三章・第三十五箱「裏切者になるキャラは大体物陰からこちらをうかがっている』
おはこんばんにちは海人藤カロでーす。
今日も今日とて投稿します!未希とアークの行方に何が待っているのか?
ではお楽しみください!
タッツーの動きに感づいたアークはタッツー(の寄生した審査員のおっさん)へ今後こちらへ干渉しないように忠告するとレッドとそのマネージャーに招待されたの食事の席へと向かった。
〇
そこは全席個室の中華料理店。
中々にお高い場所だがレッドのマネージャーが奮発してくれたらしい。
「ではお互い、担当のアイドルのオーディション合格を祝って。乾杯!」
「「「カンパーイ」」」
レッドのマネージャーの音頭でグラスを掲げる。
レッド、未希はソフトドリンク。アークは老酒、レッドのマネージャーは生ビールである。
「いやはや、まずは合格おめでとう!!」
「アタシなら当然だっての!ってかそんな事より」
レッドはアークを興味深そうにガン見している。
「やべぇな」
「そう思うよね普通」
「クォリティスゲェ!」
「そっち!?」
「なあ!アンタ、アタシのコスプレ写真集に出てみないか?丁度次はロボパイロットのコスプレしようと思っててさぁ!遠近法でアンタでっかくしてアタシの後ろに立たせりゃ最高だ!最初はプラモデルの写真撮って合成しようかとも思ったんだけど。アタシそんなにプラモ作るの上手くなくてさ。どうしようか考えてたところだったんだよ。渡りに船だ!」
「ど、どうするの?」
未希は判断ができずに恐る恐るアークに回答を求める。
「別にいいぞ」
「いいんだ」
「減るもんじゃないしな。それに俺の姿なんてSNSで既にたくさんUPされてる」
「え!?そうなん?」
アークは未希にスマホで『ロボットコスプレ男』で検索するよう言った。
調べてみると縁沢町のいたるところのグルメスポットにアークが出没していると話題になっていた。
「おお!こんなに話題になってんなら写真集に出てもらうだけでも更に客層が広がりそうだ!」
「暇ができたら連絡してやるよ。連絡先教えとこう。マネージャーさんにも」
「ではこちらも」
四人はそれぞれ連絡先を交換した。
「ってかそのコス、内部にスマホまで内蔵されてんのか?」
「VRとスマホを直結させて使ってる感じかな?」
「へー。便利そうだな」
雑談するうちに頼んだ料理が運ばれてきた。
食事をしながらも話は進む。
「こちらとしてはアークさん、ひいては命代表と上手くやっていきたいと思っています」
「そうっすね。こっちも未希にいいライバルを作っていただいて感謝してますよ。(もりもり)」
「ライバル!?そ、そんな私なんてまだまだレッドさんには・・・」
「えー?いいじゃんかライバル!オーディションの時、強気にアタシに勝つって言ってた時のTHE・蘭姫はどこ行ったんだよぅ?」
ツンツンとレッドにつつかれる未希はその時のことを思い出して恥ずかしそうに頭を掻いていた。
そして食事が終わるころには皆打ち解け合っていた。
〇
「ではアークさん。また今度、次は大人同士で飲みましょう!」
「ええ、ありがとうございます。美濃さん」
レッドのマネージャーは美濃というそうだ。
「じゃあ次はCM撮影でな。THE・蘭姫もばっちり準備しとけよ!ひと段落ついたらアークとTHE・蘭姫、アタシで一緒にコス写真集作成だ!」
「はい。約束です!」
未希とレッドは握手を交わす。そしてお互いが見えなくなるまでずっと手を振り合っていた。
長い一日が終わって、未希の口からため息が漏れた。
「なんか。すごい一日だったな。今日だけで色んな事がいっぱいありすぎて処理しきれないよ」
「ま、こんなもん始まりに過ぎないけどな」
「そっか。そうだね。私のアイドル業はここからだもんね。・・・アーク」
「ん?」
「ありがとう…。あの時、私を拾ってくれて」
拾ったというかお前が勝手について来たのだろう。と思ったがこの雰囲気を壊さない方がいいと思ったので飲み込んだ。
「どうだ?自分の居場所は作れそうか?」
「まだわかんない。でもレッドに会って、話を聞いて、私もここにいたいって思えた。だから作りたい。この業界に私だけの居場所を。そうしたらやっと私は自分を好きになれると思う」
「そうかい。じゃ、帰るぞ」
「うん!」
未希は楽しそうにステップを踏みながらアークの手を引いた。
アークは上機嫌の未希を見ながら彼女の今後のスケジュールを練っていた。
その時、二人は気づいていなかった。彼らの姿を親戚の集まりから帰る途中だった『あの女』が見つけていたことに。
『…未希?』
楽しそうにアークと歩く未希の姿を見た瞬間。
ベギィ!!
彼女の手に持っていたスマホが握りつぶされた。
つづく
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