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SECOND YOUTH~二回目の青春~  作者: 六依由依
第四章:お悩み相談生徒会
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第1話:学校の目立ち者


まだ夏の空が続く。


だけど、学校は始まる。



「・・・眠い・・・」


「ちゃんと宿題しないから・・・」



結局夜遅くまで宿題をやってた鈴を起こしながら学校へ向かう



学校に着くと、昇降口近くの掲示板に、軽い人だかりができていた。


「なんだろう、あれ」


人だかりに近づくと、そのうちの一人が私を見つけ、


「あ、あの人か?」

「え?本当?」

「似てるね」



「え?え?」

あれよあれよと言う間に人だかりは私へと移ってしまった。


「あれって本当?」

「本当に記憶喪失なの?」


口々に質問を投げかけられる。

掲示板を見ると、そこにあったのは私の事が書かれた校内新聞。

夏休み明けに発行するとは言っていたけど、まさか始業式の日にやってくるなんて・・・


質問攻めは、既に何度か通った道。

よくされる質問と、その答えはもう慣れたテンポで返せる。


だけど、教室に着くまで、ハリウッドスターみたいな人だかりがずっと続くのは流石に疲れた。



教室では、朱音さんが待っていた。

「おはよー。なんか大変そうだね」


「うん・・・歩くのもやっとだったよ・・・」


「しばらくはそんな感じかもね」


「えー・・・大変だよー」


そんな事を話しながら笑っているとき、ある人の姿を見つけた。


私に対して謎のライバル心?を抱いている、本庄未来さん。

大人気アイドルユニットPeacE.の新メンバーとして研修中らしい。


そんな彼女は、あまり好意的とは言えなさそうな目つきで私を見ていた。

私が彼女を見ている事に気が付くと、彼女はスイっと視線を逸らしてしまった。

私・・・本庄さんに何かしたかな・・・?






どうやら、私のクラスが割れてしまったらしく、休み時間の度に新しい生徒が私のもとへ集まって来る。

一年生、二年生、三年生、バラバラだ。


される質問はどれも同じ、あの内容は本当なのか。

そう思うのも無理はないと思う。あまりにもいろいろ起き過ぎているから。


始業式の時は、クラスで固まっているし、うるさいの禁止なので、質問は無かったけれど、

終わる時にはもうそれはもみくちゃにされてしまった。

朱音さんや鈴が居なかったら、どうなっていたか・・・


そして昼休み。

どうせまた質問の嵐なのだろうなぁ・・・と、思っていたけれど、意外にも、

私たちの元にやって来たのは、生徒会長、一条和也先輩だった。


「やあ、人気者だね」


「あ、会長」


「今日、何人の生徒が君に声をかけてきたかい?」


「え?えと・・・すいません、覚えてないです・・・」

多すぎて数えられてない。


「だろうね。僕だってあんなの数えられないよ。で、今日の生徒会活動の話だけど・・・」

会長はそういうけど、生徒の名前一人ひとり覚えられる記憶力があるし、下手するときちんと数えられる実力はあるんじゃないかと思う。


「はい」


「今日からしばらく六依さんは、見回りはしなくていい」


「え?」


「だって、このまま見回りに言っても、質問の嵐で作業にならなそうだもの」

ああ、なるほど、確かにそうかもしれない。


「その代わり、別の仕事を任せるからよろしくね」


「あ、はい、わかりました」

そう告げて、会長は去っていく。


そして、その瞬間、待っていましたとばかりに、生徒が殺到してくる。


「ねぇねぇ」「あれ本当?」「成長してないってマジなの?」


「ま、まって、先にお昼ごはん食べさせて・・・」

全部に答えてたら、食べる時間が無くなりそうだ。
















「投書箱・・・?」

放課後、生徒会室で会長から言われたのは、投書箱と呼ばれるものの作成だった。


「六依さん、新聞に、悩みを抱える人の役に立ちたいって、言ってたでしょ?」


「そうですね」


「だったら、悩みがある人の声を集める何かが必要だろう?」


「あ、なるほど」


「実質君専用の箱にはなるけど、一応生徒会活動の一つとして、設置しようと思う」


「いいんですか?」


「生徒会として、生徒の問題が解決できるなら、問題はないさ」


「はい、ありがとうございます!」

まさか生徒会からもお墨付きをもらえるとは思ってなかったので、とても嬉しかった。


「その代わり、」

会長の声のトーンが一つ下がる。


「は、はい・・・」

思ったより真剣な感情が籠る会長の声に、私もすこし萎縮してしまう。


「生徒会として活動する以上、あまり投げやりな対応はしないように。生徒会に相談をするということは、相手は本気で困っているという事なんだから」

友達にするのとはわけが違う。と会長。


「は、はいっ、わかりました!」


「あ、でも、絶対にその悩みを解決させなさいって、言ってるわけじゃないよ。生徒一人ができる事なんてたかが知れてるしね。重要なのは、悩みを真剣に聞いてあげる事、だよ。」


「はい」


「悩みっていうのは、ただ誰かに聞いてもらう、それだけでも大分違うからね。きっと、六依さんも、心当たりはあるんじゃないかな?」


確かに。


ただ、聞いてもらうだけでも、心のモヤモヤは少し楽になる。


それで、力になれるなら、私でもできるなら、

力になってあげたい。

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