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転生して1/10プラモになったら村の守り神に間違われた話。  作者: 海人藤カロ
第三章「転生したら敵役のロボットだった話」
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三章・第二十六箱「ロボットの関節部に爆弾仕掛ける戦法は人間としての戦いのロマンがあふれていると思う」

おはこんばんにちは海人藤カロでーす。

やり始めたら毎日更新だいぶ続いちゃってますねー。まだまだ頑張りますよー!

アイドルのトレーナーとアークによってどんどんアイドル化されていく未希。どうなってしまうのか?

ではお楽しみください!

 家族に見放され、家出し、敵幹部の家に転がり込んだ御手洗未希はアークのプロデュースの下でアイドルをすることになってしまう。

 なぜアークが未希をアイドルにしようとするのか。それは彼女に『自分の居場所』を新しく見出させるためであった。

 そして現在、未希はアークが手配したトレーナーたちによってアイドルとして鍛え上げられていた。



 未希の両親から許しをもらった後、すぐにアークは未希をオリベリの社ビルの中に新設したレッスンフロアへと連れて行った。

 そこはワンフロア丸々を未希を鍛えるためのアイドル教育施設へと改造していた。

 未希はその中のトレーニングジムへ放り込まれていた。


「いだだだだ!?」


 トレーナーの古栗子坂(こくりこざか) 四十三(しとみ)(男性・47歳)が彼女に対し徹底的な柔軟体操を行っていた。


「はい!息を吐いて!!限界まで吐いて!!貴方はまず基礎トレと柔軟を徹底するわ!どんなダンスにも耐えられる鉄の、いえ、オリハルコンのような女になりなさい!!」


 全力で又裂きが行われるそばでは


「た、だずげでーーー!?アーーークーーー!!」


「ダメです」


 未希のSOSを無視してアークは虚空を見つめながら内部コンピュータで御手洗未希の芸名をどうするか考えていた。


<「ミタライミキ」ヲ、アナグラムシテハドウデスカ?>


『あー、それもありだな。でも契約条件としてこいつの母親にバレそうな名前はダメだし』


<デハ、逆ノ意味二シテミテハ?>


『御手洗未希の逆?えーと、未は既、希は『滅多にない』とかって意味だから『どこにでもある』・・・普通?普?』


<少シ意味ハ異ナリマスガ。『ざらにある』ノ『ざら』等イカカデショウ?>


『ざら・・・既。ざ・ら・き。ザラキ』


 グポーンと虚空を見つめていたアークの目に光が灯る。


「決めた!今日からお前の芸名は『ザラキ』だ!」


「いやですよそんな死の呪文みたいな芸名!?」


 柔軟させられながらツッコミを入れるとはまだまだ余裕がありそうだ。


「あ、そうだな。カタカナだとまずいか。だったら」


 アークはスタジオにあったホワイトボードを持ってきてそこに漢字で。


『斬羅姫』


 と書いた。


「阿修羅すら斬り伏せる姫で斬羅姫(ざらき)だ。『き』の部分は『鬼』と迷ったが女の子に『鬼』はちょっと物騒だと思って『姫』に変えた」


「いや最初の文字から物騒ですよ!」


「そうよアークちゃん!私たち乙女に『斬』なんて心外だわ!もっとかわいい文字にして!」


 アークは彼の乙女発言に対しては何も言わなかった。ツッコんだら負けだ。


「じゃあ四十三さんならどうされます?」


 アークは四十三にマジックを渡した。

 四十三は開脚中の未希の背中を足で押しながらホワイトボードに向かう。


「そうねぇ。私なら『ざ』の部分は『THE』に変えるわね。で、『羅』も女の子にはちょっといかつすぎるからぁ・・・。華やかな『蘭』なんてどうかしら?」


 彼女が手を加えた未希の芸名は。


『THE・蘭姫』


「ふむ。なるほど随分丸くなった」


「でしょう!やっぱり女の子には花がなくちゃ!!」


「で、どうだご本人?」


「見えません!」


「あらそうだったわ。そろそろ柔軟体操は終わりね」


 四十三は未希を開放してホワイトボードを見せる。


「蘭のお姫様・・・」


「ん、なんか気になんのか?」


「蘭、私のお母さんも好きだった…」


「そうか。だったらこの名前は辞めといたほうが・・・」


「いや!これがいい!これにして!」


 いつになく食い気味に来るな。やはり彼女の心の中にはまだ母親への未練がたっぷりか。


「はぁ、お前のオヤジって母親の好きな花とか覚えてそうか?」


 未希はやはり食い気味に首を横に振った。


「じゃあ、まあいいか」


 というわけで未希の芸名が決定した。

 芸名が決まってから何故か未希が妙にアイドルの特訓に熱を入れ始めた。



 未希がアイドルの道を進み始めてから三週間が経過し、オーディションまで残すところあと六日。

 彼女は今、体育の授業に出ていた。種目はバドミントンで相手は…。


「ハァっ!!」


「未希、いつの間にこんな!?」


 相手は円香であった。しかも見る限り未希の方が優勢である。

 壮絶なラリーの中で前に出てきた未希に対し円香は彼女の後方へと高くシャトルを弾いたが。


「!!」


 未希は素早く体を切り返してシャトルの方へ駆け出す。


(四十三さんの言うように、何かに手を伸ばすときは全てを打ち抜くつもりで突く!!)


 突き出されたラケットはまるでピュアリィナイツの時の槍捌き、いや、それ以上だった。


「セェイ!!」


スパァンッ!!


 鋭い射角で円香へ弾かれたシャトルは翅の一部が少しネットに触れて予測不能の起動で円香のコートに落ちていく。

 さすがの円香も間に合わなかった。


「そ、そんな」


「すごーい!未希が勝った!!」


 試合が終わり、円香と握手を交わす。


「授業とはいえ熱くなりましたよ。最近メキメキと体の動きがよくなってますね。以前話した強化計画のために頑張ってくれているのですね!私は嬉しいです!」


「そ、そうなんだ~~~あはは~~~」


 円香はいい感じに勘違いしてくれているようでよかった。

 朝美も未希の活躍を嬉しそうに拍手で讃えていた。



そして放課後。


「うーー!!今日はどうする?」


「そうですね。委員会もありませんし強化特訓や強化会議もやったばかりですしねぇ。息抜きでもしますか?」


「あ!ごめん!私、用事あるから!!」


 そう言って未希は急いでオリベリ本社へと向かう。

 その様子をすこし眉をひそめて二人は見送っていたのだが。


「ねぇ、円香。ちょっと追っかけてみようか?未希、最近付き合い悪くなってるけどその分強くなってる。きっと一人で秘密の特訓してるんだよ。私たちもやり方教えてもらったらもっと強くなれるかも!」


「え?いや、仲間だとしてもそこまで干渉するのはどうなのでしょうか?もし私たちに教えられるようなことなら教えてくれているでしょうし。何か事情があるのやも」


「だったら尚更だよ!もし何か問題が起こってるなら手伝ってあげなきゃ!」


 そういって未希の後を追い始める朝美。円香も仕方なく朝美の後を追う。


(もし朝美が暴走したら私が止めないと)


 恐らく暴走するのは自分であろうことを彼女はまだ知らない。



 アークはオリベリのアイドルフロアで四十三と共に次のレッスンの準備をしていたのだが。


<マスター、緊急事態発生>


『え?』


 内部コンピュータくんが盗聴していた円香と朝美のやり取りをアークに伝える。


『・・・やべぇ』


 爆弾とダイナマイトがそろって向かってくる。

 秒読みは既に始まっていた。


つづく








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