↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デスゲームに巻き込まれたようだけどこのゲーム作ったの俺でした  作者: 恋魂
四月八日 ドラゴン討伐ミッション 改め 緊急メンテナンス
74/111

⑪ パーティー再び

 

「俺とパーティーを組んでほしい」


 アリスとルカに頭を下げる。


 毎回神を倒し、クリアを繰り返すカムイ。

 たが、その寿命は尽きかけている。

 目的はクラス全員生還の完璧なハッピーエンド。


 そして、俺はそのカムイに毎回呼び出されて倒される、デスゲームを作った神。

 目的はもう一度繰り返して愛する女性に会うこと。


 彼女達がゲームをクリアするにはどちらかとパーティーを組まなければならない。


「私は......」


「待って」


 アリスが話そうとするのをルカが止める。


「答える前に一つ聞きたい。ボク達がハジメの方についてカムイに勝つ可能性はあるの?」


 カムイには時間がない。その寿命はいつ尽きるわからない。それでも戦闘力には天と地程の開きがある。

 さらにカムイのパートナーであるラスはA組リーダーで、実力はカムイに並ぶほどだという。

 そして、おそらくクリスもカムイ側だろう。


「今のままでは0に近い。だが諦めたくない」


 正直に答える。絶望的な数値。0に近いが0ではない。


「どちらかというとアンタのほうが悪だよね。デスゲームの黒幕で毎回違う女たらしこんで、目的もまた女のため」


 そう言われるといいところなしだ。


「ルカっ」


「アリスは黙ってて」


 ルカが立ち上がる。


「さらに実力はカムイに遥か及ばない。カムイが死にかけているとしても、アンタを選ぶ選択はない」


 ああ、ダメか。二人が敵に回るとしたら、ゼロに近い確率は確実なゼロになるだろう。


「でも」


 ルカが思い切りため息をつく。


「でもボクはこっちにつくよ」


「ルカっ」


 アリスが嬉しそうな声を上げる。


「アリスがハジメに着いて行きそうだから選んだんじゃないからな。そう思われるのが嫌だから先に選んだんだ」


 目を合わせず話すルカ。顔が赤くなっているが突っ込んだら怒られそうなので黙っておく。


「どうして?」


 ルカが着いてくるとしたら、アリスの為だけだと思っていた。


「知らないボクだけど、ハジメと、その、ふ、深い仲になったボクがいたってことは、悪い奴じゃなかったと思ったからだ。ボクはボクを信じたんだからなっ」


「あ、ありがとう」


 ありがとう、別の俺。

 ありがとう、ルカ。

 目が合い、固まる二人。


 その刹那。また頭に映像が......


「ダーーッ」


 アリスがちゃぶ台をひっくり返す。

 頭に浮かびかけた映像が吹っ飛んだ。


「ラブラブ禁止じゃなかったのか、ルカっ」


「ら、ラブラブなんかしてないっ」


 一人でカムイを倒そうと思っていた。

 アイがいなくなった時、無謀にも一人で挑もうとしていた。

 それは諦めないと言いながら本当は無理なら仕方ないと諦めていたのかもしれない。


「で、アリスはどっちにつくの?」


「私はもちろんハジメと、ちょっと待てっ! 私もルカみたいにラブラブ的な発言をしたかったぞっ」


 バタバタと暴れる二人。

 思わず笑みがこぼれる。

 アイ、ナナ、キョウヤ、四人でパーティーを組んだ時を思い出す。


 会いに行こう。

 もう一度、アイに。

 ナナに。キョウヤに。

 ルカとアリスを連れて会いに行こう。


 カムイのように全員を救うなんて目的は持てない。

 せめて、自分が愛した人達を救いたい。



 夕食の後もルカの部屋に集合することになった。

 三人の装備やスキル、戦闘における作戦などを話し合う。


「ルカ、ポイントでこの部屋にもう一組布団を置いていいか」


 日が変わる直前、アリスがぼそっとつぶやく。

 ルカがコーヒーを淹れてくれたが、確かに少し眠くなってきている。


「ハジメには監視のスキルがかかっている。しばらくは三人共にこの部屋にいたほうがいいと思う」


「なっ、それはっ」


 ルカが固まる。顔が赤くなったり青くなったりする。

 何を考えているんだろう。


「わかった。ハジメ用の布団を用意する。ボクとアリスはいままでの布団で寝よう」


「大丈夫だ。ここはルカの部屋だし、ルカは一人でゆっくり寝てくれ。私とハジメが二人で寝よう」


 口に含んでいたコーヒーを思わず吹いてしまう。


「アリス、ちょっと色々話があるからこっちに来てくれないか?」


 トイレの方を指差すルカ。

 笑顔が凍りついたように固まっている。


「私はない。ハジメも文句はないよな。まさか、ルカと同じ布団がいいとは言わないよな」


 アリスの笑顔も同じように固まっている。


「ちょっと待て。やはり女性二人で寝たほうがいいんじゃないか?」


「無理だ。ルカの寝相は壊滅的だ。最初から選択は一つしかない」


「アリス、監視されているのはハジメだけだから、帰ってもいいんだよ?」


 ヤバイ、パーティー結成から間もないのに解散の危機に陥っている。



 結局、布団を二枚並べ、その真ん中で寝ることになる。なんだこの状況。


「寒くないか、ハジメ。もっとコッチに来てもよいぞ」


 いや、十分です。デカイのが二つ当たっています。

 助けてください。


「アリスっ、胸押しつけるの反則っ。ちょっ、ハジメっ、あまり動くな、あっ」


 アリスを避けるとルカに当たる。

 ルカが色っぽい声を上げたため、あの時の映像が蘇る。まずい。身体が勝手に反応する。


 アイ、ごめん。これ、色々アウトです。

 理性はストップをかけているが、本能が止まらない。

 アリスとルカがさらに密着してくる。

 二人を抱きしめる。

 覚醒したようにアリスとルカが覆い被さってきた。

 アリスが俺の身体を浮かせ、ルカがシャツを脱がす。

 同時にアリスがルカの服を脱がし、ルカがアリスの服を脱がしていた。

 絶妙なコンビネーション。

 二人とも顔が溶ろけたような表情で俺を見ている。

 きっと俺も同じ表情をしているのだろう。

 脱ぎ散らかった三人の服の側で、三つの物体が絡み合う。


 怒ったような笑ったような、そんなアイの顔が浮かんで消える。


 何もかも忘れ、獣のように性を貪(むさぼ)った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。