ネロがさらわれた。
スミマセン。悪くてもいいので評価を付けていただければありがたいです。よろしくお願いいたします。
「ここが冒険者ギルドだよ。」
と振り返ったら、
ネロが男に口を抑えられ後ろから羽交い絞めになり、
通路の方にズルズルと連れ去られていくところが見えた。
「ネロ~」
俺は通路に駆け出し、
ネロを取り戻そうとしたら、
男がもう一人増えていて、
二人で担いで逃げて行った。
見失わないように追いかけていたら、
薄暗く、少し開けたところに出た。
辺りを見渡すとそこには、
俺を待ち構えていたのか、
男が5人とネロの肩に手をやる見たことがある太っている男がそこにいた。
以前、祝福を受ける前に冒険者ギルドの前で絡んで来たデブだ。
「ははは~、この前のお前の連れの女と一緒じゃないのか。
可愛かったの~。
お前は覚えているか、
俺がコケにされたことを。
あの後、変な噂が広まって、
まだ祝福も受けていない子供に負けた冒険者というレッテルを張られて、
みじめな思いをしたんだ。
クエストの依頼もみんな断りやがって。
こんなつらい仕打ちを受けた気持ちがお前には解るかぁー! !」
と俺に恨みがあるらしく大声で叫んでいた。
俺は心の中で
「知ったこっちゃない。
そもそもお前が俺の連れを攫おうとしてんだろ。」
って言いたかったがネロが人質にされているの言えない。
「ま~いい。お前はここで這いつくばって、
このね~ちゃんがやられているのを見ているがいい。
ははっは~」
と太った男は言い、前にいた5人が動きだした。
とりあえず俺は
「おい、今すぐネロを解放したら許してやる。どうする?」
と叫んだが、それが感に触ったのか、
「うるせ~。お前らやっちまえ~」
と太った男は叫んだ。
「俺は忠告したからな。」
と言い、5人と対峙した。
そのうち一人が
「うりゃ~」
と剣を振りかぶって脳天めがけて切りつけて来たが一歩踏み込んで、
相手が掴んでいる剣の柄を左手の甲で防ぎ、
そのまま右パンチを腹にお見舞いしたら、
男はそのまま膝を突き腹を押さえてしゃがみこんだ。
今度は左から剣の突きが襲ってきたが、
それも回転しながらかわしつつ、
腹に蹴りを入れて吹っ飛ばした。
もちろん、もう一人も巻き込んで吹っ飛ばし、
二人で一緒に壁に打ち付け白目を向いている。
残り2人。
やすやすと3人が倒されて恐怖を感じたのか、
少し震えているが
「くそが~」
といって腰のあたりで剣を固定して剣先で刺すように突っ込んできたが、
素早く躱して、
俺の横を男が通り過ぎる間に右手の手刀で男の後ろ首をシュっと叩いた。
そしたらその場にうつぶせで倒れこんで起き上がってこない。
気絶しているようだ。
一瞬、なんか漫画みたいなことをしたな。
達人がする技だな。
なんて思ってしまったが、
すぐに最後の1人に目をやると、
「わ~ごめんなさ~い。あいつに頼まれただけですので見逃してくださ~い。」
と剣を放り投げ逃げてしまった。
「ま、いっか。どうするブタやろう。あとはお前だけだぞ。」
と言いながら、やばい、なんかベタになってる。
と思っていると
「この女がどうなってもいいのか。」
って言って首に剣を突き立てている。
ほんとにベタだ。少し笑いが込み上げてきた。
いいや、この際だから、面白そうだからあいつの話に乗ってみよう。
と思い、
「やめろ~、その子は関係ないんだ。その子だけには手を出さないでくれ。」
そんな俺の言葉を聞いて太った男は調子に乗って、
「お前はこいつのなんなんだ?」
と問われ、ネロも聞いているので
(この前そこで出会った赤の他人です。)
とは言えないので、
「大切な人です。だから離して!」
「ははは~、大切な人かぁ~、
助けて欲しければ、手をついて頭を地面になすり付けろ。」
と言ってくる。
ネロが少しニヤっとしたように見えた。
なんかむかついて来たので
「.....」
立ったまま無言でいると、
「ユート君。助けて~」
とネロが叫んだ。
わざと叫んだように聞こえた。
ネロも簡単に捕まるし、
ネロも少し痛い目にあった方がいいと思い、
しばらくそのまま様子を見ていた。
すると焦らされてきたのか、
太った男はネロの首に剣を突き付け皮一枚を切り、
血がつつ一つと首の表面を流れた。
そうしたらネロが恐ろしい形相で太った男の顔面の真ん中を
思いっきり殴り飛ばしていた。
「へっ......」
俺は呆気にとられていた。
「この豚やろ~。
このかわいい乙女に刃物を向けるだけでも重罪なのに、
切り付けやがって、
お前なんか地獄に落ちろ。」
って捨て台詞を吐いた。
自分でかわいい乙女とか言ってるし。
やっぱり残念な子だ。
なんか嬉しそうな顔をしてこっちに向かって歩いて来たネロは
「助けてくれてありがとう。大切な人だって。うふふ」
だってさ。




