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ニーナ、国王に謁見する

予告なく修正することがあります。

Aug-26-2020、一部変更。

Sep-19-2020、一部変更。

 翌日、ニーナ達は早めの昼食を摂って準備をした。


「着て行く服が無いのじゃ。」

「私はメイドですから。」

「あたい、礼儀作法なんて知らないですよ。」

「私達は冒険者よ。いつもの装備でいいわ。礼儀は向こうも期待していないから、安心して。」


 キキの言葉で落ち着いたのか、ニーナ達は街を見物しながら王宮へと向かった。外門に着いたニーナ達を見つけた門番が、中へと走って行った。


「エルノワールなのじゃ。」

「お待ちしておりました。どうぞ、中へ。彼女達がご案内いたします。」

「フーラと申します。こちらはセーラ。本日、皆様方のお世話を担当いたします。御用の際は遠慮なく、お申し付け下さいませ。」


 二人のメイドが中庭や噴水の説明をしながら、宮殿の中に入り広い部屋に案内した。豪華な調達品を見てララとロロは、珍しそうに見て回っていた。花瓶を触ろうとしたニーナが、エレンとミリアンに叱られた。


「こちらでしばしお待ちを。」


 フーラが外のメイドが言葉を交わし、セーラが飲み物を用意してニーナ達に配った。ギルスとエレンは喉が渇いていたのか、一気に飲み干して溜息を吐いた。

 一人の騎士が入って来て、ニーナ達に一礼した。


「こちらで武器をお預かり致します。」

「不要だ。」

「帯剣しての謁見は許されません。」

「そうか、追加報酬は無しだ。帰るぞ。」

「お待ちを。確認します。」


 踵を返すゼンに慌てて騎士が声を掛けると、もう一人の騎士が走って奥へ消えた。戻って来た騎士が別の騎士とヒソヒソと話してニーナ達に向き直った。


「帯剣されたままで結構です。こちらへ。」

「じゃあ、私も杖を出そうかしら。」


 キキは八つのピンポン玉位の光る球が、上に浮かんで回る杖を取り出した。近くに居たフーラが驚いた様にキキの杖を見た。そして、ニーナ達は騎士の案内でニーナ達は謁見の間に入った。

 玉座に座る王を見て、ゼンとキキを除いて膝をついて頭を垂れた。ミリアンは軽くスカートを持ち上げ、腰を曲げて頭を深々と下げた。王の横ではローブを着た一人が耳打ちをしていた。


「王の御前である。」


 前に立っていた太った男が、苛立ったように口にした。ゼンとキキは無表情で立っていた。


「大臣、良い。聞いていた通り二人のようじゃ。」

「この謁見は何のためだ。」

「貴様、無礼な。この者をとら」

「よいと言ったぞ。大臣。お前も見たであろう。」


 ゼンの言葉に顔を真っ赤にした、大臣が叫ぶ前に王が止めた。何を見たのか。思い出したような大臣の顔は青ざめていた。


「先ずは、余がセルランドス・シェラ・ヴァルファルニアだ。」

「妾はエルノワールのリーダー、魔法剣士のニーナじゃ。そして、騎士のギルスとエレン、戦士のララにロロ。魔法弓士のミリアン。魔法師のキキ。剣士のゼンじゃ。」

「ほう、そなたがリーダー。魔法剣士とは、どのようなクラスじゃ?」

「魔法も使い剣も扱うのじゃ。」


 国王が名乗り、ニーナがメンバーを紹介した。ゼンの鋭く睨み付けるような視線を感じたのか、温和な表情でニーナと話す国王は咳払いをして改めてゼンを見た。


「取り立てて話すことではない。悪魔族の討伐、ご苦労であった。礼を言う。」

「用が済んだのなら、待合部屋に戻りたいの。彼女達が緊張して疲れたようだしね。」

「まあ、待て。もう少し、話がしたい。」


 王の一言で場所を謁見の間から会議室へと移した。王国側は国王、宰相、財務大臣、軍務大臣、魔法大臣に加え、王国騎士団総団長、王宮騎士団長、近衛騎士団長、王宮筆頭魔法師と大司祭が並んだ、王国の重鎮達を前に、席に着いたニーナ達。


「もう、何を言えばいいのか。」


 俯いて呟くギルス。エレンもララもロロも俯いていた。ミリアンはメイドと言う立場上、後ろの壁際に立っていた。キキは椅子に座って出されたお茶を飲んでいた。ゼンはキキの後ろの壁にもたれて腕を組んで立っていた。

 緊張して硬くなっているギルス達を見て、ニーナは何かを思いついたのかぽんと手を打った。


「ゼン、キキ。後は任せるのじゃ。陛下もその方が、都合が良いのじゃ。それに、陛下が気にしておるのは、二人のことなのじゃ。妾達はゆっくりお茶でも飲むのじゃ。フーラと言うたか。お茶とお菓子を貰いたいのじゃ。」

「大物だな。」


 国王をはじめその場の全員が、ゼンの言葉に頷いた。居合わせた全員がニーナの口調に文句を言わず、黙って聞いていた。お茶が全員の前に並んだ。ゼンとミリアンの分もテーブルに置かれていた。


 「おお、このお菓子は見た事が無いのじゃ。」

キ♀:盆休みじゃなかったの?

空♂:何とかこぎつけた。

キ♀:休みはどうするの?

空♂:コロナもあるしな。最低限の用事を済ませたら戻ってくる。

キ♀:今年は仕方ないわね。仕方ないと言えば、のじゃ姫の口調。王族相手は不味いでしょ。

空♂:そう思ったが、止めた。ニーナはありのままが良いと思った。

キ♀:そうかもね。これからも見せて貰えそうね。

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