~』
『お、それもおししいんだろうな~』
期待した目でチラチラ見てくるキショウ。
『材料あれば明日作るから楽しみにしててくれ』
この世界での魚食事は大成功に終えた。
裏手へ行きもう冷えた七輪を終い、お風呂を頂く。
明日もたのしみだなーと眠りにつく。
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朝静かに目を覚ます。
どうやら今日はビャクの登場はなさそうだ。
朝食を終え、さて今日はどうするか?と考えていると
『はじめ、ちょっといいかな?』
『今日はちょっと私に付き合ってほしいんだ』
『わかった、どうすればいい?』
『これに着替えて準備しておいて』
と渡されたのは立派な着物のようなものだ。
着方がわからんと言うとタエさんが手伝ってくれた。
着終わり玄関先へ行くとキショウも着物を着こんでいた。
『おーいい感じだね、さあ迎えも着いてるし行きましょうか』
どこへ行くんだ?と思いつつ外へ出ると立派な馬車が止まっている。
皮鎧?をまとった人がこちらへ来て
『キショウ様、はじめ殿、お迎えにまいりました。』
『私はジンと申します』
俺が何が何だかと困惑してると
『さあ、行くよはじめ、ジン様今日はおねがいしますね』
と俺の手を引き馬車へ乗り込んでいく。
『では出発します』
ジンさんの掛け声とともに数人の人が陣形?をくんで先導を開始し進んでいく。
説明してくれんかなーとキショウを見るもニコニコしてるだけだ。
んーどこへ行くんだと進路方向を見るとどう見てもお城へむかってますね・・・。
『キショウさん・・これお城へむかってるでしょ?』
俺が丁寧に聞くと、プルプル震えて噴き出すのを我慢してニコニコ顔だ。
『どうあっても秘密で通すつもりみたいだな・・・まあいいや、もしえらい人とあうならフォローを頼むよ・・・』
『まあ大丈夫だよ、そんな拘る方達じゃないからさ』
とケラケラ笑う。
まあ釣り&海産物食文化を復活となるとえらい人達にも話通してた方がいいよな・・・。
あとは前日のスライム食事の件もあるしな。
なんとか援助というか応援してもらえるような話が出来たらいいなと思考するのだった。




