ニーナ、涙の別れを経験する
予告なく修正することがあります。
Sep-20-2020、ヴァンゼルト侯爵を子爵に格下げ。
野盗の襲撃から数日後、日課の朝練に参加する子ども達も徐々に増えていき、ヴァンゼルト侯爵も騎士達も参加していた。
練習が終わると手分けして子ども達の仕事を手伝った。料理を手伝う子ども達は、一人で鰻を捌く様になり、焼き加減も安定してきた。料理人をしていた老人達が試行錯誤を繰り返し、味見したゼンが笑顔を浮かべ数人の子どもが悲鳴を上げた。
家も順調に増え職業別に住み、地区ごとに寄合所も出来上がった。自分達で考えて話し合い、改良を加えて工夫し始めた。
ニーナ達はヴァンゼルト子爵に別れを告げた。ニーナの顔には満面の笑みが浮かんでいた。
「行くのかね。本当に世話になった。」
「クエストを完遂しただけなのじゃ。ヴァン殿はこれからも大変なのじゃ。」
「老人達から知恵を借りて、子ども達に伝えよう。鍛冶職人もいるし、元商人に元冒険者もいる。狩りに漁業、農業、畜産と職業も選べる。成人すればここを出る者もいるだろう。独り立ち出来るように仕事を覚えさせたい。ゼン殿が言っていた、幼い子達の面倒を見る保育園や、読み書きや算術を教える学校も必要だ。幸い、元教師もいる。思いつくだけでもやる事が一杯だ。」
数日、ヴァンゼルト子爵はゼンやキキに話を聴き、老人達とも話し合って今後の方針を検討していった。何度か、住人達を屋敷へ招き入れ、食事会を開いたりもしていた。
道を歩く子爵に子ども達が駆け寄って、今日の成果を話したり見せたりするようになった。
「変わった貴族だ。」
「一生懸命なのよ。またいつか、来たい街ね、」
ニーナ達は町で出来たバターとチーズ、獲れた鰻を貰い、金貨一枚を渡した。
「私も騎獣が必要になって来たな。エルノワールにグリフィンかガルーダの生け捕りを依頼しよう。」
「見つけたら受けるのじゃ。」
「のじゃ姫、報酬と危険度が先よ。」
「うにゅにゅにゅ。また、やったのじゃ。」
馬車に乗り込み南門へと向かうと、子ども達が牧場から、畑から手を振って見送る。
「また、必ず戻ってくるのじゃ。」
潤んだ目でニーナは叫びながら、一生懸命に手を振って子ども達に応えた。
「必ず戻ってくるのじゃ。」
「お嬢様、もう見えませんよ。一月以上いましたから、情が移ったのですね。」
「おいらも戻ってくる。」
「あたいも。」
年少組は固く決意したようだった。
海沿いに進み昼に休憩をしていると、ゼンが何処かへ出かけて行った。一時間ほど待っても戻って来ないゼンの代わりに、ティムがニーナ達に合流した。
「ゼン殿がダンジョンを発見しました。恐らく、未発見のダンジョンか、出来立てのどちらかです。」
「それで、ゼンはどうしたのじゃ。」
「入って行ったのね。偵察のつもりでしょうけど。」
「待っていたのですが、まったく戻って来ないのです。心配になって皆様にお知らせしました。念のため、ティアが入り口で待機しています。」
ニーナ達はティムの案内でダンジョンの入り口に到着した。
「入って二時間ぐらいかな。そろそろ、戻ってくるわ。」
キキの言葉通り、ゼンがダンジョンから出て来た。
「丁度いいかも知れん。キキ、解析を頼む。」
「もう終わったわ。階層数、全三十階層。十階層毎に階層主が存在。転移の魔法陣、無し。未発見のダンジョンのため、名付けが可能。名付けますか?」
「勿論なのじゃ!ゼン、中はどんな様子じゃ。」
無表情で解析結果を語るキキの最後の言葉に、ニーナは激しく反応した。
「兎と熊、海の魔物も多いようね。巨大蟹もいたみたいね。」
「灰になった。」
「魔石はあったみたいね。」
「まさか、攻略したのか。」
キキの言葉にゼンが短く答え、数個の小さな魔石を見せた。覗き込んだギルスが驚いた様に聞いた。
「階層主は倒さなくても進めるのね。ダンジョンマスターは?」
「見た。」
「それは聞かないでおきましょう。楽しみが減るわ。」
ゼンはニーナ達とティム達を見て、キキに頷いた。
「丁度いい感じね。少し人数オーバーだけど。」
「俺達六人とティム達四人で攻略しろってことか。」
「ギルスは理解が早くて助かるわ。ゼンとサポートはするから。」
ニーナ達とティム達はダンジョンに潜ることになった。馬車と馬はゼンが世話用ゴーレムを出して、餌と水、マッサージまで一年間の期間を設定し任せた。
「一年って、そこまでかからないだろう。」
「年単位のみだ。」
ティアがティガとティナに連絡し、ニーナ達に合流した。
「明日は夜明けとともに、ダンジョンアタックなのじゃ。今日は鰻重で英気を養うのじゃ。」
「お嬢、まだ早いと思うが。」
「良いのじゃ。ゼンは既に海老を獲りに行ったのじゃ。キキは蟹の巨大種を誘き出すそうじゃ。妾達も貝を採りに行くのじゃ。」
暫くして、ゼンが海老を大量に獲って来た。キキが巨大蟹を持ち帰り、ニーナ達の採った貝を焼き始めた。エレンの釣って来た烏賊も醤油を塗って焼いた。
「相変わらず、エルノワールの皆さんは、野営でも美味しい食事を食べますな。」
「この任務の役得ですな。」
「ん、美味。」
トロンもティム達も暖かい食事を楽しんだ。
翌朝、装備を点検しダンジョンへ入る準備を始めた。
「ほぼ、灯りがないわ。松明を多目に用意して。通路は思いのほか狭いそうよ。ギルスとララは武器を変更ね。」
キキの言葉にギルスとララはロングソードをグラディウスに変えた。ロロも小太刀に変え、ティム達も武器を変え準備が整った。
「魔物は角を持った兎、爪の長い小型の熊が多い。アンデッドも何種類かいるわ。厄介なのは蛇と巨大なムカデね。音と気配を消して近づいて来るから気を付けて。十階層を超えると海の魔物みたいね。」
「お嬢、ティム達に斥候を頼もう。後ろはララとロロ。」
「後ろはギルスの方が良いのじゃ。」
「いや、トロンさんが着いて来るし、ゼンさんとキキさんもいる。逆に安全だろう。俺とエレンで前衛、お嬢はミリアンと中衛。前後への遠距離攻撃を頼む。」
ニーナがゼンを見ると首を横に振った。ニーナは暫く考えてぽんと手の平を打った。
「索敵をティム達にお願いするのじゃ。前衛はギルスとエレン。中衛に妾とララ、後衛にミリアンじゃ。ロロはミリアンの護衛じゃ。ゼンとキキがいるとはいえ後ろも警戒するのじゃ。」
ギルスは感心した様にニーナを見詰めた。隊列が決まりダンジョンの入り口に立った。
「冒険の時間なのじゃ。」
キ♀:また、サボったのね。
空♂:今回は言われても仕方が無い。一から修正していて忘れていた。
キ♀:修正は出来たの?
空♂:もう少し。今日中には終了する。
キ♀:毎日更新をほぼ毎日更新にすれば。?
空♂:やや毎日更新?出来るだけ毎日?
ゼ♂: (-_-メ)ピッキィィィィィィン!
空♂:ε=ε=ε=(ノ^∇^)ノ
キ♀:そうなると思ったけど・・・。




