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デスゲームに巻き込まれたようだけどこのゲーム作ったの俺でした  作者: 恋魂
四月十日 最後ミッション 無限回廊
92/111

① 最終ミッションスタート

 

 夜、0時を回る。

 ルカとカノンが布団で寝息を立てている。

 ルカの寝相が悪い。

 カノンに何発か蹴りや裏拳がヒットするが、ダメージがないのか、カノンは起きない。


「ルカの寝相に耐えれるとは、なかなかやるな」


 アリスはテーブルでお茶を飲んでいる。

 昨晩、夕食の後、今日の対策や作戦を練っていたはずが、いつの間にか雑談になっていた。

 疲れが溜まっていたのか、ルカが最初にダウンして次にカノンが布団に入った。


「アリスは休まないのか?」


「そうだな、もうすぐ眠る。最後のミッションに備えなければな」


 最後、本当に最後なんだろうか。

 ミッション終了後、俺もカムイも生き残った場合、本当に終わるかわからない。

 アリスはどう思っているのだろう。

 俺はゲームをクリアしてもう一度やり直す、だが、アリスやルカは別にそれに付き合わなくてもいいのだ。

 ゲームをクリアして、平和な世界に帰るという選択肢がある。


「なあ、アリスは」


「ハジメは」


 言葉が重なる。


「あ、先に」


 先にどうぞと言おうとした時だった。


『三年A組ーーっ、黒板先生ーーっ!!』


 大音響。今迄のスピーカーよりも更に大きな機械声が部屋に響き渡る。

 そして、さらに。


『WARNING! WARNING!』


 頭に警告音が鳴り響く。


『WARNING! WARNING! 最終ミッションが開始されます! 教室に集まって下さい』


 日が変わったとたんに行われるミッション。


「始まったか」


 カノンが目覚めて立ち上がっている。


「ん、んぐぅ」


 ルカがカノンに踏まれていた。お返しだろうか。


「準備、急いだほうがいい、強制的に移動が始まる」


 俺とアリスが頷く。

 ルカも、なんとか起き上がり慌てて着替え始める。


「アリス、さっきは何を」


 聞こうとしたがアリスは首を振る。


「全部終わってから話すよ。ハジメもその時に」


 アリスは何故か少し笑っていた。


 準備を終えて四人で教室に戻るとすでに全員揃っていた。


 0時15分。

 黒板に文字が刻まれている。

 今までと違う。

 これは、このルールはっ。


『最終ミッション 無限回廊』


『メインミッション

 デウス・エクス・マキナの討伐 ポイント100000P』


『ザブミッション

 機械化ドラゴン五体の討伐 ポイント50000P』


『制限時間 24時間』


『強制参加ポイント 1000P 』


『場所 最果ての地』


 ここまではいつもと変わらない。

 異常なポイント数と参加が強制になっているくらいだ。

 だが、次の項目は、完全に最終ミッションの為のルールだった。


『貴方がたの中にこのゲームを作った神がまぎれています』


 すでにこの教室にいる者は、皆知っているだろう。

 俺の方に注目が集まる。


『神を呼び出した者と共にその者を倒してください。

 それがゲームクリアの条件です』


 呼び出した者と共に。パーティーを組めということだ。


『もし、神を倒す前に最後のボスが倒されたなら、全員ゲームオーバーになります』


 ボスの前に俺を倒さないとゲームオーバーになる。

 あまりにも俺に不利なルール。

 カムイだけでなく、他の全員が敵になる。


『ただし』


 だが、さらに黒板に文字が書き込まれていく。


『神を呼び出した者が神より先に倒れた場合、神と共にいた者がゲームクリアの権利を得ます』


 カムイの言った通りだった。

 可能性はあるのだ。

 例えそれが、ゼロに近いものだったとしても。


『尚、最終ミッションに限り、ミッション中に一度だけパーティーの変更が出来ます。パーティーになりたい人に触るだけで可能です。うまく活用してください』


 パーティーの変更が可能。

 これは大きな利点ではないか?

 もし、俺がカムイに負けた場合、アリスやルカは俺のパーティーから外れたらいい。

 カムイなら俺を倒した後にアリスやルカを仲間にしてくれるのではないだろうか。


「くだらない事を考えてないよな?」


 心が読めるのか。

 ルカが睨んでいる。


「ハジメが死ぬ時、私達が生き残っていると思わないでくれ」


 アリスはこちらを見ずに、真っ直ぐカムイ達を見ていた。


 カムイ、ラス、クリス、彼らもこちらを見ている。

 戦いはもう始まっているのだ。


「お父様。始まる」


 カノンがそう言ったと同時に。

 カムイの鎧が突然変形した。

 見たことがある。あれはジークの時のっ。


 機械鎧のあらゆる部位からツノのような突起物が現れる。その先から赤い煙が噴出される。

 覆っている機械のパーツ、その一つ一つにまるで動脈のような赤い筋が浮かぶ。

 顔の機械のマスクも黒い兜みたいな造形から骸骨ように変わっている。

 その髑髏ドクロの眼窩(がんか)が紅い光を放つ。


「ヴルゥヴヴヴゥヴヴルィヴゥヴヴゥヴヴゥ!」


 カムイが叫び声を上げる。

 狂気殺戮(バーサクモード)

 スタートから全開のカムイ。

 あまりの迫力に後ろに下がりそうになる。

 その背中に二つの手が添えられる。

 アリスとルカ、手から想いが伝わってくる。

 カムイを真っ直ぐ見る。

 引かない。たとえ、どんなに強敵でも。下がらない。


『出席番号1番 カムイ君』


「ヴルゥヴヴヴゥヴヴルィ」


 椅子に座っていないカムイが教室から消える。

 強制参加の最終ミッションがスタートした。


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