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ドラゴンの夜──モブの私はパーティーの仲間と四股(よんまた)します!  作者: 転生新語


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エピローグ

 不思議(ふしぎ)空間(くうかん)に、私は()た。ここは死後(しご)世界(せかい)であり、ゲームで()えばエンディング画面(がめん)()たる。そこには私の(ほか)に、一人(ひとり)少女(しょうじょ)がいる。宿屋(やどや)(まえ)で、(はな)()っていた少女(しょうじょ)だ。(いま)(あか)頭巾(ずきん)(はず)して、神々(こうごう)しい素顔(すがお)(さら)していた。その正体(しょうたい)は──(はる)(むかし)(りゅう)(おう)()われた聖女(せいじょ)なのである。


「ゲームクリア、おめでとう。貴女(あなた)転生者(てんせいしゃ)なんでしょう? 私もそうなのよ」


「え、聖女(せいじょ)さまも? そうなの? (りゅう)(なか)千年(せんねん)とか、意識(いしき)(たも)っていたってわけ?」


 ビックリもビックリだ。(たし)か、聖女(せいじょ)って、この(くに)宗教(しゅうきょう)最初(さいしょ)(つく)った(ひと)のはずだ。ゲームの設定(せってい)資料(しりょう)(しゅう)()かれていたから間違(まちが)いない。


「ううん、私が転生(てんせい)してきて意識(いしき)()ったのは、ここ最近(さいきん)でさ。つまり貴女(あなた)冒険者(ぼうけんしゃ)として、この世界(せかい)でゲームを開始(かいし)したのと、(おな)時期(じき)ね。ずっと()てたわよ、貴女(あなた)たちのこと」


 聖女(せいじょ)転生者(てんせいしゃ)だったというのは()らなかったけれど。ゲーム知識(ちしき)がない(ひと)は、(いま)状況(じょうきょう)がわからないだろうから説明(せつめい)させていただこう。千年(せんねん)くらい(まえ)(りゅう)(おう)聖女(せいじょ)()べられたことは(すで)()べた。()した(あと)聖女(せいじょ)は、いわば女神(めがみ)となって体内(たいない)から、(りゅう)(おう)(ねむ)らせていたのである。


 そして最近(さいきん)聖女(せいじょ)説明(せつめい)によれば私たちが冒険(ぼうけん)(はじ)めてから、彼女(かのじょ)(りゅう)(なか)(ひと)としての意識(いしき)()(もど)したそうで。肉体(にくたい)がない聖女(せいじょ)は、意識(いしき)だけを私たちがいる(まち)へと投影(とうえい)させて、(はな)()りの少女(しょうじょ)となって出現(しゅつげん)したのである。幽体(ゆうたい)離脱(りだつ)みたいな状態(じょうたい)、と()えばわかるだろうか。


「ずいぶんと(はな)()わせてもらったねぇ。貴女(あなた)恋愛(れんあい)モードの攻略(こうりゃく)対象者(たいしょうしゃ)だから、すべての(まち)(はな)しかけて、好感度(こうかんど)をマックスにさせてもらったわぁ。私がパーティーの(だれ)とも(むす)ばれなくても、貴女(あなた)とのエンディングはあるから。ここで、二人(ふたり)(かた)()いましょ」


 (かげ)から私たちパーティーを見守(みまも)ってくれていたのが、聖女(せいじょ)である。死後(しご)世界(せかい)二人(ふたり)きりになる聖女(せいじょ)エンドは、ゲームではバッドエンドとして(あつか)われているけど、そんなに(わる)()わり(かた)じゃないと私は(おも)う。ずっと聖女(せいじょ)一人(ひとり)頑張(がんば)っていたのだ。せめて私だけでも、()()ってあげるべきだろう。(おな)転生者(てんせいしゃ)同士(どうし)(はなし)(はず)みそうだし。


「なに()ってるの? 貴女(あなた)は私も(ふく)めて、攻略(こうりゃく)対象者(たいしょうしゃ)全員(ぜんいん)好感度(こうかんど)マックスにしたじゃない。クリア条件(じょうけん)達成(たっせい)したから、これから(トゥ)(ルー)エンディングが(はじ)まるわよ」


 え、なにそれ? ()らないんですけど。そういえば前世(ぜんせい)でも、対象者(たいしょうしゃ)全員(ぜんいん)好感度(こうかんど)マックスって、(たっ)(せい)したことはなかったけれど。


「そんなエンディング、()らない……。そういえば、さ。この世界(せかい)のゲームタイトルってなに? 私、その(あた)りも(おぼ)えてないのよ」


「そうなの? タイトルは『ドラゴン(ドラゴン)(ナイ)()』よ。(ほか)のゲームや楽曲(がっきょく)と、タイトルが(かぶ)っちゃって、半年(はんとし)くらいで販売(はんばい)中止(ちゅうし)()()まれてね。だから攻略(こうりゃく)情報(じょうほう)なんかも(すく)なかったわ」


 そんな、マイナーなゲームだったのか。(みょう)(なっ)(とく)していると、私の身体(からだ)(ひかり)(つつ)まれていく。え、ひょっとして私、仲間(なかま)のところに(もど)されようとしてる? それは、ちょっとマズイんですけどぉ。


「ねぇ、この(あと)展開(てんかい)ってどうなるの? ほら、()ってのとおり私、四股(よんまた)しちゃってるからさ。その(つみ)()われちゃったら、私は悲惨(ひさん)なことになっちゃうわけで。(ころ)されちゃうからぁ」


大丈夫(だいじょうぶ)よ、面白(おもしろ)いから展開(てんかい)(おし)えないけど。まあ安心(あんしん)して、(わる)いようにはしないから」


 説明(せつめい)してー、という(ねが)いも(むな)しく。私の(たましい)は、地上(ちじょう)へと()(もど)されていった。




 (まち)石畳(いしだたみ)で、仰向(あおむ)けに私は()ていた。上空(じょうくう)から()ちて、背中(せなか)から(たた)きつけられたのだとわかる。ここは中央(ちゅうおう)広場(ひろば)で、見上(みあ)げた(そら)()()(はじ)めていた。私が()()けていた軽量(けいりょう)(よろい)は、落下(らっか)衝撃(しょうげき)粉々(こなごな)になっていて、仲間(なかま)()で私は装備(そうび)(はず)されている。


 そういえば、()()える。(りゅう)(あつ)血液(けつえき)で、()けただれたはずの皮膚(ひふ)には(いた)みがない。私の身体(からだ)(なに)ごともなかったかのように、無傷(むきず)そのものだった。私を(よご)していた(りゅう)(かえ)()は、(てい)(ねい)(ぬぐ)われていて、これも仲間(なかま)のおかげだろう。そのパーティー仲間(なかま)四人(よにん)は、遠巻(とおま)きに私の(よう)()(うかが)っていた。


「……やった、()(かえ)ったぜ! (しん)じられねぇ!」


 戦士(せんし)(みずか)らの(よろい)(はず)した、肌着(はだぎ)状態(じょうたい)()()ってきて、私を()()こしてくる。(かた)(よろい)()けた状態(じょうたい)でハグされたら(いた)いので配慮(はいりょ)はありがたい。ああ、やっぱり戦士(せんし)(むね)(おお)きくて気持(きも)ちいいなぁ。……あれ、戦士(せんし)って、こんなに(ちから)(よわ)かったっけ? 彼女(かのじょ)全力(ぜんりょく)で、私を()きしめてくれてるみたいだけど。


「あの、貴女(あなた)(えら)ばなかったら、私の(くび)()ねられる(けん)についてだけど。どうか(いのち)だけは(たす)けてくれない?」


「なにをゴニョゴニョ()ってるんだよ。あたしがお(まえ)()てるわけないだろ。(りゅう)(おう)一人(ソロ)(たお)したんだぜ、お(まえ)世界(せかい)最強(さいきょう)だよ。もう力量(レベル)(ちが)()ぎて、()いつけないさ」


 きょとん、としていると、(あたま)(なか)(こえ)(ひび)いた。あ、これは聖女(せいじょ)(こえ)だ。


(りゅう)(おう)のソロ討伐(とうばつ)、おめでとう。経験値(けいけんち)(はい)って、貴女(あなた)のレベルは最大(さいだい)になったわ』


 え?、と(おも)った。そんな展開(てんかい)(はじ)めてなので。私が()っているのは、(りゅう)(おう)と私が(あい)()ちになるシナリオだけだった。私が最強(さいきょう)? いや、そんなわけないでしょ。私は前世(ぜんせい)(いま)もモブキャラに()ぎないんだってば。


「いや、私は無名(むめい)野伏(レンジャー)()ぎないんだって……。そういえば、火災(かさい)消火(しょうか)は? 住民(じゅうみん)避難(ひなん)は?」


 そう()うと、勇者(ゆうしゃ)魔法使(まほうつか)いが()()ってきて。戦士(せんし)()しのけて(ひざ)()ちで、上半身(じょうはんしん)()こした私を左右(さゆう)から(はさ)()むようにハグしてくる。二人(ふたり)とも、(なみだ)(かお)がぐしゃぐしゃだ。


()わったわよ、火災(かさい)消火(しょうか)魔法使(まほうつか)いがやってくれたし。住民(じゅうみん)は私たちが避難(ひなん)させたわ。そんなことより! し、()ぬほど私を心配(しんぱい)させて。このまま(かえ)ってこなかったら、絶対(ぜったい)(ゆる)さなかったんだから!」


「いや、それはさ……。ちゃんと約束(やくそく)したじゃない、『(かなら)ず、私は(かえ)ってくるから』って。ほら、私は(かえ)ってきたでしょう?」


 (うそ)方便(ほうべん)である。勇者(ゆうしゃ)にはそう約束(やくそく)したけど、まさか()きて(かえ)れるとは(おも)わなかったので私も(おどろ)いている。そういえば私は、なんで()きているのだろう? そう(おも)っていると魔法使(まほうつか)いが、うわぁぁんと大声(おおごえ)()いて、しがみついてきた。


()かった、()きててくれて()かったぁ! なんでもするから、もう無茶(むちゃ)しないで!」


 クールだった魔法使(まほうつか)いちゃんが、()どもに(もど)っている。私は彼女(かのじょ)(あたま)()でて、戦士(せんし)(わら)いながら(あらた)めて、背後(はいご)(まわ)って(ゆた)かな(むね)背中(せなか)()()けてきた。三方(さんぽう)仲間(なかま)(かこ)まれた状態(じょうたい)で、()になることを私は(たず)ねてみる。


「……(りゅう)(おう)は、どうなった? あと、なんで私は()きてるの? (だれ)でもいいから、()っていたら(おし)えてくれない?」


(りゅう)(おう)なら、教会(きょうかい)(うえ)()ちました。尖塔(せんとう)串刺(くしざ)しにされて(いき)()えましたわ。貴女(あなた)()きているのは、女神(めがみ)さまが降臨(こうりん)されたからです。ほら、お姿(すがた)(あらわ)れましたわ!」


 恍惚(こうこつ)とした表情(ひょうじょう)で、僧侶(そうりょ)(かた)りかける。私たちの頭上(ずじょう)黄金(おうごん)(ひかり)が、(ひと)姿(すがた)となって()かび()がった。


「あ、聖女(せいじょ)……さま」


 うっかり聖女(せいじょ)、と()()てにしかけて私は訂正(ていせい)する。聖女(せいじょ)は私にウィンクしてから(はな)()した。


野伏(レンジャー)とは(さき)ほど、あちらの世界(せかい)(はな)しましたね。そのとおり、私はその(むかし)(りゅう)(おう)(ころ)された聖女(せいじょ)です。そして、この(くに)宗教(しゅうきょう)創始(そうし)した開祖(かいそ)でもあります。(いま)女神(めがみ)、とでも名乗(なの)りましょうか」


 聖女(せいじょ)、いや女神(めがみ)?、が名乗(なの)りをあげて。その(あと)僧侶(そうりょ)説明(せつめい)(つづ)けた。


野伏(レンジャー)(りゅう)(おう)(たお)し、上空(じょうくう)から広場(ひろば)()ちたのを()て。私たち四人(よにん)()()って、(みな)(てん)(いの)ったのです。『どうか、野伏(レンジャー)(いのち)()(もど)させてください』と。すると女神(めがみ)さまの(こえ)がしたのですよ。『その(ねが)い、()()れましょう』という(こえ)が」


 僧侶(そうりょ)がうっとりとした表情(ひょうじょう)で、正面(しょうめん)から(ひざまず)いて私に()きついてくる。え、大胆(だいたん)すぎない? そう(おも)っていたら、女神(めがみ)(たか)らかに宣言(せんげん)してきた。


「私は(りゅう)(おう)内部(ないぶ)で、(なが)時間(じかん)()けて魔力(まりょく)(つちか)ってきました。野伏(レンジャー)(りゅう)討伐(とうばつ)したおかげで、こうやって(そと)()られたのです。ならば(れい)として、(つちか)った魔力(まりょく)彼女(かのじょ)()(せい)させるくらいは当然(とうぜん)でしょう。これは野伏(レンジャー)への報酬(ほうしゅう)であり、それとは(べつ)に、私は(ほか)四人(よにん)にも報酬(ほうしゅう)(あた)えることにしました。貴女(あなた)たちは(みな)野伏(レンジャー)(つま)となりなさい」


「ええぇ⁉」


 (おどろ)きの(こえ)をあげる私である。私は報酬(ほうしゅう)(しな)? 景品(けいひん)? というか、この世界(せかい)って重婚(じゅうこん)はできないよね⁉ (くち)をパクパクさせている私に、僧侶(そうりょ)正面(しょうめん)から微笑(ほほえ)んで(はな)してくれる。


女神(めがみ)さまは、私たち四人(よにん)全員(ぜんいん)貴女(あなた)(あい)していることを見抜(みぬ)いて、(みと)めてくださったのです。宗教(しゅうきょう)開祖(かいそ)である女神(めがみ)さまのお墨付(すみつ)きですよ。私も僧侶(そうりょ)のままで、貴女(あなた)結婚(けっこん)できることになりました」


「いいの? (ゆる)されるの、それ? 法律(ほうりつ)はぁ?」


(かま)いません。元々(もともと)結婚(けっこん)制度(せいど)は、私が創始(そうし)した教義(きょうぎ)(もと)づいて(つく)られたものです。その私が例外(れいがい)として(みと)めるのなら問題(もんだい)ないのですよ。英雄(えいゆう)(いろ)(この)むというではないですか。(りゅう)(おう)(ころ)した貴女(あなた)複数(ふくすう)(つま)()つのは、むしろ当然(とうぜん)です。(だれ)にも文句(もんく)()わせません」


 私の疑問(ぎもん)は、あっさり女神(めがみ)論破(ろんぱ)される。私には転生者(てんせいしゃ)である女神(めがみ)が、内心(ないしん)でニヤニヤして面白(おもしろ)がっているのが()ぉくわかる。いや、四股(よんまた)()められなくて()みそうなのは大助(おおだす)かりだけど、なんかムカつく! そんなことを(かんが)えていると、(さら)女神(めがみ)(つづ)けた。


「それに四人(よにん)にとって、野伏(レンジャー)より相応(ふさわ)しい結婚(けっこん)相手(あいて)がいますか? (みな)最強(さいきょう)(ちか)実力(じつりょく)()(ぬし)なのですよ? そんな彼女(かのじょ)たちを(つま)として可愛(かわい)がれるのは、世界(せかい)最強(さいきょう)となった貴女(あなた)しかいません」


「いや……、それは(いま)だけでしょ? これから冒険(ぼうけん)をして力量(レベル)()げれば、すぐに私に()いつくわよ」


 そう()ったら、勇者(ゆうしゃ)戦士(せんし)僧侶(そうりょ)反論(はんろん)してきた。


「なに()ってるの! (りゅう)(おう)(たお)したんだから、もう冒険(ぼうけん)なんか()ないわよ! 最後(さいご)場面(ばめん)(やく)()てなかった私は、勇者(ゆうしゃ)失格(しっかく)でお(やく)御免(ごめん)! いっそ、スッキリしたわ。これから私たちは、(おう)さまに(つか)えて(おだ)やかに()きていくの。だから私を普通(ふつう)(おんな)()として(あい)して!」


「あたしは()()()きなんだ。これからはあたしを(しり)()いてくれよ、なんでもするぜ」


(あら)たな信仰(しんこう)(みち)(ひら)かれた気分(きぶん)です。女神(めがみ)さまは、これからも私たちの(そば)見守(みまも)ってくださるそうで。何番目(なんばんめ)(つま)でも私は(かま)いませんわ」


 三方(さんぽう)から主張(しゅちょう)される。私には転生者(てんせいしゃ)である女神(めがみ)が、ただ面白(おもしろ)がって、これからも私たちを(かん)(さつ)(つづ)けたがってるだけなのだとわかる。あれ、魔法使(まほうつか)いが(しず)かだなと(おも)ってたら、おずおずと(よこ)から(はな)しかけられた。


「ねぇ……、()ども体形(たいけい)の私とは、結婚(けっこん)したくない? (ほか)三人(さんにん)より、私は魅力(みりょく)がない?」


 そう()われれば()()れるしかない。私は(みな)のことが、大好(だいす)きなのだから。


「もう、そんなわけないでしょ! みんな(あい)してるわよ! 結婚(けっこん)しましょ!」




 その()の私は、『(ドラ)殺し(ゴン)(スレ)英雄(イヤー)』などと()ばれて。四人(よにん)(つま)一緒(いっしょ)に、仲良(なかよ)()ごしている。


 冒険中(ぼうけんちゅう)(あこが)れの対象(たいしょう)として()ていた、勇者(ゆうしゃ)戦士(せんし)僧侶(そうりょ)魔法使(まほうつか)いを、(いま)の私は等身大(とうしんだい)女性(じょせい)として()ている。そして(いま)(ほう)が、私は彼女(かのじょ)たちを(ふか)(あい)しているのだと(おも)う。


 ときどき私は、転生者(てんせいしゃ)である女神(めがみ)二人(ふたり)きりで(はな)す。四人(よにん)(つま)がいると機会(きかい)(つく)るのも(むずか)しいと(おも)われそうだが、(ゆめ)(なか)で私と女神(めがみ)(はな)()えるのだ。


「ねぇ、まだ貴女(あなた)は、自分(じぶん)がモブキャラだと(おも)う? 英雄(えいゆう)からモブに(もど)りたい?」


 そう女神(めがみ)から()かれる。どちらの()いも、私の(こた)えは(おな)じだ。


「いいえ、全然(ぜんぜん)。私は等身大(とうしんだい)の私よ。過小(かしょう)評価(ひょうか)も、過大(かだい)評価(ひょうか)もしないわ」


 (べつ)自分(じぶん)特別(とくべつ)だとは(おも)わない。(りゅう)(おう)(たお)したのだって、仲間(なかま)協力(きょうりょく)があったからだ。だけど、仲間(なかま)一緒(いっしょ)()()げたキャリアを否定(ひてい)する()は、もう()きなかった。


「ねぇ、女神(めがみ)さま。また(はな)()ってよ。四人(よにん)(つま)好感度(こうかんど)()げておきたいの」


普通(ふつう)(はな)自分(じぶん)()って、(おく)さんに(あた)えなさい。いつまでも攻略(こうりゃく)情報(じょうほう)(たよ)ってたらダメよ。この(さき)のゲームシナリオは、もう用意(ようい)されてないんだから。自由(じゆう)()きなさい」


女神(めがみ)さまはいいの? 自由(じゆう)に、自分(じぶん)人生(じんせい)()きたくはない?」


(いま)の私は(かみ)さまだからね。時間(じかん)はいくらでもあるわ、とりあえずは貴女(あなた)たちの生活(せいかつ)(なが)めさせてよ。(せい)交渉(こうしょう)とかね」


 ()(なか)には筋書(すじが)きというかシナリオがあって、そこでは脇役(モブ)(あま)んじている(ひと)もいるのだろう。しかしシナリオは複数(ふくすう)あって、()(なお)すことだってできるかもだ。貴方(あなた)自分(じぶん)をモブだと(おも)っているなら、本当(ほんとう)にそうなのかを一度(いちど)(かんが)えてみてほしい。

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