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無償の想い……  作者: GTマニア
第三章 愛情
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第3章 7話

 昴は榊部長に【退職願】を見せて「一身上……」を言おうと瞬間、榊部長が驚きながらも「場所を変えましょう。別室で話しましょう」と言い榊部長が立ち上がった。ちょうど、別室が埋まっていて第一会議室へ連れていかれた。榊部長が「ここしかあいてなくてごめんなさい。それより、岡さん【退職願】出すなんてどういう事、もしかして彼女さんと関係あるの?」とズバリ聞いてきた。榊部長には正直に話そうと思って「はい、そうです。箱根旅行の事故で彼女が障害を負いまして、一生車椅子生活になりました」と話した時、榊部長は思わず口を押さえた。昴はこう続けた。「榊部長には申し訳ないですけど、彼女のそばで支えたいですから退職させてほしいです」

 驚きながらも榊部長は冷静に「岡さん、ここで退職して後悔は無いの?」と質問した。昴は少し間を置いて目は泳いでしまいながらも「後悔しません」と答えたが、榊部長は後悔しそうだなと思ってさらに「この事を彼女さんにも言ったの?」と昴の気持ちを開けるようにプライベートで話すような口調で聞いてきた。

「言ったら止めると思いますのでまだ彼女に言ってません」といった瞬間、榊部長が「先に彼女さんと話しなさい。今すぐ行って話してきなさい。部長命令です。それまでこの【退職願】は預かります」と言い、昴は「でも」って言いかけた瞬間、榊部長は会議室のドアを開けて早く行きなさいと意味を込めて昴の背中を叩いた。

 昴は会社を出て、榊部長が居るフロアを見上げてありがとうございますと込めて礼をしてから、急いで弥生が居る神奈川病院に向かった。

 その頃会社では、榊部長は席に戻る途中に昴の同僚から「岡さん、帰ってきませんが大丈夫ですか?」と聞いてきたから、榊部長は「体調があんまりすぐれそうじゃなかったから早退命令を出しました」と誤魔化し自分の席へ戻って行った。席に戻るとすぐに引き出しを開けて岡昴の【退職願】をしまいながら、ここでやめたらもったいないよ。岡さん自身も心の底では本当はこの仕事を続けたいと思っているからこそ、【退職届】違って【退職願】の方を選んだのかなと榊部長は思いながら自分の仕事に戻った。

 昴は京丹後から京都駅に向かい十一時十八分発の東京行きのN七〇〇系のぞみに乗り込んだ。席に座ると窓を見て、榊部長は僕の事全部お見通しだなと思えて、榊部長に感謝しつつ自分に腹立たしく複雑な気持ちへ新横浜駅へ向かった。

 十六時過ぎに神奈川病院に着き弥生の病室をノックした。弥生の「どうぞ」声を聞き昴は病室のドアを開けた。病室のドアを開けたら弥生のお母さんが居て昴は急に緊張しながら「こんにちは」と頭を下げながら、急に申し訳ない気持ちになりながらも、挨拶をした。

 弥生は平日なのにこんな夕方に昴が来たのには驚きながらも、ここに昴来た理由はある程度予想はついていたが、弥生は自然と「昴、仕事は?」と聞いてきた。昴は弥生のお母さんも居たからどう答えようか一瞬考えて「ちょっと近くまで来たから」って明らか嘘を言っても、弥生はここに来た理由が分かっているから、お母さんに聞かれたくはないのかなと思って「そうなんだ。お母さん」と呼んだ。

「弥生、何?」と言いながら弥生の方向いた。「ちょっと昴と二人してくれる?お願い」と平然と頼んだ。「はいはい、分かりましたよ。邪魔ものは退散しますわ」と言い病室を出て行く姿を見て「お母さん、そんな言い方をしなくてもいいヤン」と不満そうに言っても、弥生のお母さんは笑顔で弥生を見て病室を出て行った。


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