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初めての暗殺者達

予告なく修正することがあります。

Sep-19-2020、一部変更。

 ズンターと交代したエレンが火の番をしながら見張りに就いた。ぼんやりと焚火を眺めるエレン。 

 突然、ゼンが起き上がり、エレンに向かって拳を突き出した。その手には矢が握られていた。闇の中に消えるゼンを見送って、エレンは何が起こったかを理解したようだ。


「て、敵襲!」


 我に返ったエレンが叫ぶと、ギルス達より速く反応したミリアンが、ニーナの側でナイフを構え周囲の警戒を始めた。


「大丈夫、もう終わったわ。あら、一人逃した。」


 座ってお茶を飲んでいたキキが、微笑を浮かべ小さく呟いた。

 エレンは経緯をギルス達に説明した。エレンを狙った矢をゼンが受け止めたと知ると、三人は驚きの表情を浮かべた。矢を見て敵襲を知り、ゼンが消えるまで声を発することが、出来ずにいたことは、仕方がないと皆が労わった。そんな時に、ゼンが戻ってきてボソッと呟いた。


「問題ない。」

「大有りだろ!」


 全員が盛大に突っ込む中、ニーナと新人姉弟は起きる気配すらなく幸せな寝息を立てていた。


「一人、逃がした?」


 襲撃者を追って行き、怪我もなく戻って来たゼンに、キキが不思議そうに聞いた。


「伝言を頼んだ。」

「月の無い闇の中で、矢を掴めるとは。」

「ゼンの目は赤いだけじゃないのよ。灯り無しで洞窟ダンジョンを攻略するわ。」

「マジか。」

「今夜は仕掛けてこないわね。明日は昼ぐらいに暗殺者ギルドの総力戦かしら。」


 ゼンは静かに頷くと、最初の場所に座り目を閉じた。キキはゼンの横で静かに寝息を立て始めた。四人の護衛はそんな二人を見て溜息を吐き、エレンとギルスが交代して不寝番を続けた。


 そして、夜が明けた。

 ニーナ達は朝食を済ませ街道を、ゼンとキキ以外はキョロキョロと辺りを見渡しながら、馬を進めて行った。暫く進むと街道の両脇に林が広がり、右に曲がっている場所が見えてきた。


「ロロ、馬車を並べて。ギルスは馬車の前で四騎を並べて、後ろは私達がカバーする。」


 キキが指示を出すとゼンは馬を降り、前方へ走って行った。五分程してゼンが戻って来た。


「前の四騎はギルス、お願いね。止めるだけでいいわ。後ろは十騎と歩兵が五人ね。ゼン、お願いね。」


 街道の後方に人影が見え、さらに後方に騎影が現れた。


「判った。」

「ギルス、防御に徹しろ。」

「ララもロロも安心して、のじゃ姫もね。私の魔法障壁、ゼン以外に壊されたことないから。」


 作戦というには大雑把な指示を出し、ゼンが馬から降りナイフを抜いた。待ち伏せの騎馬が遠くに見えると、ギルス達は何かを決意したように剣を抜いた。


「さあ、戦いの時間だ。」


 走り出すゼンの背中を見送りながら、キキは荷台の後ろに立ちレイピアを抜く。


「私も少し、働こうかな。ファイヤーボール。」


 突き出されたレイピアを中心に魔法陣が浮かび上がり、切先にバスケットボール位の火の玉が出現した。レイピアが振り下ろされると、火の玉がゼンを追い越して飛んで行った。後方の集団に着弾すると炎が広がり、数人呑み込み炎が大きく揺らめいた。


「フレイム・ノヴァか!?」

「レジストしたか。だが、遅い。」


 魔法障壁を張ってキキの攻撃を耐えた魔法師が、杖を突きだして詠唱を始めた。ゼンはナイフを魔法師に向かって投げた。ナイフは魔法師を貫き後ろに立っていた男の喉で止まった。魔法師が倒れる前に、横にいた男の首をナイフで貫く。


「短距離転移か!」


 更に、二人目の前を横切りながら首を薙ぎ、剣舞を舞う様に襲撃者を倒していった。

 凄まじい速度のせいか、ニーナ達の目にはコマ送りのように映った。

 三人が倒れ伏した時、四人目の首から血が噴き出した。五人目が遅すぎる反撃の動作を取り、剣を振り下ろした。左手でゼンは振り下ろされる剣を持った腕を止め、右手のナイフが五人目の胸から首筋に切り上げた。五人目が吹き上げる血を見て、六人目は反転して逃げる姿勢に入った。振り返る途中で首筋をナイフが駆け抜け、赤い筋が勢いよく血を噴き出した。

 六人目のが倒れ始めた時には、ゼンは馬車を追い越していた。


「よく耐えた。」


 ゼンがギルス達の後ろに立つと、馬上で剣を振るっていた四騎下がり馬を下りた。ギルス達も馬から降り剣を構え直した。


「降りたか。」

「あの動きを見ればな。驚異的な速度だな。」

「我等、四人。闇のし」


 まだ、言葉が続いたのかもしれない男は、地を蹴ったゼンのナイフを頭頂に喰らった。ゼンが左手を腰裏に回した時、左から敵が斬りかかってきた。戻った左手にも黒いナイフがあり、剣を受け止めるように薙いだ。


「ひっ。」


 男の剣が乾いた音を立て二つになって落ちる前に、ゼンは回転しながら右手のナイフで首を薙いだ。二回転目は地面に沈み込みながら、敵の足を刈る様に蹴りを入れた。横に倒れる男の首を、立ち上がりながら、首にナイフを走らせた。

 最後の一人は馬車へ向かったのか、ギルスとエレンに胸を貫かれ絶命していた。


「あっというまに終わったのじゃ。」

キ♀:「我等、四人。闇のし」続きは?

空♂:ふっふっふ。

ゼ♂:考えていない。

空♂:ふっふっふ。

キ♀:「闇のし」から始まる言葉。

空♂:ふっふっふ。

ゼ♂:なっ。

キ♀:考えてないのね。

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