三章・第四十二箱「昆虫型のロボットって複眼の意味あるのだろうか」
おはこんばんにちは海人藤カロでーす。
最近寝る時に布団の足元に湯たんぽ入れないと眠れません!!
というわけで第四十二箱、お楽しみください!
アークと未希の次の目標はMHK主催ののど自慢大会となった。
レジーに押し付けられた形になったが丁度次に何をすべきか考えていたところだった。
しかし、CM撮影の最中に邪魔をすると言っていたタッツーはどこへ行ったのだろうか?
〇
タッツーはその頃隠れ家にいた。
だが、その姿は凄惨なものだった。顔がたんこぶだらけでさらにはロープで縛り上げられていた。
彼の前には人間ほど大きなシャコが椅子に座っていた。何故か人間のような足が生えている。
「君さぁ。神の使いに手こずりすぎ。せっかくこの世界にいれたヒビがどんどん修復されちゃってるよ。俺が来る前に君から聞いた話じゃ『楽勝過ぎてへそで茶が湧きますよ。シャコさんが来る頃にはもう本隊がきたってるかなwww』って言ってたよね?」
彼の名はシャコ。その名の通りシャコの外獣である。本部から送られてきた応援要員だ。
「だ、だから今日、そいつが俺小娘どものパワーアップをしようとしてるから邪魔をしようと」
「何度も失敗してる時点でその未希って奴からはもう手を引け。どうせ今回も失敗する。まだお前の触媒の目星はいるんだろ?」
「そ、それはそうなんでチュが。あいつ等どんどん強くなっていってもう僕の力なんて求めてこないのでチュ…」
「だったらもうお前の素性を隠す必要もない。喰らえばいい。神の使いが未希の方へ行っている今がチャンスだ」
「で、でも失敗したら…。あいつはメンバーの中でもよくわからないヤツで勘も妙に鋭いんだ」
「大丈夫だ。俺も力を貸してやる。この転生者を食らって進化したシャコ様がな」
「転生者を喰らってパワーアップしたけど一致団結した担当世界の住人たちに世界から追い出されたシャコ様でしょ」
「アレは惜しかった。もうまさか異世界の外に無理やり弾き飛ばされるとは。あれがなければ奴ら皆殺しにして本隊をこっちの次元に呼び寄せることができたんだけどなぁ。だが、終わったことを嘆く暇は俺たちにはないんだ。いくぞ」
「へい」
タッツーの縄を解くと彼らは最後の触媒の標的である朝美の所へと向かうのだった。
〇
アークと未希は伊達家に帰って次の仕事の話をしていた。
「大まかな目標はのど自慢大会だ。だが他の仕事がないわけではない。次はこれだ」
アークが渡してきたのはバラエティ番組の台本だった。
「これってGAOのキャンペーンガール?」
「CMが流れた後でこの化粧品の販促イベントをやるらしくてな。CMに出たご本人がキャンガーやるってのは盛り上がるもんだろ?…って言ったら仕事くれたのさ」
「レッドも?」
「さぁ?そっちはレッドの事務所しだいだろ。そんでそれの次はレッドが出そうとしてるコス写真集をオリベリが全面バックアップの下に正規のルートで販売することになった。レッドにそれを伝えたら滅茶苦茶乗り気でな話がとんとん拍子だった」
「これってアークも出る?」
「ああ、契約の電話入れたときその条件ねじ込まれたから俺も出る。こっちも色々と用意しとかないとな。THE・蘭姫のコスはこっちで用意すっから。もしやりたいコスあったら言ってくれ」
「う、うん。考えとく」
「準備もあるから早めにな。五月中の仕事はこんなもんだ。六月は・・・・」
八月にあるのど自慢大会までのスケジュールは中々にタイトそうだった。
「中間テストもあるから勉強の方はできるだけ俺がみる。赤点だけは回避してもらわんとな」
「うっ…頑張ります」
「大丈夫ですよ未希!私もいますから」
何故かナチュラルに話し合いの中に混ざってくる円香だったがアークはガン無視していた。
「じゃ、明日の放課後、レッスン遅れんなよ」
「うん!俄然やる気出てきたよ」
「そりゃ結構」
そう言ってアークは立ち上がると部屋を出て行こうとする。
「あれ?どっか行くの?」
「野暮用」
〇
夜八時。辺りはすっかり暗くなっていた。
静まり返る住宅街の中、マニアンを連れて夜道を走る朝美の姿があった。
朝美は帰宅部であるが毎日のトレーニングを欠かさない。家の近くにある道場では警察官の父から合気道、柔道、剣道をほぼ毎日叩き込まれている。
自宅の前に差し掛かると朝美は走りから歩きへとゆっくり体をシフトしていった。
「ふぃー。今日のトレーニングも終わった。あとはおなか一杯食べるだけだね」
「まったく俺まで付き合わせやがって」
「マニアンも最近太ってるからね。運動、運動!」
「ちぇっ・・・ん?」
アニマンが朝美の家の前にいるタッツーに気が付いた。
「タッツー!どうしたんだこんな時間に?」
「マニアン、ピュアフィリアの生き残りたちにちょっとマズイことが起こったのでチュー!」
「なんだって!?」
「ちょっと一緒に来てほしいのでチュー!できれば朝美も一緒に!」
「朝美、行こう」
「え、う、うん」
戸惑いながらも朝美はマニアンに手を引かれてタッツーの後をついていく。
たどり着いたのは人気が全くない公園だった。
「ここがどうかしたのか?」
「うん、ここが、『お前たちの墓場なのでチュー』」
次の瞬間、風切り音と共に黒い影が背後から朝美に襲い掛かった!
つづく。
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