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我 着せ替え人形になる



「いいですよー先輩! 凄く凄く可愛いです!」



「我だからね」



「セリフもお願いします!!」



「お帰りなさいませお嬢様」



「きゃー! GOOD! GOOD! GOOD! 今すぐにでもお持ち帰りしたい!」



「すでに持ち帰ってるけどね」



「それもそうですね! あー、メイド服を着た先輩も愛らしいです!」



 リビングにて茜がメイド服を来た我の写真を一心不乱に撮っている。



 こうなったのは我の「何かして欲しいことはない?」という一言がきっかけだった。


 

 後輩への好きという気持ちを自覚して以来、彼女の役に立ちたいという想いが日に日に増していった。



 茜にもっと必要とされたくて、要望がないかストレートに聞いた結果がこれだ。



 何をしているのかと言えば、見ての通り彼女の着せ替え人形になっているのだ。



 そして最初に渡されたのがメイド服。シンプルな黒地のスカートに白のエプロン。頭の上にはホワイトブリム。



 まさか我がアニメで見たことがあるようなメイドの格好をすることになるとは思わなかった。



 人生とは何か起こるか分からないものだ。まあ、そんなことを言ったら性別が反転する病気がある方が驚きなのだが。



 そんなこんなでメイド服に着替えたあと、自分の姿を鏡で見てみたのだが。



 低身長で黒髪ロングな美少女が写っていて、我ながら似合っているなと思った。



 案の定、茜はメイド服を着た我の姿を見て興奮していた。



 客観的に今の後輩を見たら、気持ち悪いという感想が出て来るのかもしれない。



 でも、我の格好を見てこんなにも喜んでくれている。その事実が凄く嬉しくて、心が温かくなった。



 もっと茜に喜んで欲しい。彼女の笑顔がもっと見たい。

 コスプレをすることで後輩の楽しそうな表情をこんなに見れるのなら、我はいくらでも着せ替え人形になれる。



「次はこれお願いしてもいいですか?」



「おお、次はそう来たか…」



「流石に嫌でしたか?」



「別に大丈夫。というかコレどっから持ってきたの?」



「私のお古です」



 だからこの歳になって高校の制服を着るのだった問題ない。

 

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