「続きについて」と「あとがき」
現代。
森の中で青年は美しい全裸の少女と出会った。
「君は、誰だ?」
「我か? 我は魔王だ」
そうして、青年と魔王の生活は始まった。『魔王』を語る少女はまったくの世間知らずだった。ある日、彼女が本当に『魔王』だということがわかった。彼は知人の研究者に頼んで彼女の肉体を調べてもらった。そして……。
そして、それから結構な時間が経った後、空港。
「ここに、居るのか」
一人の少年がそこには居た。
「さて、意外と早かったが、まあ問題はない」
彼は笑みを浮かべた。
「待っていたぜ、『魔王』。今すぐ殺しに行ってやるから、覚悟してろよ?」
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ということで序章終了です。なおこれより先はちょっとでも余韻に浸りたいと思っている人は読まないことを推奨します。私はこういった『あとがき』を『小説の余韻から解放し現実に戻すもの』という認識ですから、思い切り余韻をぶち壊していきます。現実にひきずり戻します。これは必要なことだと思うのですが、余韻に浸ることも重要な事です。ある程度の余韻に浸った後には是非ともこれを読むかどうにかして現実に戻ってきて欲しいと思います。
予告(?)で書いたようにだいたいのストーリーは構想できているのですがこの続きを書けるのはいつになるかわかりません。むしろこっちが本編なのになあ。おかしいなあ。
では反省。この作品の最大の欠点は『冗長にも過ぎる』こと。完全な趣味ということで好き勝手に書いた結果、こんなことになってしまいました。あと整合性のとれない部分が多々あること。こういった点を考慮すれば少なくとも完成度の高い作品とは言えないでしょう。しかし個人的には好きな作品です。キャラクターも世界観も好きです。
世界観は『地球』で『失われた時代』です。『魔法』というものを『実際にあったもの』として、しかし『なくなった』ため、ただの妄想として見られることになった、という。魔法と繋げずには語れないこの時代のことは『歴史』ではなく『妄想』となり、結果、『歴史には記されない失われた時代』となった、という設定です。昔の『言い伝え』とか『物語』とかが『虚構』ではなく『事実』だったという見方ですね。神も妖精も妖怪も幻獣も実在したという設定。昔は魔法も実在していたのだ、という設定です。勇者が世界から魔法をなくした結果、勇者の戦いは、人類と魔族の戦いは『歴史から消えた』ということですね。
では、最後にちょっとした宣伝をこの作品と無関係とは言えないので記しておきたいと思います。
私は常々『勇者と魔王の戦い』だけでこの作品世界を使ってしまうことがもったいないと思っておりました。続きは現代になってしまいこの作品世界をほとんど使えなかったことが最大の心残りでありました。
ですから、私はこの作品世界を、そのままではありませんが利用して、他の作品を書いてみたいと思います。
まあ言ってしまえば『流用』ですね。キャラクターもそうするつもりですが、まあ完全にそうというわけではなく、差異はけっこうなものになると思います。まあそもそもこの作品の中だけでも結構な差異が見られたわけですが、そこに関しては見逃して欲しいところですね。
この作品を書いている内に書きたくなった、『魔法がある世界』。この作品ではあまり焦点が当てられなかった『魔法がある世界』の『日常』や『政治』について書いてゆきたいと思います。
この作品はこの作品で好きなのですが、『勇者と魔族の戦い』というところに焦点を当てすぎたため、『人類の営み』についてあまり語ることができなかったのです。例えば、『戦争』。人類同士でも戦争をしているということだけを述べて詳しいところはあまり書かなかった。例えば『日常』。この世界の『人類』がどのように暮らしているのかわからなかった。例えば……と言ってしまえばいくらでも出てきそうですが、とにかく、私は『人間』に焦点を当ててみたいと思ったのです。
今は完全にそれを書きたいと思っているため、この作品の続きを書くのは遅くなりそうというわけですね。
(というか、単純に現代を舞台にするとなると色々と難しくなるため勉強する時間が欲しいんですよね。私の力不足によるものです。申し訳ありません)。
まあ要するに、その作品もよろしく、ということです。
魔王っぽいけどこの作品の魔王とは別人の魔王や勇者に似ているような気がしないでもないけれどやっぱり違う勇者などが登場すると思われます。
まあ魔王や勇者はこの作品の続きでも出てくるんですが、彼らの『あったかもしれない物語』という面もあるのでこれはこれで面白いと思います。もしも『魔族と人類が敵対していなかったならば』。そして『そんな世界で勇者は何を望むのか』。そんな仮定でもある作品です。
興味を持ったら、よろしくお願いします。