第67話 リフティング
ワールドカップのブラジル戦は残念でした。もう一息と思えたのですが…
でもいい試合でした。試合後の選手のコメントも清々しくて、気持ちが楽になったのは自分だけでしょうか?
ネズミ「やぁ、ウサギくん」
ウサギ「やぁ、ネズミくん。
それ、サッカーボール?」
ネズミ「ピンポン球だよ」
ウサギ「でもしっかりサッカーボールの模様になってる」
ネズミ「そうなんだ。よくこんなもの作るよね」
ウサギ「こういうのって、遊び心って言うんだよね」
ネズミ「ウサギくん! 誰かさんのお陰でモノの見方の幅がひろがったね~」
ウサギ「・・・・はいはい、お陰様で・・・」
ネズミ「分かっていれば、それでよろしい」
ウサギ「はぁ・・!
ところでそれ、何処で見つけたの?」
ネズミ「向こうの草むらに落ちていたんだ」
ウサギ「ピンポン球はネズミくんにピッタリサイズだね」
ネズミ「俺のリフティングを見てみるかい。
ホッ! ハッ! ホッ!」
ウサギ「上手いね!」
ネズミ「当然だよ。
自慢じゃないけど、俺はこの地域でネズミリーグの代表選手に選ばれているんだからね」
ウサギ「うっそ~!
そんなのがあるんだ~!?
またそこの代表って、凄いじゃん」
ネズミ「今俺たちの間でもサッカーがブームだから。
ドリブルだって、ホラ!この通り」
ウサギ「ふ~ん!
それでずっとドリブルしながらここに来れたんだ!」
ネズミ「そういうこと」
ウサギ「リフティング、もう一度見せて」
ネズミ「俺の技を見るのは高くつくぜ!」
ウサギ「いいよ。僕の大事なこの草で払うよ」
ネズミ「草はいらない。
お代は俺の技をもっと褒めてくれればそれでいいんだ」
ウサギ「さっきも褒めたけど、勿論もっと褒めてあげるよ」
ネズミ「褒められるとね、たとえそれがウサギくんであっても次のやる気に繋がるんだよ」
ウサギ「それ、変な言い方だけど・・、まぁいいか」
ネズミ「じゃぁ、もう一回やるよ。
ホッ! ホッ! ハッ!」
ウサギ「本当にボールを扱うの、上手いんだね。
どうしてそんなに上手になったの?」
ネズミ「諦めずにリフティングをキッチリ練習したからね」
ウサギ「太郎くんもそれを頑張って練習してるよ。
リフティングができるって、カッコいいよね」
ネズミ「俺も出先のテレビで見てさ、憧れちゃったんだよね」
ウサギ「ネズミくん、見えないところで結構努力してたんだ~
見直したよ」
ネズミ「俺はネズミ仲間からサッカーの天才だと言われてるんだけど、『天才は1%の才能と99%の努力』だからね」
ウサギ「それ、エジソン?」
ネズミ「おや、びっくり!
よく知ってたね~」
ウサギ「太郎くんの受け売りだけどね。
太郎くんが練習後、僕の所に草を持って来ながら今の言葉を友達と話していたんだ」
ネズミ「ウサギくんが知っているなんて、まぁそんなところだろうね」
ウサギ「もっと褒めようかと思ったけど、やめようかな~」
ネズミ「明日俺は試合なんだ。ここでウサギくんをかまっている暇はない。
ドリブルの練習をしながら帰ろう。
じゃあね。バイバイ!」
ウサギ「何だか今日のネズミくん、生き生きしてる。
お~い ネズミく~ん!」
ネズミ「な~に~?」
ウサギ「明日の試合、頑張ってね~!
おぉ!ネズミくん、親指を立てて返事した。
今日のネズミくん、何だかカッコいい!」
リフティング、カッコいいですよね〜
勿論私は、できません。




