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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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37話 願いは届かず……。

 とりあえず見える範囲で一番大きい岩ではなく、所々に存在している水晶の陰に隠れて私は自分の性能を見ることに決めた。

 水晶を選んだ理由はまぁ綺麗だったからっていうのと、鏡のように少しだけ反射しているから、擬態している自分の姿が見えるかもしれないと思ったから。


 まぁその結果として、私の擬態がどんな時に使われているのかはすぐに把握する事が出来た。


 ここが異世界だから、日本のカメレオンと性能とかその他諸々は違うってのは分かるんだけど、そもそもカメレオンの擬態ってカモフラージュの為じゃなかった気がするんだよね……。

 でもこうして水晶に映った私の体の色は勝手に変化してるし、水晶の陰から出て戻ってみれば色が変わっていくのも確認する事が出来る。

 という事は原理とかそういう難しいことはわかんないし、考えたくもないけれど、恐らくは私は自動的に擬態しちゃうんだと思う。


 まぁ良く考えれば自動的に擬態なんて凄い事だし、なにより便利だから問題はない。


 さてと擬態のことはさておき、まずは安全確認だ!

 水晶の陰から外をチラッと見る。

 よしよし、誰もいないね。


 安全確認よしっ!

 さーて、色々試すぞー!


 ふーんふーんふーん。

 ほへぇ。

 へぇ。

 なにこれすごっ!

 あー、だから私の舌は痺れてたのかー。


 はっ!

 自らの性能を調べてたら楽しくて止まらない!

 ……けど、さすがにもう見るべき性能はないかな?

 大体は理解出来たし、ひとまず纏めてみよっと!


 えーっと、とりあえず今のカメレオンの状態で出来るのは舌で恐らく相手を痺れさせる事と、毒の泡を吐けること。他にも、擬態は勿論のこと、尻尾が物凄く硬い!

 いや、分かるよ?

 尻尾なんて硬かろうがどうでも良いわ! ってね。

 うん。

 最初は私もそう思ってた。

 だけど、実際に尻尾で水晶を思いっきり叩いてみたら物凄い音と共に水晶が砕けたんだよね。


 もう検証した瞬間に興奮が私の中を埋め尽くしたよ!

 だって、これでトカゲの時とは違った戦い方が出来るんだもん! 

 あ、あと幸いにも水晶を破壊した時の音とかでモンスターは寄ってこなかったんだよね。

 音でびっくりしちゃったのかなー?


 ま、おおよそのカメレオンの性能はこんな所かな。あとは細かい所だと目が良かったりだとか色々あるんだけど、試すのにも限界があるしね。

 ここで終わり!


 しかしねぇ、正直もう検証もし終わったからあんまり気にしないし、検証自体も楽しいから良いんだけど、贅沢言うならやっぱり性能くらい簡単に分らせてほしいよねぇ。

 変態出来るモンスターが変わるたびにこんなことしてられないし、異世界とかで良くある鑑定スキルみたいなのがあれば良いんだけどね。


 ……。

 …………。

 はぁ。やっぱり願っても機械音声とか流れないかぁ。

 ま、そんな都合の良い世界じゃないってことだよね。

 何はともあれ、ひとまず変態して強くなれた事だし、先に進んでみようかな?

 この階層のモンスターはきっと私より強いんだろうけど、立ち止まってられないしね!

 

 よーし、初心に帰ってとりあえずは奇襲作戦で行くぞー!

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