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八話、婚約者(仮)

食事を無事?に終え、

私はサミーに家の中を案内してもらうことになった。


「こちらが庭になります。」


色々案内してもらって最後に庭に来た。


いろんな花が咲いていて、とても綺麗。


「こんにちは。」


突然後ろから声がしたので

振り返ってみると、知らない男性が立っていた。


「こんにちは、ジンさん。」


「サミーさん、こちらの方は新しい使用人ですか?」


どうやら知り合いらしいが

私は使用人と答えた方がいいのか分からず、

サミーの方を見た。


サミーもこんな早々知られると

思ってもいなかったらしく、少し困っていた。


「そちらの方はレイ様の婚約者ですよ。」


振り向くといつの間に来たのか、

アレンが立っていた。


婚約者、といわれたからには頑張ろう!


「はじめまして、上杉鈴と申します。」


といっても挨拶しかできませんが・・・


「はじめまして。

僕はこの家に荷物や手紙を届ける配達員の

ジン・ユールです。

どうぞジンとお呼びください、リン様。」


うぅ・・・

嘘ついてごめんなさい。

本当は様付けされるような、

身分の高い人間ではないんです!


ほんの少しの罪悪感を心の隅に放置して

ジンが帰るまで微笑んでいた。


「もう人に知られた!?」


ジンが帰った後、すぐに皆でレイの所に行った。


さっきの事を伝えるとレイも驚きを隠せないでいる。


「はい。

ですから、おかしくないようにリン様はレイ様の

婚約者ということにしておきました。」


「そうか、婚約者ということになったんだな。

わかった。」


そうだよ。

レイも理解が早いなぁ。


「・・・って、なる訳ないだろぉぉぉ!」


前言撤回。

理解は早くなかった。

そして今この状況にノリ突っ込みはいらないと思う。


「レイ、もうジンにそう言っちゃったから

嫌でもそうしないと怪しまれるよ。」


レイは不思議そうに言った。


「リンはいいのか?

それに・・・

今日突然会ったばかりの男の婚約者になったこと、

嫌じゃないのか?」


「別に問題ないよ。

だって、帰れるまでの契約みたいなものだから。

嫌ではないし、私はとくに気にしない。」


「お、おう・・・」


レイは豆鉄砲くらったハトのような顔になったが

すぐに元に戻った。


「よし!

帰れるまでの間、リンは俺の婚約者だ。

向こうに帰れたときには

婚約破棄になったということにしよう!」


という訳で

私は正式にレイの婚約者(仮)になった。

感想を下さると、嬉しいです!!

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