↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生貴族と黄金の宿命  作者: KiedeJWL


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/34

序章 交通事故と神の御告げ

頑張って作りました。よろしくお願いします

 雨だった。


 国道沿いの横断歩道、点滅する信号、スマートフォンの画面。高校二年生の朝比奈蓮(あさひな・れん)、十五歳。塾の帰り道、友人とのメッセージのやり取りに気を取られていた一瞬のことだった。


「あ――」


 ヘッドライトの光が視界いっぱいに広がり、次の瞬間には何も見えなくなった。痛みすら感じなかった。ただ、体が宙に浮くような感覚だけがあって、それから――真っ白な空間に、蓮は立っていた。


「やあ、こんにちは」


 声の主は、白いローブをまとった、性別も年齢も判然としない不思議な存在だった。光でできているようにも、ただの人間のようにも見える。


「ここは……」


「君の魂が今いる場所だよ。単刀直入に言うと、朝比奈蓮くん、君は死んだ」


 あっさりと告げられた事実に、蓮は言葉を失った。


「事故だった。運が悪かったね。でも安心してほしい。僕は――便宜上『神』と呼んでもらって構わないんだけど――君にちょっとした詫びをしたいと思っている」


「詫び……?」


「そう。本来なら君の魂はこのまま輪廻の輪に還るところなんだけど、今回は僕の管轄する世界の一つ、『アルシエラ』という異世界に、新しい生として送り込みたいんだ。もちろん、タダでとは言わない。君には特別な力を授けよう」


 神と名乗るその存在は、指を鳴らした。すると蓮の周囲に、光る文字のようなものが浮かび上がった。


「アルシエラは魔法が実在する世界でね。人々は生まれながらに『属性』という魔力の適性を持っている。火、水、風、土、光、闇……多くの者は一つか二つの属性しか扱えない。でも君には――」


「僕には?」


「全属性への適性を与えよう。加えて、生まれ変わる先は、その世界でも屈指の名門貴族の家だ。金髪と、その証となる首飾りを一つ、贈り物として持たせておく」


 光が蓮の首元に集まり、繊細な意匠のゴールドのネックレスが実体を持って現れた。中央には小さな紅い宝石が埋め込まれている。


「これは……?」


「まあ、追い追い分かるさ。ただ一つだけ言っておこう。アルシエラには、光あるところに影がある。人ならざる者たち――吸血鬼(ヴァンパイア)や魔獣、古の呪いを受け継ぐ者たちが、今も息づいている。君の物語がどう転ぶかは、僕にも分からない。だからこそ面白い」


 神はにやりと笑ったように見えた。


「頑張れ、朝比奈蓮。いや――これからは、別の名で生きることになる。楽しんでおいで」


 視界が白く染まり、蓮の意識はそこで途切れた。

これから定期的に投稿しようと思います

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。