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ユート、冒険者になる 2

 宿屋に戻るとおばちゃんが出迎えてくれた。


「お~坊や無事、冒険者になれたのかえ?」


「はい。」


 そういって2人で冒険者カードを差し出して見せた。


「はい。確認したよ。冒険者価格、1人1泊お小銀貨2枚だよ。

10日の宿泊だと、2人で40小銀貨。

前払だよ。食事は1食10銅貨だよ。

必要な時に言ってくれればいいよ。

出来るだけ対応するが、夜遅くはやめてね。

それと桶とかのお湯は別料金だよ。」


「解りました。それでは40小銀貨ですね。

あと夕食と朝食をお願いします。

とりあえず、面倒なので10日分の夕食と朝食分も払いますので、全部で60小銀貨お支払します。」


「いいのかい。先払いで。坊やが良ればそれでいいよ。」


「大丈夫です。これからもよろしくお願いします。」


 そう言って夕食を用意してもらうまで、テーブルでネロと待った。


「ユート君、昼間のあのデブの人、ユート君の知り合いだったの?」


「いや知り合いって訳じゃないけど昔ね、ちょっと訳ありで」


「ふう~ん。そうなんだ。それで昔の可愛い連れってだれ?」


「ん。」


「なんかデブが話していたでしょ。かわいい子は一緒じゃないのかって。」


「あ~それね。いいよ。話すよ。

結果的には俺の問題に巻き込んじゃったことになるし。

15歳になった時に、祝福を受けるためにこの町に来たんだ。

その時、冒険者ギルドの前でお母さんを待っているときに、

一緒に祝福を受けるために村から付いて来たミラがあのデブに話かけられて、

手を掴んで連れていかれそうだったんで助けたんだ。

たぶんその時の恨みを今も引きずっていて、

この村に来た時に俺を偶然見かけ、復讐に出たんだと思う。」


「そのミラつて子は、かわいいの?」


「どうだろう。幼馴染だしな。」


「ふ~ん。そうなんだ。」


と下を向いて「ぶつぶつ」言っているネロを見ていたら夕食が運ばれてきた。


「今日は豆のスープだよ。」


といっておばちゃんは、パンと一緒に置いて行った。


豆の香りがして、とてもいい匂い。


スプーンで一口すくって食べるといい感じ時に豆は煮こまれていておいしい。


野菜もたくさん入っていておいしい。


ネロが俺の様子を伺っている。


「いいよ食べて。遠慮しなくていいよ。」


そういうと食べだした。


「相変わらず、おいしそうに食べるな。」


とネロに言うと


「本当においしいんだもん。幸せ。」


とモリモリ食べていた。


主食がパンだけにメインはスープが基本である。


パンが固めなので、パンを付けて食べるのが一般的だ。


たぶん、そんなにメニューのレパートリーは無さそうだなと思いながら楽しく食べ終わった。


部屋に戻って、ネロと一緒にギルドの規約を読んで見た。


そしたら、ネロが


「なんて書いてあるの?」


 て聞いてきた。


「あれ、お前。字を読めるって言っていたじゃん。」


「辛うじて読めると言っただけ。ほとんどよめましぇん。」


「え~そうなの。やばくない。」


「そんなに言わなくてもいいじゃん。ユート君がすごいだけだよ」


「いや、俺はすごくない。幼馴染のミラの方がすごい。」


「え、ユート君よりミラって子の方が頭がいいんだ。」


ネロはちょっと考えこむ様に下を向いている。


「じゃあしょうがないな。読んであげるよ。」


「ありがとう。」


「でも、必要そうなとこだけね。面倒臭いから。」


「いいよそれで。ユート君とは一緒に行動するから。」


「じゃあ読むよ。1、人として行動する。

っていうか当たり前のことしか書いていない。

あ~いいや、ほとんど読む必要ないよ。

あとは、特典で、ギルドカードを見せるとギルドとの提携先で割引が受けられることぐらいかな。」


「そうなんだ。じゃあ安心した。」


なんかよく読むと、冒険者ギルドってなんか地球で言う便利屋じゃん。

なんか冒険者って冒険者ギルドにいいように使われている感じ。


報酬の3割がギルドに取られるってかなりの搾取じゃん。


でもこの世界では仕方がないのかな。


税金もそこから支払われているみたいだし、

教育もちゃんとしていないみたいだし、学校も無いみたいだし。


「それでさ、ネロ、ギルドの申請書を記入する時、

村のことも内緒と言ってたけどなんか訳ありなの?」


「う~ん。よく解らない。

お母さんは村のことは話しちゃいけないと言っていたの。

うちの村は普通だと思うけど。ただ貧しいことは確か。」


「ふ~ん。あ、そうだ。クリーンの魔法教えてよ。」


「教えてもいいけど難しいわよ。ユート君はなんか魔法出来るの?」


「ああ少し出来るよ。」


「見せて」


「いいよ」


そう言って風を起こした。


そしたら、ベッドに座っているネロのスカートがふわっとめくれてしまい、

白い足が、きれいな魅惑的な太ももが見えた。


ネロは大急ぎでスカートを押さえ込み、赤い顔をして


「ユート君のスケベ。」


「わざとじゃないよ。本当だよ。」


「ぜったいわざとでしょ。」


すっごい疑り深い目で見られた。


「ごめんなさい。」


素直に謝った。


もう、なかなかクリーンの魔法は教えてもらえない。



ネロはユート君が風を起こして思った。


うそ、風を起こせるんだ。


私の村でも風を起こせる人は少ないのに。

というか元素魔法(火·水·風·土·雷) 自体使える人は少ない。

冒険者レベルで言うとC級以上。


それなのにユート君はさっき冒険者になったばかりなのに風を操れるってどういうこと。


なんか、私よりも、たぶん強くて、頭も良くて、魔法も操る。


人間のくせになんかすごい興味が湧いてきた。


たまに私に対して口が悪い時があるが、やさしいし。


出来るだけ付いていこうと思って眠りに就いた。


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