出会い
朝起きると何事もなかったかのように布団の中にいた。体も冷えていない。
明け方おきたことは夢だったのかも知れない。
今日は休日。午前中の部活だけ。
運動着に着替え学校に向かった。
しばらく歩くと夢に出てきた川の近くを通った。川を見ていると正面から人が来るのに気がついた。
「あっ!」
正面から来たのは夢に出てきた女性だった。
彼女は近づいて来て通り過ぎ様に私に声をかけてきた。
「茜、ターゲットは変わった…安心しろ。」
「えっ…!?」
初対面なのに、自分の名前を知っているのはおかしいと思った。すぐ後ろを振り返えったが、彼女の姿はなかった。不気味に思い、部室まで急いだ。後ろを振り返えらずに。
部室に行くと、少し様子が違った。
あまり仲良くない部員が話かけてきた。
「携帯持ってたのチクられたんだけど!」
「えっ!」私が驚いていると部員が
「高橋がばらした。ムカつく!」
他の部員も加わってきた。
「まじあいつムカつく!」
そのあと、何人かの部員が集まり恐い顔をしていた。
その日の部活はいつもより居やすかった。
その代わり、高橋は部活中ずっと一人でいた。陰で悪口を言われながら。
高橋のことは嫌いだった。私はこいつの友達と仲良くしていたら友達を奪われたと逆恨みされ、仲間から外されたからだ。
正直、嬉しかった。いじめをしていた張本人の立場が逆転したこと、ターゲットが私ではなくなったことが。
部活の帰り道、物陰から今朝会った女性が現れた。
「あっ………」
不気味さを感じ私が後ずさりすると彼女は近づいて来た。
「良いことはあったか?」
「えっ!」
戸惑いからなんと言っていいか分からず変わりに彼女に質問していた。
「あなたは……?」
「驚いているのか…私はお前を救うために来た。お前の救世主だ。」
「!?」
「お前を救いに来た。」
彼女はその言葉を繰り返した。
彼女のことは知らないが、彼女の言葉・表情から真剣さを感じた。今思うとこの人をどこかで見たことがあるとも思えてきた。
私の味方が現れたと感じ、気づけば泣いていた。
彼女との出会いが私の人生を変えることになった。




