第72話 チート デイ
もう9月になってしまったのですね。早いものです。
ただ全国各地で猛暑が続いたり豪雨に見舞われたり、あの爽やかな秋は一体何処にいるのでしょう。
早く来て欲しいものです。
でも最近は来ても直ぐに私の元から去って行ってしまう。
秋は移り気、浮気なようです。
だけどこの時期は運動に食欲にとてもいい時期です。
勿論私は食欲オンリーですが・・・
今日は美味いもの、食うぞ~
と言って冷凍庫で冷凍食品を探す。
ネズミ「やぁ、ウサギくん」
ウサギ「やぁ、ネズミくん。
何だか嬉しそうだね」
ネズミ「これが嬉しくないわけないだろ」
ウサギ「説明してくれないと何で嬉しいんだか分からないよ」
ネズミ「鈍感だな~」
ウサギ「・・・・(いきなりこれだ~)」
ネズミ「しょうがない、今日は許してあげるよ」
ウサギ「許すも何も、僕は何も悪いことなんかしてないよ」
ネズミ「まぁ、いいから」
ウサギ「・・・・(なんでこんなに自分本位なんだか)」
ネズミ「じゃあ、ヒントをあげようか」
ウサギ「うん、そうして」
ネズミ「あのさ、びっくりした時ってどうなる?」
ウサギ「う~ん」
ネズミ「交差点で突然車にぶつけられそうになったら?」
ウサギ「そりゃ、ハッとするよね」
ネズミ「だよね」
ウサギ「それで?」
ネズミ「次にハッとしてこけたんだけど背中にカバンを背負っていてそのカバンがクッションになってくれて怪我をしないで済んだってストーリーかな」
ウサギ「?」
ネズミ「背中に背負うカバンのことを他に何て言う?」
ウサギ「リュックかな!?」
ネズミ「正解」
ウサギ「それがどうしたの?」
ネズミ「ハッとしてこけたけど背中にリュックを背負っていた」
ウサギ「?」
ネズミ「?じゃないよ。全くもう鈍いな~」
ウサギ「それじゃ分かんないよ」
ネズミ「その二つをすんなりくっ付けたらどうなる?」
ウサギ「ハッととリュックのお陰?」
ネズミ「お陰を抜いて、もっとサラッと言ってみて」
ウサギ「ハットとリュック」
ネズミ「もうちょっと早口で言ってみて」
ウサギ「ハットとリック」
ネズミ「大正解!!」
ウサギ「ええええ!
まさか、ネズミくんハットトリックやったの?」
ネズミ「そうなんだよ。今日の試合で。
初めてのことでさ、もう気分は最高さ」
ウサギ「何かこの答えを出すのに無理やりこじつけたね。
相当無理があったように思うけど・・・」
ネズミ「急に出したヒントなんだからさ、そんなこと気にしなくていいんじゃない」
ウサギ「まぁおめでたいことだからいいことにしよう。
兎に角おめでとう」
ネズミ「ありがとう」
ウサギ「お祝いに僕のこの草をあげるよ」
ネズミ「何かあるとウサギくんは直ぐ草をくれるって言うけど、気持ちは嬉しいんだけど、それはいらないんだ」
ウサギ「そお。それは残念。
美味しいのに・・・」
ネズミ「がっかりするなよ。
今日は、そのハットトリック記念のチートデイさ」
ウサギ「チートデイ?」
ネズミ「ああ、何か目標を達成した時に自分に褒美をあげる日ってことさ」
ウサギ「それはいいね。
それで何をご褒美するの?」
ネズミ「何がいいかな~」
ウサギ「やっぱり美味しいものにありつきたいとか?」
ネズミ「それは当然だけど、他にも何か欲しいな~」
ウサギ「何がいいんだろうね」
ネズミ「世界旅行なんかいいな~」
ウサギ「大きく出たね」
ネズミ「明日辺り、飛行機に乗ってたりして・・」
ウサギ「外国に行っちゃったらもう会えなくなっちゃうかも知れないよ」
ネズミ「それは別にして、国外のネズミとも試合してみたいな~」
ウサギ「ネズミくんらしい。
夢は膨らむね」
ネズミ「チケットが取れるか家に帰って調べてみようかな。
忙しくなりそうだ。
じゃ帰るね。バイバイ」
ウサギ「鼻歌気分で帰って行ったけど、飛行機のチケットね~
まぁ、夢は大きい方がいいけどね。
僕も負けずに何か大きな夢を持とうかな!」
最近沢山持っていた夢が一つ一つ消えているような気がします。
これは老化現象なのでしょうか?




