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6話 七人目の観察者

彼は、警察でも善でもない。しかし、ヤクザでも悪でもない者である。彼は、善でも悪でもない。彼は、自分が善悪どちらにもいない事を知っており、それが故に、神はどう自分を裁くのだろうと疑問に思っていた。

その名前はニュートラルと云う名前である。

彼は、実は、まあ、半分分かると思うが、英国の紳士であった。つまり、貴族なのである。しかし、その人間性は悪でも善でもなく、その中立を欲しいままにしていた。意味不明だが、“神に裁かれない者”WcbjbGウーブジューブグと本名の様に名乗っていたのである。

つまり、神の領域を超えた者と言う意味合いで彼は、言っていたのである。

しかし、彼は、善人は裁かれてはならないと思っていた。無論、悪として裁かれてはならない。と云う意見の持ち主だった。彼も又、宗教を持っていなかったが、しかし、適正に善人は善として、悪人は悪として裁かれるべきと思っていた。

つまり、彼はどちらでもないからウーブジューブグとして、神の前に立つつもりだった。もし、善人が悪として裁かれるなら、彼も又、裁かれるのだと思っていた。神は不公平なものかも知れない。つまり、善人が悪として裁かれる以上、彼も不公平な裁かれ方をされるのだと思っていた。

彼は、イスラエルにきていた。しかし、彼の向かうのは、首都であるテルアビブである。

なぜなら、賑やかだからだ。彼は賑やかであれば、自分に良く働くと思っていた。それはつまり、賑やかさが彼の性に合っていたのだ。つまり、好きと云うだけだった。

しかし、彼に犯罪の報が告げられる。どうやら、親戚の叔父さんが殺害されたのだ。

しかし、彼には、叔父さんにかなり思い出深かった。彼は、叔父さんの所で、良く遊んだ。無論、子供の頃の話である。

まあ、それはともかくとして、彼は殺されたと云うエルサレムに旅立った。

エルサレムでは、殺人の事等、知らないかの様に静かな町並みが彼を迎えた。

エルサレムの中心部であるユースホステルに止まる。彼は内心神を疑っていた。神の存在ではない。神の言う正義をだ。叔父さんは良い人だった。善人だったのである。しかし、殺された。罪によって殺されたのである。罪とは、殺す事である。つまり、罪によって、叔父さんは殺されたのである。善人が罪によって殺されると云う事は、既に、裁きが行われ、叔父さんが悪とされてしまったかと思われる程だった。つまり、罪ゆえに叔父さんが死んだのである。彼は、罪を悪としている。つまり、罪にこそ悪があるのだ。と云う事は、悪によって叔父さんが殺されたのである。

悪が殺すと云う事は、やはり、聖書の言う様に善人にも悪人にも恵みを神が施すと云う事である。それは正しい。しかし、善人が悪人の様に生きていく事がないのである。つまり、間違っている。生きると云うのが恵みであるなら、生きると云う恵みを神は善人にも悪人にも与えるのである。しかし、生きるのが恵みでないなら、確かに、聖書は正しいかも知れない。聖書は、生きると云う恵みを神が与えない事を言っているのだから、確かに、恵みでないならば、叔父さんを殺されたと云う事実を受け止めざるを得ないのである。

結局の所、ウーブジューブグにとって、生きる事は神の恵みなのである。彼は信仰深い者ではなかったが、やはり、神を信じていたのである。

叔父さんを殺したのは、悪人である。それは確かである。彼はそう思って、新聞を見たが、やはり、殺人事件は書かれていない。彼の言っている悪人とは、悪の事でもある。つまり、悪をも含めて、悪人と呼んでいる訳である。

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