9話 ツァドクの活躍
暇な仕事だ。
ツァドクは部長であるにも関わらず、暇な仕事をさせられて、内心、不信を感じていた。
しかし、上からの指示なので、何にも言えない。
しかし、暇だ。この青少年を見ている他に仕事があって欲しいものだ。
「誰だ!」
ここは病院である。しかも時間外である。気配がしたのは、青少年の側そこに男が立っているのだった。
青少年は、寝ているので、特に反応を示さない。
青少年に何かしようとしていたのだろうが、しかし、男は、ツァドクの声を聞いて、ビクッと反応した。
男は、廊下に駆け出す。ここは、3階である。さすがに、窓から出る訳にはいかないのだろう。
いつ入った。いくら暇だからと言ってさすがに青少年に男が近づいているのを見逃す訳がない。
ほぼ同時にツァドクは男を追い掛ける。
男は一生懸命逃げている様だが、ツァドクの足には敵わない。すぐにツァドクに男は押し倒され、馬乗りにされた。
さすがに手錠は持っていないので、片手で電話をする。「警察署か?不審な男を捕まえた。いや、病院の中でだ。私もなぜだかは分からない。」
ツァドクは、取り敢えず、男を縛る為に、やむを得ずベルトを外して男の手を縛る。まあ、頑丈なベルトだから、解かれたりはしないだろう。
さすがにそのまま、動く訳にはいかないので、応援を待った。
「大丈夫か?いや、大丈夫だな。心配する必要もなかった」
応援が何人かきて、まあ、ツァドクなら。と云う反応をした。さすがに、功績が他の警察官とは、全く差があるのだろう。
「こいつは誰だ。どこから現れた?」
「いや、それは分かりません。私は捕まえただけです」
面倒な上司がきたので、適当に対応した。
実は、この男、ウーブジューブグの叔父を殺した犯人なのだが、それは、警察には分からない。
「とにかく、ベルトの替えを下さい」
上司が何か言いたそうなのを制して、ベルトの替えを要求する。無論、手錠は持ってきたので、ベルトは開放されたのだが、さすがにそれをそのまま使うのは、嫌だ。さすがに捨てる。
なぜ、嫌なのかは、まあ、想像して欲しい。
要するに、ベルトが欲しかったのである。無論、上司が持ってくる訳もなく、結局、ベルトなしで、動き回る事に成った。




