1 学園生活
マリエールは妖精女王の加護がある。妖精達の情報を集めたり妖精達と念話したりして人々に報せて人々を励ましたりしている。
1 学園生活
マリエール伯爵令嬢は夢見勝ちである。庭で妖精を見たとか、あなたは今日きっと素敵な出会いがあるとか、それが意外と良く当たる。マリエールの周りには人が大勢集まるようになった。マリエールは、
「マリアンヌ、今日きっと素敵な出会いがあるわ。新しい家族との出会いよ。おめでとう。」
マリアンヌは満面の笑みを浮かべた。
「あなたにそう言ってもらえてうれしいわ。心待ちにしていたの。ありがとう。」
マリエールは別に予言者ではないので悲しいお知らせや言われて嫌な事は言わない。ただ言われてうれしい事だけ言う。
「ルシー、今日きっと素敵な出会いがあるわ。でも気づき難いの。相手もあなたに気があるけど、どう切り出したらいいか迷っているからよ。チャンスを逃すとまた当分チャンスは来ないわ。あなたに気があるなら逃がしちゃだめよ。誰の事言っているのかあなたには判っているでしょう。」
時としてマリエールの話しは人生相談のようになる。
「ロイド、今日喧嘩している友達と当番が一緒になるわ。仲直りする絶好の機会だわ。逃してはだめよ。」
マリエールのアドバイスは100発100中ではない。でも誰もが感謝するし、勇気をもらう。その時がたとえだめでもまたやってみようと思う。
マリエールには妖精女王の加護がある。そのため妖精の得た情報が判り、妖精と念話でも話せる。世界にあまねく存在する妖精は様々な情報を持っている。生き物の心や状態を読み取る事のできる妖精はかなり正確に物事を理解している。それを集積しているマリエールは、より正確に分析できる。妖精女王の加護や妖精達の情報によりマリエールは優秀な学生でいられる。学習面だけでなく芸術体育、礼儀作法、魔法でも優秀である。偶にマリエールに勉強の質問をして来る者がいる。
「99✕99の計算を上手くやる方法を教えてください。」
「(100ー1)✕(100ー1)と考えます。10000ー200+1だから9801ですね。工夫が大切です。」
マリエールは威張らないし判り易い。
マリエールの個人的な面では女子は勿論男子にも人気がある。恋愛感情のある男子もいるが婚約者のいるマリエールには迷惑なだけである。その婚約者は別に嫌いではないが特別な感情は抱けない。婚約者が魅力がないという理由もあるが、妖精的な感情を持つマリエールには人間的な感情が希薄なようだ。婚約者はそんなマリエールに不満なようで近々婚約破棄されるのは確実なようだ。マリエールはいっこうに構わないと思っている。
父親の伯爵から呼び出しを受けた。心当たりは婚約者の事しかない。伯爵は、
「婚約者と上手くいってないようだな。」
「そんな事はないと思いますけど。」
「先方は、頭を下げて今後態度を新ためなければ婚約破棄すると言ってきておるのだが。」
「じゃあ仕方ないですね。婚約破棄してもらいましょう。」
「それで良いのか。愛想の一つでも振り撒けば良かろう。」
「父上は私に娼婦の真似をしろと。」
「そうは言っておらんがこれでは嫁の貰い手がおらんだろう。」
父娘の言い合いはとどまる事がなかった。
マリエールは個人的には感情に疎いところがある。婚約者に特別な感情を抱けない。婚約者側から頭を下げて態度を新ためろと言われたが断った。




