⸻第三十三章 罠と真実
ひどいモーガン。こんな人になりたくないと思う僕だった。
モーガン・ファウストの動向を探るため、レオンたちは密かに調査を進めていた。だが、ある日、思いがけない事態が発生する。
「レオン・レイヴンフォード殿、王城への出頭を命じる」
突如、王国騎士団の一団が、レイヴンフォード邸を訪れた。
「一体何事だ」
「貴殿には、純血同盟との内通の疑いがかけられている。詳しい話は、王城にて」
「なんだと……!?」
予想外の展開に、レオンは驚愕した。
「これは、罠ですわ! きっとモーガンの差し金です!」
ヴィクトリアが即座に状況を察する。
「証拠もなしに、そんな……!」
「実は、証拠と称するものが提出されている。ある人物の証言と、貴殿の紋章が刻まれた書類だ」
騎士団長の言葉に、レオンは眉をひそめた。
「そんなもの、身に覚えがない」
「弁明は王城で聞こう。同行願おう」
拒否すれば余計に疑いを深めることになると判断し、レオンは大人しく同行することにした。
「みんな、心配しないでくれ。俺は必ず、無実を証明する」
「わたくしたちも、証拠集めに全力を尽くしますわ!」
「絶対に、レオン様の無実を証明してみせます!」
仲間たちの心強い言葉を胸に、レオンは王城へと向かった。
王城での審問は、予想通り厳しいものだった。モーガン・ファウストが提出した「証拠」は、巧妙に偽造されたものだったが、一見しただけでは真贋の判別が難しいほど精巧なものだった。
「この書類には、貴殿が純血同盟に資金援助を約束したと記されている。弁明はあるか」
「これは偽造です。俺は純血同盟と戦ってきた身です。内通するはずがありません」
「口先だけの弁明では、証拠には勝てんぞ」
モーガンが、審問の場に姿を現した。表向きは冷静な態度を装っているが、その目の奥には、明らかな敵意が滲んでいた。
「モーガン殿、あなたが黒幕なんじゃないですか」
「ほう、面白い言いがかりだ。証拠もなく、そのような発言は名誉毀損に当たるぞ、レイヴンフォード公子」
互いに睨み合う中、審問は一時中断されることとなった。
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