第6話「精霊契約」
二人目のヒロイン登場。
教会へ向かっている途中、前方から恰好がダサいごろつきみたいな奴らが歩いている。普段は関わらない連中だが、隣の美少女に目が行ってしまっている。
「ねぇきみぃ!俺たちと遊ばない?」
品定めするような目で見てくる。
さすがに気持ちが悪かったのか、猫耳は俺の後ろに隠れ、ゴキブリを見つけたような表情をしている。
「あれぇ?もしかして彼氏かなぁ?」
「夫です。」
「いや違うよ!?」
はぁ…騒ぎは起こしたくなかったんだけどなぁ。
「俺たちを遊ばない?そんなひょろひょろな男より楽しいことをしてあぐぇしっ」
突如現れた岩が男の頭に当たる。
「顔面わいせつ物みたいな男なんて…お断り。」
「このアマ!」
1,2,3,4~8人か・・・まぁ余裕だな。
「下がってて、俺がやる。」
「あぁん?クソガキが!舐めやがって!」
先頭の男が、ナイフを持ち襲い掛かってくる。
「大振りすぎる、威力はあるけどナイフは手数で攻めないとね。」
対人戦で、どれほど通用するかどうか試すいい機会だ。後ろには絶対行かせないように、短剣を伸ばし、片手剣程度まで伸ばす。大振りできたナイフを紙一重で避け、横に回り後頭部へ一撃を入れる。
「ゴハッ」
「「「あ、アニキいい!!」」」
「くそっ!よくもやってくれたな!全員でかかれ!」
囲まれたか。うーん…逃げるか。
後ろを向き、少女を抱き上げ、屋根に飛ぶ。
「コラー!何をやっている!」
「やべぇ警備の奴らだ!」「逃げろ!」
アニキを引きずって蜘蛛の子を散らすように逃げる。
「ト、トーチ…大胆…」
え…?むにゅ…ハッ!こ、この柔らかい感触は…
「わぁああっと!ごめん!」
慌てて下すが、相手もこちらも耳まで真っ赤になっている。揉んでしまった…
「と、とりあえず教会行こうか。」
「わ、わかった…」
ハッ、屋根だった…また抱っこか。
き、気まずい…さっきからこっちを見ないし。さんざん夫とかいろいろ言ってたのに…
教会が見えてきた。教会というより神殿に近い感じだ。
中に入ると、なぜか注目を浴びている。
「おい、まじかよあいつまだガキだぜ?」「しかも微精霊じゃないぞ?」「はぁ!?まじかよ」
「「「てか、あの女の子可愛くね。」」」
なにここ帰りたい…
「本当に俺と契約しちゃっていいの?」
「問題ない…」
「でも、今日会ったばかりの相手だよ?」
「さっき…守ってくれたから…」
「でも…」
「裸を見たのに…」
「ちょおおおおい!」
周りの視線が鋭くなってきた。
「あいつまだガキなのに…」「あんなかわいい子と契約できるなんてうらやますぃ」「死ね!」
「「「てか、天使って本当に居たんだね。」」」
鋭くなった視線を浴びながら、受付口にいる女性に話しかける。
「いらっしゃいませ。仮契約ですか?」
「かりけいや『仮じゃない…契約を結ぶ。』はい、すいませんでした。」
「えぇ!?その年齢で?」
「えっと…まぁはい。」
「ほぇ~。あ、この紙に名前を書いてね。」
渡された紙に名前を書く。
「えっと、その子の名前は?」
「あ~、分からないんですよね。」
「ふむふむ、まぁ名無しの子は多いですからね。では、契約の儀式の準備をするので番号札をもってお待ちください。準備ができましたらお呼びします。」
5分ほど待っていると、さっきの受付の人じゃない女性が来た。
「大変お待たせいたしました、準備が整いましたので、こちらにお越しください。」
奥の部屋に通され、何やら結婚式場みたいな所へ連れていかれる。
「では、これより精霊契約の儀式を始めます。」
…え?結婚とかしないよな?
「両者、右手の薬指へ、契約の指輪をはめた後、」
え?まじでそれっぽくね?
「契約者は血を精霊の指輪に。精霊は、指輪へ精霊力を。」
「血は…さっき取ったけど体内に馴染んじゃった…」
「また血か…」
俺は、風を起こし、指先を斬る。指輪に血を一滴垂らす。
「次は、私…」
彼女が俺の指輪に触れると、体が光り始める。すると服が、光の粒になり、消え始めた。
「あ…この服も私の力で出来てるんだっけ…」
「と、とりあえず俺のコート着てくれ!」
しかし、手を握られているのでコートが脱げない。ええい!最終手段だ!
水で霧を作り、隠す。
「ありがと…」
すると、手から彼女の柔らかい感触がなくなり、代わりに指輪が光り輝いている。ん?少し光が強いな。こんなものなのか?
『ピキッ』
あれ!?
「あの!なんか指輪にヒビが入ってきたんですが!」
「え?そんなことは無いはずですが…」
『ビキビキ』
「あぁ!!やばい!割れちゃう!」
『パーン』
甲高い音と共に、指輪の破片が飛び散る。
「わわっ!」
驚きで倒れてしまった。上に柔らかい何かがのしかかる。
「あれ…?なぜ?」
「ど、どうやら精霊側の力が強すぎて、器となる指輪の許容量を超えたみたいですね。」
霧で見えないが、明らかに裸でのしかかられている。
「と、とりあえず上からどいてくれ…」
降りた後、コートを手渡す。
「こうなってしまった以上、この子専用の指輪を作るしかないわね。しかし…精霊でこのレベルの力を持っているなんてね。」
「あの、その指輪ってどこで作れるんですか?」
「あの指輪に使われている素材がとても高価な物なの。しかも、作り方を知っている人は、数少ないのよ。」
「あ、あの~指輪の代金っていくらくらいになるんでしょうか?」
「あの指輪は、ここで扱っている指輪の中で一番いいものなの。白金貨4枚位かしら。」
ここに来るまでに、この世界の通貨について調べた。ここ、王都『シャメロ』では、銅貨、大銅貨、銀貨、小金貨、金貨、を主に使うらしい。銅貨1枚当たり日本円にして10円位の価値があるらしい。しかし、金貨の更に上の通貨があり、それを白金貨、別名『百金貨』。百の金貨と言われるだけあり、その価値は金貨100枚分。銅貨の10倍は銀貨、銀貨の10倍は小金貨、小金貨の10倍は…と、続いていくので、白金貨1枚で1000万円になる価値がある。
「うおおおおおおい!!4000万円の借金負っちゃったよ!!あああああ!!」
「お、落ち着いてトーチ…お店の支払いに使っていたあの宝石を出そう…」
「あ、その手があったかぁ!ナイスアイディア!」
ドヤ顔で自慢してくるが、今回はとてもいい発見だ!それでは早速宝石を…
『ジリリリリリ』
リゼから貰った水晶が鳴り響く。
「はいトーチです。」
『おお!トーチ!旅はどんな感じかな?』
「今は王都にいて、色々あって白金貨4枚の借金を負いそうです。」
『くははは!その借金を宝石で払う気だろう?だがさせん!』
すると手元にあった宝石が光り、突如消える。
『残念ながら、盗難にあった時の対策で、いつでもどこでもどれだけ離れていても収納魔法が働き、手元に戻ってくる仕組みなのだ!』
「ちょおおおおい!どうやって白金貨4枚払えと!?」
『まぁドラゴンでも倒せば稼げるって!おっとおやつの時間だ、切るね。』
「あぁ!ちょっとまっ『プー。プー。プー。』嘘おおおおお!!」
「あ、あの!白金貨返済は何時でもいいので…元はと言えば精霊側の力を調べなかった私達も悪いですし…」
「はぁ…ありがとうございます…」
くそぉおお!俺はドラゴン狩りをしたいんじゃなくて、観光がしたかったんだああ!!
「トーチ…頑張れ。」
「お前も手伝うんだよぉぉおお!!」
頭をげんこつでぐりぐりする。身体強化魔法もかけているので相当痛い。
「とりあえず今日は宿に行って、明日からお金稼ぎをしようと思います。」
「が、頑張ってください」
苦笑いで見送られる。
8歳にして、4千万の借金をしてしまった。
「明日からドラゴン狩りかぁ~」
「トーチ…頑張って…!」
「お~ま~え~も~手伝うんだよ!」
ぐりぐりぐり
「とりあえずギルドへ虎を売って、宿代に当てるか。」
「わかった…」
「あ、そう言えば名前を決めてなかったね。」
「そうだった…何がいい?」
うーん…いいアイディアが何も浮かばない。あ!
「『ミミ』はどう?」
「ミミ、ミミ、ミミ…なんか違う…」
「そうか?じゃあ『ハク』でどうだ!」
「ハク…いい。」
「よし!これからよろしくな。ハク。」
「うん…よろしくトーチ。」
おっ、やっぱりこの子には笑顔が似合うな。守りたい、この笑顔。
「?…トーチどうしたの?」
「いや、可愛いなって。」
「バカ…」
く~照れてる姿も可愛い!
ギルドに着き、カウンターへ行く。
「すいません。素材を売りに来たんですが。」
「おつかいかな?偉いね。えーと…売るものはどれかな?」
「えーと…かなり大きいんですが、ここで出しても大丈夫ですかね?」
「え?」
カウンターのお姉さんが困惑している。
「まぁ大丈夫か。よっと。」
収納魔法の中に入れておいた虎を出す。すると、ギルド内が騒がしくなる。
「収納魔法使えるのかよあいつ…」「しかも、あのサイズの虎が入るサイズだと…」「隣にいる女の子も可愛いなぁ…」「くそ!うらやましい!」
この年齢で収納魔法を使えるのは珍しいのか。
「あの、この虎を売りたいんですけど…」
「素材が全く傷んでないので、ギルドで売るより、商人に売った方がより高額になる可能性があります。」
「ギルドで売るといくら位になるんですか?」
「ギルドで、買い取るとなると、傷が全くと言ってもいいほど無いので、金貨80枚程度ですが…商人や商会へ売ると白金貨1枚にまで上がると思います。」
「うーん…よし、ハク。商会へ行くよ。」
「わかった…」
「色々教えていただきありがとうございました。」
「いえいえ!その年で収納魔法が使えるなんて将来有望です!頑張ってください!」
虎を収納し、ギルドから出る。そういえば、王都まで送ってくれたノームさんが居るな。
「ノームさんの所まで行こうか。」
「場所はわかる…の?」
「ノームさんに商会の場所を書いた紙を貰ったからね。少し遠いから屋根から行こうか。」
「りょうかい…」
「屋根まで行ける?おんぶしようか?」
「だ、大丈夫だから…」
何かを思い出し、顔が赤くなっている。
屋根まで飛び、ノームさんの商会まで最短ルートで走る。
「トーチ…飛ばないの?」
「街中で飛ぶと、騒ぎになるからね。」
「屋根にいる時点でもう騒ぎになってるよ?」
「気にしない、気にしない」
もう既に、4回ほど警備員に見つかり、怒られている。でも、屋根から屋根へ移るのはなんかカッコいい。やめられねぇ!
「あの大きい建物がノーム商会だね。」
近づいてきたので、裏路地へ降りる。すると、さっきぼこぼこにた奴らが同い年位の二人の少女を囲んでいる。赤毛の少女がもう一人の金髪の少女を庇うように立っていた。突然来た俺たちに気が付いたのかさっきの奴らは完全にこちらを向いている。
「あ!さっきのクソガキだ!逃げろ!」「女の方もいるぞ!」「覚えてやがれ!」
またもや、走って逃げていく。
「大丈夫?怪我はない?」
囲まれていた少女は、男達が去った事で、緊張が解けたのか、二人抱き合ったまま、へたり込んでしまった。
怪我はなし、少し驚いているだけかな?金髪の子は、可愛い系で赤毛の子はボーイッシュな感じの可愛いというより美形な感じだ。将来必ず美人になるんだろうなぁ…
「怪我はないみたいだね。じゃ、馬車と男に気を付けて帰ってねー」
そそくさと、帰ろうとするが、逃がしてなるものかと、赤毛の子が喋るかけてくる。
「助けてくれてありがとう!あの男たちが、逃げるなんて君いったいなにしたの?あ、私の名前は『ヴェルジーナ・ノーム』よ。親しい人は皆ジーナって呼ぶから君も、ジーナって呼んで。」
「ノームってあのノーム!?もしかしてハギスさんの娘さんだったり…」
「へ~お父さんのこと知ってるんだ。で、隣の可愛いのが『レイン・シャルロット』。シャルロット商会の娘なのよ。」
「ハギスさんと、全然似てないね…」
「あはは、よく言われるよ。あなたの名前は?」
「僕の名前はトーチ・ヴァフガーラ。」
「「ヴァフガーラ!?」」
「うんヴァフガーラだよ。ここまで育ててくれたのがリゼなんだ。」
「ほへ~…あ、レインもお礼言いなさい。」
「あ、ありがとうございますトーチさん…」
「どういたしまして。」
お礼を言うと、ジーナの後ろに隠れてしまった。
「ごめんなさいね、この子少し恥ずかしがり屋なの。ところで隣に居る猫人の子とはどんな関係なの?」
「私は、トーチの妻。」
「え!あんたその年で嫁がいるの?」
「違うよ!こいつはハク、精霊だよ。」
「あの、英雄の魔女と同じ名を持ち、その年で精霊と契約しているのね…」
「契約はまだしていないよ?…したくないけど…」
「トーチ!今言ってはいけないことを言った!」
「ナニモイッテナイデスヨー」
「ふふふ、あなたたちいいコンビじゃない。」
頬を膨らませたハクが珍しく声を上げる。
「あ、これからノーム商会まで行くんだけど送っていこうか?」
「本当に?助かる!」
またあいつらが来たら危ないし…ね?
「レインはどうする?」
「えっ!ひゃ!よ、よろしくお願いします!」
勢いよくお辞儀をしてくる。
「よし、そうと決まったら早速出発しますか!」
「「「お~!」」」
ノーム商会まで何事もなく、無事に着いた。ハクは何やらぶすっとしているが。
「トーチとのせっかくのデートが…」
何やらつぶやいているが、後で屋台のデザートでも買って機嫌を取りかえすか。
「ようこそノーム商会へ!ノーム商会では、衣類や、食料を主に取り揃えています。」
ジーナが張り切った様子で、説明をしている。
「ジーナ、ジーナ。素材の買取をお願いしたいんだけど。」
「分かったわ。助けてくれたお礼に少し高く買い取ってあげるわ」
ジーナが受付口まで行き、事情を説明しているらしい。こうしてみると、すごい取り揃えてあるな。ハクにコートを貸したままだから新しいコートがほしいな。衣服を見ていると後ろから話しかけられる。
「おお!トーチくんじゃないか!娘を助けてくれたようで、本当に感謝をしているよ。素材の買い取ってほしいらしいね。どれ、高く買い取ってあげよう。」
「ありがたいです。買い取ってほしいものなんですけど…」
収納魔法を発動させ、虎を出す。
「この虎を買い取ってほしいです。」
「これまたすごいものを出してきたね…半魔獣化している虎は凶暴らしいが…無傷とはすばらしい!毛皮で作る服に強力な魔法を付与できるから高値で取引されるものだね。よし分かった。この虎を金貨120枚で買い取らせてくれ。」
「ねぇお父さん?130枚でも利益は十分だと思うんだけど。」
「うむわかった。では130枚出そう。」
「本当ですか!ありがとうございます!」
「お金の用意をするから少し待っていてくれ。しかし、収納魔法を使えるとは驚きだな。」
ハギスさんはお店の奥へ消えると、係の人が荷台を持ってきて虎を乗せた。
数分後、ハギスさんがお店の奥から出てきた。
「いやぁ~トーチ君ありがとう。とても素晴らしいものを買い取らせてもらったよ。」
そういいながら金貨が入っている袋を渡された。
「ハギスさんも、高く買い取らせてしまってすいません。明日は、ドラゴンを狩に行くんですが、いい装備とかありませんか?」
「と、トーチ君…ぜひ狩ったドラゴンの素材を私に売ってくれないか?ドラゴンの皮なんて、そうそう手に入るものじゃないからね。」
「あ、あのトーチ君…!シャルロット商会に牙や、爪を売ってくれないかな?私の商会は、武器や、装備を作っていて、鍛冶師が喜ぶの!」
「わ、分かりました。ドラゴンの皮は、ハギスさん。牙や、爪はレインさんの商会に売ることにするよ。」
「と、トーチ君…」
「ん?どうしたの?」
「わ、私もジーナみたいに呼び捨てで呼んでほしいな?」
「わ、わかったよレイン。」
「ふふふっ」
「この女ったらしめ…後でお仕置き」
ハクがとても恐ろしい事を言っているが、レインの笑顔を見ると何故だがお仕置きにも耐えれる気がしてきたぞ!
「仲が良くていいね。よし!トーチ君には頑張ってもらわないとね。特別に保存しやすい干し肉を上げよう。これを食べてドラゴンを狩ってきてくれ!」
「ありがとうございます!」
手に持っていた金貨を収納し、今後の予定を決める。
「これから、宿を探して、装備を整えることにするよ。
「宿なら私の家にありますよ。ぜひ泊まりに来てください!」
シャルロット商会は宿も経営しているのか。
「じゃあお言葉に甘えて泊まらせてもらおうかな。」
「はい!精一杯おもてなしをさせていただきます!」
か、かわいい…その笑顔百万ボルト!
すると、ジーナがこちらに向かって手招きをしている。近寄ると、襟をつかまれ耳元で囁かれる。
「トーチ、いらない心配かもしれないけど、しっかり守ってあげるんだよ?」
「は、はひ。」
「情けないね。もっとしっかりしな!」
「あいたっ!」
背中を思いっきり叩かれた。
「私は、お父さんの手伝いがあるから、レインを送れないわ。」
「ちょ、ちょっとジーナ!?」
「トーチよろしくー」
ジーナは父の後を付いていき、後ろ向きに手を振っている。
「ここから近いから…すぐ着くよ。」
「じゃあレイン。道案内頼めるかな?」
「はい!お任せください!」
徒歩10分で、シャルロット商会へ着いたみたいだ。まずは宿だな。
「ねぇレイン。宿の代金っていくら?」
「トーチ君は私の命の恩人なので、お金は頂けません!」
「大げさだなぁ…じゃ、よろしくお願いします。」
レインに案内され、宿を紹介される。
「ここに泊まってください。部屋は2部屋用意出来るけど…」
「一部屋でいい。」
「2部屋で。」
「じゃあ、2部屋用意するね。」
部屋に通され、外はすっかり暗くなっている。晩御飯はとても豪華だった。
「お風呂に入って寝るか…」
大浴場もあるのだが、部屋に完備してあるお風呂に入る。服を脱ぐ、中に入ると、浴槽にはお湯が張られている。体を洗っていると、脱衣所の扉が空く音がする。もしや…
「トーチ…体を洗いに来た…」
「帰れ!」
足元にワープホールを繋げ、ハクの部屋へ飛ばす。あぁ無駄な魔力を使ってしまった。
風呂から上がると、なぜかハクが待ち構えていて、30分怒られた。「最近私に冷たい」「もしかしてあの女たちの方がいいの?」など…もう寝たいっす。
おかげで夜はぐっすり寝れた。
金髪はいいですよね…
私はキャラの名前を考えるのに時間がかかります。もっとかわいい名前はないのか~や、これは男っぽ過ぎる。被ってないかな?など…心配することが多すぎて大変です。
次回、「魔剣の力ってスゲー」
お楽しみに!