12話 アーシャームエル犯人を突き止める3
しかし、何かおかしい。情報提供するにしても、住所ぐらいは分かるはずだ。つまり、彼らではなく、神は実は、アハバについて、何も教えたくなくて、自分が分からない様に、手を回している。消極的にだが、神は、私に分からない方が良い事を示しているのだろうか?
タクシーの中で、アーシャームエルは、頭を動かす。
いや、アーシャームエルはつい考えてしまうのだ。神に不都合な事、つまり、神の悪徳とか、そう云う事を。神の罪とか。
「おい、アーシャームエル。着いたぞ」
「ああ、今出る」
アハバの自宅に2人は着く。
大家にアパートの鍵を借りて、中を調べる。
「これは・・・・・」
「調べられた形跡がないな」
「警察が全く動いていない?」
「いや、まあ、さっさと調べよう」
1時間程探して、ある日記を見つけた。
そこには、こう書いてある。
10月13日
偽名だろうが、彼は誰とは、妙な名前の奴だ。
こいつが新しく勧誘の仕事に就いた奴だ。
ちなみに、俺の名前は、俺だ。
10月23日
こいつ、二重人格だったのか。人格が変わりやがって、かなりの悪だな。
しかし、こいつかなり温厚だったよな。
ボスに聞いたら、元々、初めてきた時もあんな感じだったらしい。
11月11日
殺しちまった。
あいつがあんな事言うから、気に良いじいさんを殺しちまったよ・・・・
11月20日
どうにも、奴は、俺が人殺しなのを知っているらしい。
しかし、二重人格だから、仕事以外では、あまり出てこないらしい。
しかし、チクリやがった。遊んでいるのか?この野郎。神経症でほとんど動けない奴しかも、少年みたいな年齢のガキに知らせるなんて、俺をどういう目で見ていやがる。
12月1日
奴の言う事を聞くのは癪だが、警察が付いていやがるが、殺すしかねえ。
このまま、黙っている訳も保証もないしな。
12月20日
奴に頼るしかない。奴が病院に送ってくれるって言うから、まあ、殺してさいならだ。
「あった」
「ああ、他にも気になる事を言っているな。よし、これを証拠として警察に提出しよう。そうすれば、こいつも罰を受けるだろう」
タクシーを呼んで、アハバの自宅から警察署にいく。
警察署にて。
「毎回、きている様な気がするな」
「今度は何用ですか?」
「証拠がある。アハバについてのだ。」
署長自ら、証拠の日記を受け取る。
「ああ、証拠か?まあ」
「やる気あるのか?捜索はどうした?」
「いや、お前が困らない様になっと」
「何だ?」
「いや、お前が困らない様に停止させてやったのだが?」
「誰だ?署長ではないな」
「いや、お前の言う神と名乗ろうか」
「神?人間ではないのか?」
「いや、人間ではない。少なくともな」
「二重人格か?」
「いや、二重人格ではない。ともかく、今すぐ捜索を止めろ。さもないと」
「どう言う事だ」
「いや、忠告しておこう。このまま、続ける様なら、お前は罪を犯す。裁きを免れない罪を」
「生憎、私はキリスト教徒ではない。宗教勧誘か?」
「残念だ。お前が受け入れないならば、仕方がない」
「どうした?」
「いや、どうしたもこうしたも、良くやったね。いや、ボーッとしてたみたいで、手間が省けた。ありがとう」
「ああ、いやって言うのは、口癖か?」
「まあ、そうだよ。ともかく、後は警察の方で処理しよう」
「ああ、頼んだ」
神と名乗った署長は、何だったのか?
神は全知全能と云う事をアーシャームエルは知らない為に、理解出来なかったのだ。




