終章
最後だと思うと、寂しい思えてきて、ちょっと投稿がおそくなってしまいました。
すみません。
紅葉も色づき始めた秦家の庭園で、ささやかな茶会という名の祝勝会が開かれた。
先日行われた武道会で、朱璃は弓術の部で見事優勝し、武修院への入隊を許可されたのだ。武修院で半年訓練を受けた後、武官として何処かに配属される。
入隊は来春になるが、今から準備に追われ忙しくなるだろう。
朝廷に戻った面々も忙しい日々を過ごしていて、束の間の休息だった。
食事も酒も随分と入ってきた頃、桃弥が情けない声を上げた。
「もう、わかりませーーん! 教えてくださいっ」
「ほんとに分かんねーのか? 二人とも頭が固いんだよ。若いくせに」
「いたたたたーーっ。すみませんって、いたいいたい」
鉄拳で桃弥の頭をグリグリする泉李はえらくうれしそうだった。
「ヒントをください……」
もうかれこれ3ヶ月は考えているのだ。景雪一行を通天で先回りした理由を。
王都に向かう道順の法則がどんなに考えても分からない。
「答えは、とっても大事な教訓になりますよ」
「そーそーお前ら難しく考え過ぎ。景雪はな、紙一重なんだよ」
「……まさか地名の一番上の文字を繋げるとか、そう言うんじゃないですよねーー」
「ふふふっ」
嫌な予感がして、二人は頭の中で8カ所を思い浮かべた。
「けぼなるくていつ」
長い長い沈黙の後、燃えつきた二人に莉己ににっこり微笑んで言った。
「ね。色々教訓になったでしよう?」
2人は素直にうなずき、少し離れた紅葉の下でゴロンと横になっている景雪を見つめ、ため息をついた。
もう、忘れよう
時間の無駄だったなど考える時間が無駄だ。
未来を大切にしよう。
ひとまず、喉を潤しながら朱璃の寝顔で癒されよう。
そんな二人の耳にとんでもない言葉がとびこんできた。(おそらくわざと)
「そういえば、朱璃が求婚した男って見つかりました?」
「いや。まぁ、目星は付いたが 」
「はあ!?」
「……!?」
一瞬で覚醒し、食い付いてきた二人に莉己が笑った。
「武道会の日に、朱璃が理想の男性に出会ったんですよ。舞い上がって求婚したら、一瞬でふられたらしいんですけどね」
「琉晟いわく、嫁になって下さいって叫んだらしい。相手は大人の貫禄で、もう少し大きくなったらおいでとあしらわれたそうだが」
「それが悔しくて、胸を大きくする体操に勤しんでって言ってましたよ。どんな体操なんでしょうね。くすくすっ」
「ていうかさ、胸が大きくなったらっていうか? 言わねーだろ普通」
「さあ?」
「………」
間一髪でお茶を吹き出しそうになったのを止めたせいで鼻奥のツンツンに悶える桜雅を横目に桃弥は気持ち良さそうに爆睡中の朱璃を見た。
「なにやってくれてんの、こいつ」
「ふふっ。本当に飽きませんね」
「俺は、ちょっと心配になってきた」
「きゅうこん……」
祇国の片隅で起こった小さなつむじ風
優しいそよ風のように、人々の心を通り抜け、小さな種を運んできた。
心にまかれた種は、まだ小さな芽をつけたばかり。
どんな花が咲かせてくれるのだろうと、
あたたかく見守る優しい瞳は
やがて美しい花と共に、心地よい風に包まれることになるだろう。
大地を護る母のような風に……。
最後まで読んでくださって本当にありがとうございました。
このサイトの数多くの作品の中から、目に留めてもらい、評価してもらうことがこんなに困難だとは知りませんでした。
それでも、長い間誰にも見せたことの無い自己満足の話を第三者の方に読んでもらい、感想を聞くことができ、嬉しかったです。
感想を下さった方、 評価してくださった方、ブックマークをつけて下さった方、本当にありがとうございました。
とっても励みになりました。
悪い評価でもよいので、感想きかせていただけたら今後に生かしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
続きはぼちぼち書いていきたいと思っています。
その時はまた、読んでくださると
本当にうれしいです。




