ニーナ、勇者に招待される
予告なく修正することがあります。
Sep-19-2020、一部変更。
悪魔を討伐した翌日、ニーナ達のいる宿に勇者から使いが来た。
「本日、エルノワールの皆様をお招きしたいと、アーサー様からの伝言です。よろしければ、今から御越し頂けないでしょうか。」
「また、美味しい物が食べられるのか?」
「昼食と夕食をご用意しております。」
「行くのじゃ。」
ニーナの即答で出かけることになった。宿を出ると二台の馬車が用意されていた。別れて馬車に乗り込み、ニーナ達は勇者の屋敷に到着した。今回は中庭に通され、用意されていたテーブルについた。
「僕と模擬戦をして欲しい。」
アーサーはゼンを見るなり、切り出した。
「俺とか?」
「そうだ、ゼンさんとやってみたい。」
「断る。ギルス、相手をしてやれ。」
「えっ、俺が。勇者と。」
突然、名前を呼ばれてギルスは慌てたように立ち上がった。
「彼はレベル三十二。確かに強いが、僕はレベル九十九。カンストだ。勝負にならないよ。」
「レベルね。貴方では勝てないと思うけど。」
「なら、彼に勝ったら僕と模擬戦をしてくれるか。」
「いいだろう。」
ギルスはエレンを何か言いたげに見た。ニーナが立ち上がってギルスを見た。
「狼狽えるな、ギルス。妾は信じておるのじゃ。ギルスが強いのは皆、判っておるのじゃ。」
ニーナの一言で覚悟が出来たのか、ギルスは静かに目を閉じた。そこへ、アシャが駆けつけた。
「彼と戦っては駄目。」
「安心して、ゼンじゃない。」
「彼は?」
「始めよう。」
相手がゼンでないと判り、安心したのか黙って下がった。アーサーとギルスが対峙した。
ギルスが先に動き、アーサーへと迫った。アーサーは余裕をもって、ギルスの突きを躱した。しかし、ギルスは躱された突きの姿勢から、更に一歩、踏み込んで袈裟掛けに斬り下した。飛び退いた着地点を狙われたアーサーは、成す術も無く肩に木剣を受けた。
一瞬の出来事だった。アーサーは驚いた様に眼を剥いて、ギルスの木剣を見つめていた。
「くっ、何故?」
「アシャ、これも貴方達の弊害の一つよ。レベル・システム、相手の戦闘力が数値で見える。アーサーは戦う時、相手のレベルを確認する。自身のレベルを超えるものとは戦わず、低いものと戦ってレベルを上げではなくて?」
「そうだ、低レベルの頃はそうやってみんな、レベルを上げるじゃないか。だって、死んだら終わりだぞ。」
「ギルスは違うわ。騎士よ。のじゃ姫を守るためなら、死を覚悟して敵に挑むの。何時でも、何処でも、常にね。」
アシャが目を伏せた。キキはアシャを見ながら、更に続けた。
「貴方は実戦で戦って来たのではないわ。自分より弱いものを虐殺をしてきただけ。ギルスは実戦を積み重ね、技を磨き、センスを磨いてきたの。技を身に着け常に死を覚悟をして臨むギルスは、貴方が勝てる相手ではなかったのよ。そう、強さとは死を覚悟して、乗り越えた先で手に入るの。」
その後、エレンにも負けたアーサーは、年少組と模擬戦をしてニーナの一撃を受け敗北した。
「どうしてこうなった?」
「うっはっはっは、ララとロロの援護とミリアンの攪乱が有れば妾でも勝てたのじゃ。」
「お嬢様、その笑い方はおやめください。」
腰に手を当て踏ん反り返って笑うニーナは、ミリアンに叱られて大人しく席に戻った。
アーサーはまだ、地面に手をついて項垂れていた。
落ち込むアーサーを放置したまま、昼食の準備が整ってニーナ達は全員で席に着いた。
「本当は、焼き飯に餃子とくれば、ラーメンが欲しいところだけど。」
料理が並べられ目を丸くしたニーナ達を見て、やっと立ち直ったアーサーが説明した。
「誰も作り方を知らなかったの?」
「うどんはアオイが知っていたけど、ラーメンは誰も知らなかった。」
「ラーメンの麺なら錬成陣を持っているわ。出汁はワイバーンを狩れれば、鰹節ぐらい美味い出汁が作れるし、錬成陣もあったわね。チャーシューとかも。」
「欲しい。」
アーサーは魔王城で手に入れた武器や防具、アイテムと、麺、ワイバーン節、チャーシューに加えて、豆板醤にラー油の錬成陣を交換した。やり取りを見ていたギルス達は伝説級や神話級のアイテムが、食べ物を作る錬成陣のスクロールに変わって行くこと目を丸くして眺めていた。
「気持ちは判らんでもないのじゃ。」
空♂:忙しい。
キ♀:昨日は投稿できなかったのね。
空♂:残業も疲れたが、体が物理的に疲れた。
キ♀:リジェネレーターが良いわよ。
空♂:こっちの世界に来てくれませんかね。
キ♀:気が向いたらね。
空♂:(XoX)・・・頑張ります。




